写真で振り返る 第84回優駿牝馬感想と写真集




第84回優駿牝馬(G1・東京・芝2400m・良)

何年かに1回あるかないかというレベルのレースを見れました。

G1で晴れていい天気でバラも満開という観戦にも絶好のコンディション。
芝も綺麗で芝が風に揺られて本当に競馬日和でした。先週、先々週とはえらい違い。

混み具合はそう考えると少しイマイチだった気がします。
先週の方がセブンイレブンとかも混んでました。

馬場もよかったです。
調布特別でアドマイヤハレーが1:45.3。上がりもしっかり出てます。
内も荒れて伸びないということもなく、フェアな馬場に見えました。

例によって生演奏のファンファーレ。

ファンファーレ後、スタート直前に静寂に包まれた東京競馬場。
川田騎手も言ってましたし、これでもかと結構JRAがアナウンスしてましたので、その効果はあったということでしょう。

私はどちらでもいいとは思っています。
馬に乗っていると確かに音に敏感なのは当然知っていますが、競馬文化が続くにはお高くとまるより盛り上がりが大切だと思っていますので。
とはいえ新鮮でしたし、悪くない試みですね。今後どのようになっていくかは見てみたい。
どちらにしてもスタンド前以外は不要です。有馬記念とかはそもそもスタート地点が遠いですし。

そんな中スタートが切られます。
まずまず揃ったスタート。リバティアイランドも五分。キミノナハマリアがスタート直後に内にささったのもあり、悠々と走れてました。

誰が行くんだろう?と思っていたら内からライトクオンタムと外からイングランドアイズが積極策。
ゴールデンハインドはもう少し行くかなと思っていましたが、案外ゆっくりと。

リバティアイランドは内でスッとポジションを取りました。
シンリョクカ、ハーパー辺りと一緒に最初の1コーナーへ。

ペースはそれなりに淀みなく流れて60.0-72.0。
1000m通過してから12.0が5回続く訳ですが、縦長にはなったもののある程度後続も追走してますので、単純な上がり勝負となるような温いオークスではありませんでした。

スタミナ以前に基礎のスピードがないと追走してるだけで一杯一杯なので、エミューやミッキーゴージャスなどは後ろにいても脚は使えませんでした。ある程度基礎のスピードがないとレースに参加できませんでしたね。

ラヴェルは積極的に3番手の内目。
リバティアイランドは道中行きたがる素振りもゼロではないですが、これ位の行きっぷりがあった方がいいと思いますので、何の問題もなし。

ペースが緩むこともなく、淡々と刻みました。
ライトクオンタムはいいペースメーカーになってしまいました。まぁここまで崩れてしまうとなると距離がどうしてもこなせないですね。

イングランドアイズも4コーナーで失速。脚を余す事はなかったですが、母の再現ならず。

ラヴェルは内で余力ありそうでしたし、ヒップホップソウルも余力がありそう。
ゴールデンハインドは苦しそうでしたので、リバティアイランドは馬群を捌く必要すらなく前を交わすだけという走り。

ここから500m。
これだけ脚力のある馬がこんなスムーズに走れればそりゃあね、、、という直線の走りを魅せてくれました。

内からラヴェルが抜け出しました。
4戦連続でリバティアイランドと戦っていましたが、一度東京で倒している馬ですから。惜しかった。勝負ではなく馬券的に。
最期は疲れたように馬も騎手もバタバタでした。積極的に行って2:24.0切って押し切れたら外枠だからって前走あんなに負けてません。現時点では長いですが、内枠でしっかり走れればこの位のパフォーマンスが出せるというのは立派です。

ヒップホップソウルも伊達に東京でシャンパンカラーを破った馬ではなく、かなり見せ場がありました。とはいえこの感じで残り200m伸びきれず。
内からバテた馬を捌くのに内外の選択で色々思う所はあるかもしれませんが、2000m以下なら十分オープンで勝ち負けできるだろうという走りでした。

コナコースト、ソーダズリング、ドゥアイズ辺りは後方から詰めてはいますが、2:25.0まで。
この馬場をとペースを考えるともう少し時計を詰められないか?という結果に。パフォーマンスとしては古馬になって重賞でどこまで?と疑問符が付く内容だったと思います。

リバティアイランドは残り200mで手前を替えて一気に加速します。
ここの走りは美しい。

後は離すだけです。
強い馬が離すというのは正直何も言うことがない。実況も言うことがないと思います。

写真としては引きで撮りたいところです。
「突き放している」という絵はどうしてもアップでは撮れない。ちょっとどうしようか?という気持ちになります。
馬券的にはラヴェルを買っていたので尚更。こういう時は本当に困る。

外からハーパーが追いかけてます。その後ろからドゥーラ。
シンリョクカもいますが、写っていません。

ドゥーラは距離延びてハマったというところでしょうね。それ以外なかなか。。。ドゥラメンテの血が騒いだか。
札幌1800mでドゥラエレーデも破っている馬ですし、この距離になって浮上してきました。
ただ、前半死んだふりで外出して前が潰れた所での結果なので、個人的には信用してないです。あくまでもオークスと言う舞台で合っていたと。タイプ的に人気になっても取りこぼすタイプです。

シンリョクカは割と正攻法で走れていましたので、こちらは上位にみたいです。
春はイマイチ乗り切れずでしたが、相手なりにしっかり走れてますので、長い目で追いかけたい1頭ですね。

ハーパーが2着。
こちらも相手なりに崩れにくいような優等生の走りでした。
ただ、瞬発力などは他の世代の上位陣と比較してどうか?というとそこまでのインパクトはなく。走破時計は悪くないですが、対リバティアイランドや他の古馬牝馬と比較して世代No.2としてはもう少し成長を期待。

最後は悠々と脚色衰える事無く駆け抜けました。

時計もパフォーマンスも文句のつけようがありません。
少なくともこの舞台でこの相手なら枠順等も関係なく、3馬身と寄られる事はないと思わせる走り。
感想は「つえーな」の一言で終わり。

走りの大きさはジェンティルドンナを思い出しました。似てるなって。
比較対象がアーモンドアイ、ジェンティルドンナになる時点でとんでもないですし、オークス単体のレーティングなら116に到達すると思います。

道中これ位の行きっぷりだと安心してみてられますね。桜花賞とは違って。

本番でないと探り合いになってしまい、思わぬ苦戦があるかもしれませんが、力勝負になれば同世代牝馬に負ける事は考えにくいですね。
秋華賞はハイペースの削り合いになることが多いですが、このスピードを持っていればどうとでもなりますからね。

ジャパンカップでイクイノックスやスターズオンアース、タイトルホルダー、ドウデュースなんかが揃ったら…とワクワクしてしまいます。

 

世代としては個人的にリバティアイランドを除けばインパクトのある馬は少なかったです。
2番手集団は団子。秋には勢力図が変わっててもおかしくないかなと思っています。

とはいえこのパフォーマンスは近代競馬+良馬場東京としては滅多に見れません。
いいものを見させてもらいました。馬券は外れました。

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