第61回大阪杯 レース回顧

第61回大阪杯(G1・阪神・芝2000m・良)

東京はエイプリルフールがウソのように寒かったのもありますが、桜はまだ満開ではなく、来週位まで十分持ちそうな雰囲気です。
今年からG1に格上げされた大阪杯。

中距離を主として戦ってきた馬達の活躍の場が日本にないのは由々しき問題でしたので、時期とほぼ同じ宝塚記念があるのにどうなの?というのはあれど一先ずはよかったと思います。

この距離を待ち望んでいたであろうアンビシャスやヤマカツエース、ステファノスなどなどきっちり出てきました。
それに対する昨年の年度代表馬キタサンブラック、第83代日本ダービー馬マカヒキ、香港でハイランドリールを差し切ったサトノクラウンとフルゲートではありませんが、かなり面白いメンツです。

予想はこちら。

第61回大阪杯 展開予想

2017.04.01

馬場は1つ前の3歳OPのマーガレットSで1:22.3。
同日3歳未勝利のマイル戦で1:34.9。古馬1000万下で1:02.8ですがラスト3Fは34秒台前半が出てますので、前半がスローなだけで、時計はまずまず。
例年通りより+0.5秒位かな。やや甘いか?

パドックはみんな良いですね。ピカピカで。分かんないけど綺麗です。
マカヒキは存在感がない方がいいと思いますが、割と目立ってたかも。以前はいい意味でダラダラしてましたが、少し気を張るタイプになってきたのが心配です。
アンビシャスは地下馬道でバッタンバッタンしてましたが、まぁあんなもんか。

返し馬はサクラアンプルールがキタサンブラックの後ろを走らせていたのが印象的でした。
アンビシャスは走り出したらガス抜きされた感じ。そしてキタサンブラック大きいな。

で、ファンファーレ。
混んでますね。天気良いし、桜もそこそこ咲いているでしょうし、観戦日和だと感じます。

スタートは出遅れ癖のあるミッキーロケットはまずまずでした。
マルターズアポジーを制するかのようなロードヴァンドール、そして相変わらず安定感抜群のキタサンブラック。

気になったのはモンドインテロが思ったよりも大分後手になったのが1つ。
そしてステファノスが想像以上に積極的だったのがもう1つでしょうか。
後方ではミッキーロケットがスタート決めたものの、行き脚悪く後方へ。
和田騎手が手綱を外に開いていたので、行きっぷりの悪さは馬の特性だけではなく、馬場も多少影響があったのかもしれません。

マルターズアポジー、ロードヴァンドールと前に行かせてからのキタサンブラックは外にいるサクラアンプルール、サトノクラウンを押し出すように外へ行こうとしていましたが、なかなかサクラアンプルールが譲りません。結局外から被せられるような形で1コーナーへ向かいます。

「内ぴったりよりも少し外目の方が」というニュアンスのコメントを出していた武豊騎手なので、予想通りロードヴァンドールの外を取りたかったんだと思いますが、そこは横山騎手。楽にはさせませんでした。

昨年2番手から追走したアンビシャスは後方へ。
常に前に行く馬じゃないとはいえ、印象として「イマイチ」というスタート直後の印象でした。
サトノクラウンもややおっつけて前に。ヤマカツエースはスッと内に進路を取りながら、前の馬を置いた非常に良い位置に。
真ん中勢が非常に積極的だったのもあるでしょう。ヤマカツエースは少し内に入るだけですんなりと中段外目をキープできました。

向正面はマルターズアポジーが5馬身位差をつけて走ります。
ロードヴァンドールが離れた2番手。キタサンブラックとサクラアンプルールが並び、サトノクラウンにステファノス。
ディサイファにスズカデヴィアス、モンドインテロと続き、外からじっくりヤマカツエース。
スタートはまずまずだったものの、結局後方になってしまったミッキーロケットと外からマカヒキ。
後方にアンビシャスとアングライフェンという展開です。

ペースはやり合うことなくすんなりマルターズアポジーが握ったのもあり35.5 – 59.6。
ざっと目測でキタサンブラックが0.9秒位離れていたように見えるので60.5。
馬場を考えるとほぼ予想通りの流れです。

ずっと隣にサクラアンプルールがいたら面倒でしたが、1000m通過地点位から遅れていましたので、キタサンブラックは非常に楽に3番手を追走できました。
後はじっくりと前を遊んであげればいいだけです。

ステファノスはかかり気味に見えますが、道中に緩みはないものの、極端に速い訳でもなく、多少追走してもスタミナを消耗する流れでもありません。
スタートからの積極策といい、川田騎手は非常に上手に乗ったと思いました。

4コーナー付近で見応えがあったのはヤマカツエースですね。
道中はディサイファの後ろにいて、コーナー手前で内に入れ、4コーナーではディサイファより内を見事に走ってきました。
やや膨れ気味に走っていたディサイファの内を突けたヤマカツエースに対し、外を回すしかなかったマカヒキとアンビシャス。
スタートで外枠3頭で先手を取れたヤマカツエースが、流れの中で外枠のロスも少なく走れました。コーナー入り口の時はほぼ同じ位置だったマカヒキをコーナー出口では2馬身は引き離しています。

キタサンブラックが4コーナーでロードヴァンドールを交わし、マルターズアポジーを直線まで泳がせ外へ。
最内走るのが嫌だったはずなので、適度に内側に馬がいる状態で走りたかったという思いもあったかと。

直線は完璧。

スムーズに馬場の真ん中へ出し、後続を変に引き付けたりもせず、大きなストライドでグングンとゴールに向かって走ります。
決して鋭い訳ではありませんが、全くバテる事を感じさせないその足取りは、ステファノスが頑張ってもゴール前で僅かに差を詰めた程度。ヤマカツエースも33秒台の脚を繰り出していますが、ゴール前50mはほぼ同じに。

最後は3/4馬身差ですが、着差以上の完勝に見えました。
勝ち時計1:58.9。馬場を加味すれば大体予想通りですし、さすがにG1になってこれ位は求められるようになっていると思います。

60.5 – 58.5位でまとめているはずで、有馬記念のようにサトノダイヤモンド相手に中盤から詰められたのに比べると、同じ役目をステファノスでは強さは認めてもそことの比較では難しいですし、他の有力馬が後方からの馬だったというのも非常に楽にさせてしまいました。

2000mが少し短いかもという意見もありましたが、ここまで自由自在にレースができれば距離不問のサラブレッドだと思います。
今回負けましたがステファノスの位置や有馬記念のサトノダイヤモンドのように、早い段階で射程に入れないといけません。後ろでのんびりしてると前で溜められ、先にロングスパートをかけられてしまいます。

ここまで強くなっているとは…。簡単にスイスイ走らすと本当に厄介です。

2着のステファノスは叩いて一変する典型的な馬ですね。
少し体も絞られて、まるでゲームのように仕上がります。
今回はスタートから積極的に進めたのが功を奏したと思います。
溜めて切れる馬ではありますが、今回の相手、ペース、馬場を考えるとベストな選択でした。
G1のタイトルが届きそうで届きません。

ヤマカツエースは4コーナーでディサイファの内を突いたところがハイライトですかね。
直線は33.8の鋭さは見せていましたが、外枠から上手なエスコートでした。
私はこんなことはできないと思って予想から外しましたが、ごめんなさいの気分です。
馬体重が増えてからの安定感はかつてのヤマカツエースではないですね。

サトノクラウンは6着止まり。
マイナス体重が響いたとかは分かりませんが、ゴール手前でガクッと落ちたのが気にはなりました。
4コーナーまでは想定から大きく外れたレースではなかったかと思いますが、最後の一踏ん張りが利きませんでした。
ただ、天皇賞秋とかもっとあっさり沈んでいたので、それに比べたらマシです。
私はこの馬は3歳の秋の天皇賞を「鉄砲の鬼」ということで本命して崩れていましたが、その気持ちは変わらず多分鉄砲は滅法強く、叩いて変わるタイプでもなく、切れ勝負は分が悪いというタイプでしょう。
ぶっつけ宝塚記念とかならもう一度見直したい1頭です。

ミッキーロケットはこんなもんかな。きっちり7着に入ったのは力の証明です。
上がり33.9と出てますし、G1でもみっともないレースはしないでしょう。
スタート五分に出ましたが、行きっぷりがそこまで良くなく結局後方へ。外枠なら違ったと思います。条件が結構付くだけで、そんなに力の差はないでしょうね。

アンビシャスは見た目大して伸びているように見えませんでしたが、ゴール前伸びてサトノクラウンを差し切り上がり33.6。
時計は出てますが、勝負には加われていません。
さすがにどんな切れる馬だからと言っても最後方からだと…。
前後入れ替わる激流ならともかく、レース上がり35.3でキタサンブラックが34.3のレースだと、最後方だと遅すぎます。
何とかもう1列前でもいいからレースができないものでしょうかね。

ダービー馬マカヒキは4着。
大外回して上がり33.9。ダービー馬じゃなければ「よくやった」という走りですが、そこは持っているタイトルは1つとはいえその偉大さ故の物足りなさ。

気になるのは走りの雰囲気。弥生賞の時とかもっとグッと重心が下がった走りをしていましたが、僅かに高い気がします。
直線入ってからルメール騎手が左鞭3発入れましたが、そこでの反応の鈍さも目立ちました。もう1回体制を立て直して再度左鞭3発。そこでは少し良くなりました。

道中も少し気合が入っていたし、本当にいい頃に戻るにはもう少し時間が必要かもしれません。とはいえ前走よりはいい走りでしたので、あと一歩だと信じたい。ダービー馬ですから。

レースとしては大体現時点の力通りには決まりました。
7着までが1つの壁で、そこから後ろは現時点でG1だと苦しい面々。
阪神2000mはこういうようにある程度しっかりした馬が力を発揮できる舞台だと思います。
歴戦の古馬で力上位なら素直に従っていい気がしました。

予想はまぁ…。勝ち時計が当てたいですが、0.3秒ハズレ。
本命キタサンブラックは誰でもできるので、◎だろうが偉そうな事は言えません。