写真で振り返る 第36回ホープフルS レース回顧




レース

スタートはほぼ五分。
ディアセオリーが気持ち遅れましたが、それ以外は大きな後手はありません。

まずはパンサラッサが先導します。コントレイルのため?もあるのかな。まぁ先行してたしね。
内に切れ込んで大外ラインベックが前に行った所で、前が窮屈になった各馬がごちゃごちゃしました。
オーソリティやワーケアも被害馬として名を連ねています。

コントレイルも上を向いているように、前が狭いシーンもありました。
とはいえ追いかけているというよりは、狭いからの方が大きいかな。見てる方は特に気になりませんでした。

ゴール付近通過時のコントレイル周辺です。
ラインベックを斜め前に見て、後ろにヴェルトライゼンデ。
ここでも手綱はガシッと抑えられていますが、外へ外へ出そうとしていて、ポジション取りの中での出来事。

ヴェルトライゼンデは早々に内に入り、コントレイルの後ろをキープ。こちらはゆったりと走れていました。

オーソリティ、ワーケア周辺です。
スタートごちゃごちゃした時に一瞬だけ反応しましたが、馬の後ろに入ってからはすんなりと。
こういう性格は長めの距離でも大丈夫そうです。オーソリティは内に入れることはできないので、外へ外へ。

1コーナーではコントレイルは前3頭を見た4番手の外目を取れました。
終わってみればここで勝負ありという位の位置取りです。

西日が眩しい向正面へパンサラッサが先頭で向かいます。
2番手にブルーミングスカイ、3番手にラインベック。コントレイルは4番手。

内でブラックホール、コントレイルの後ろにヴェルトライゼンデ。ガロアクリーク。
ディアセオリーにワーケア、外にオーソリティ。
ナリノモンターニュ、ラグビーボーイ、クリノブレーヴという展開です。

オーソリティは躓いたのか何か嫌がったのか騎手が促すシーンがありました。
そこまで影響があったかは分かりませんが、スタート直後のごたごたもあり、レースとしての流れは良くないですね。乗り切れていない感じがします。

コントレイルも行きたそうにも見えますが、抑えられていますし、前にスペースがあっても無理に行っていません。
前進気勢があるということで。こういう馬はこれ位元気じゃないと多分走らない。いい子になりすぎると成績が悪くなりそうな気がします。

前半から小気味いいペースで走り、36.5-48.7-60.9。
ヤングジョッキーの古馬500万下と比べる必要はなく、十分いいペースです。
これ位で抑えが効かなくなる or 追走できないようだと来春のクラシックは厳しい。しっかりと篩に掛けることができたました。

軽快な逃げでパンサラッサ。

ラインベックが追っ付けているように、ペースを上げるのに苦労している様子です。
ブルーミングスカイは前にラインベックがいて、外にコントレイルが来たため、追えないシーンがありました。徐々に順位が下がっていきます。
見た目はパンサラッサに余裕があるように見えました。

コントレイルはいい感じでコーナーを走っています。
下がっていくガロアクリークの外からオーソリティが進出し、一方で内から抜いていったワーケア。
オーソリティは内に入れられるシーンがほぼないので、こうするしかありません。

直線先頭に並びかけるような勢いでコントレイル。
内でラインベックが手応えが悪くてもそこまで落ちずに頑張っています。
逃げる同厩舎のパンサラッサを余裕綽々で交わしていくコントレイル。その後ろからヴェルトライゼンデ。ワーケアは大外へ。

日向ゾーンから日陰ゾーンへ突入していきます。
馬によっては怖がる馬もいて、自分が乗っていると気を遣います。特に今の時期は。

上位人気で崩れたのはブラックホールだけですが、これは全くいいところがありませんでした。
走りもバラバラで、上位とは差がある印象です。
こういう馬場は向いているかなと思いましたが、そういうレベルではなかったですね。賞金はあるので来春は出られるでしょうが、厳しい戦いが待ってそう。

オーソリティは4コーナーで積極的に動いていい雰囲気に見えましたが、残り100mで止まりました。
ラインベックに並びかけても最後まで交わせなかったので、内外道中走れた差はあれど、突き抜ける感じは見られず。パワー不足かな。
スタート直後の不利と向正面での躓き?もあり、道中外々走ったという事もありますので、まだ100%見限られません。が、対コントレイルだけで言えば相当苦しいでしょうね。
皐月賞で内枠とかならシレっと3着とかはありそうな雰囲気はありますが、ダービーのイメージはないです。

コントレイルが影の落ちたターフを駆け抜けていきます。

ラインベックを買っていたので、頑張れと追ってしまいました。
スタートして前に行くのはいいですが、そこから、特に4コーナー手前での反応の悪さが目立ちました。
そこまでラップが上がっていませんので、この馬自身がスピードアップができなかったということでしょう。
なんとか4着は確保しましたが、アパパネとディープインパクトの仔とは思えない決めて不足はサンナンボーもそうです。
ジナンボーの同じ時期よりは走っていますので、長い目で成長を見守って、ですね。
多分来年はオープンは勝ちあがれず、夏から秋にかけて自己条件を勝利するも3勝クラスで足踏みのイメージしかできないです。

ワーケアは良く伸びてきました。0.5秒差3着ですし、もっとキレ勝負じゃないと分が悪いでしょう。
上がり35.0を切れる馬場で走ってこの差がどうなるかは見てみたいです。
道中カリカリするところもなく走れていますし、追ってから諦めない感じもあります。ダービー辺りは仮に人気下がっても面白いんじゃないですかね。
共同通信杯でマイラプソディと戦ってもらいたいですね。力関係がわかる。
デビュー1戦とか未勝利上がりとかでシレっと3着になり、「あれ?いいんじゃない?」と思わせて春に賞金加算できないこの時期によくいる2歳重賞3着馬(ムーヴザワールドとかグローブシアターとかとか。)とは違う気はします。

騎手は気を抜いたと言っていますが、差は詰められないヴェルトライゼンデ。

ワールドプレミアの下のヴェルトライゼンデはいい馬体でこの時期のレースとしては文句なし。
道中もスムーズに走れていますし、かかることもなく、兄同様に長距離で見たいです。
ワールドエースに比べると父が違う影響かキレ抜群には見えませんが、じわじわといい味を出してくるタイプかな。
走りが素直なので、2000mでコントレイルを逆転する絵は現時点で描けませんが、3000mならわからない。そう思わせる走りでした。
上がりの時計は同じだけ出ていますので、着差は完敗ですが、狂えばもっと際どい勝負まで持ち込めるかも。ただ、スピード全開馬場だとやられちゃうかな。

昨年のサートゥルナーリアに負けず劣らず余裕綽々で走り切ったコントレイル。
時計も水準以上出ていますし、平均ペースを楽に追走し、きっちりと4コーナーでギアチェンジをし、直線で早々に差をつけて最後は流してゴール。
現時点で言う事ないレースをしました。

行きっぷりがいいので、これ以上激しくなると予想する上でスタミナロスを気にしないといけませんが、この位で留まればダービーまでは問題なくこなせるでしょう。
反応の良さは前走もそうでしたし、今回も十分魅せてくれました。
コーナー4つも問題なくこなし、こういう馬場もへっちゃら。
高速馬場は言わずもがな。東スポ杯の時計を見たらケチをつけることはできません。

皐月賞は王手かな。それ位のパフォーマンスでした。
ヴェルトライゼンデ、ワーケア、オーソリティとリステッドの勝ち馬をしっかり封じています。サリオスの動向次第ではありますけどね。

東スポ杯とホープフルS(旧ラジオNIKKEI杯)の連勝というはフサイチホウオー以来です。
なんか変な感じはしますが、あの馬も皐月賞までは文句なしに強かったので、そういう馬じゃないとなかなか難しいってことです。
思えばブルーイレヴンなんかも惜しかった(というべきか?)。

今後馬体は大きく増えそうな感じはせず、母型も早熟気味の血統に加え、ディープもその傾向があるタイプ。春はいいけど…となってしまわないことを願うばかりです。

 

これで最優秀2歳馬は難しくなりました。
サリオスも文句なしのパフォーマンスで3戦無敗。コントレイルも3戦無敗。
どちらも東京芝で好時計圧勝し、G1もきっちりと差をつけて勝利。

自分が投票者ならこのパフォーマンスを目の前で見た上でサリオス。
2着のタイセイビジョンがG2勝ってますし、ビアンフェ、レッドベルジュール、マイネルグリットと他の短めの重賞勝ち馬がきっちり揃ったレースでの勝利という点で、最優秀2歳馬には相応しいかなという位。どっちが強いとかではなく。
もちろん長めの距離の重賞が少ないので、そりゃ無理ではありますが、6か月だけを考えると、今年に関しては朝日杯の方が総決算的な意味合いはあったかと。

まー割れるでしょう。