東京マイルという舞台。第70回安田記念 レース感想




第70回安田記念(G1・東京・芝1600m・稍重)

サクサクっと。回顧というか感想。

少し雨が残ったものの、言い訳しにくい東京の芝コースです。
上がりも33秒台が出ていますし、「これで走れません」というのはさすがに馬としてワガママです。

結果としてはグランアレグリアの圧勝ということで終わりました。2馬身半差。
G1馬が10頭揃い、G1級もきっちり揃ってのレースとしてはかなりアッサリ。
それにしてもこの馬は勝つ時の鮮やかさったらない。

アーモンドアイはよく伸びてはいますが、ヴィクトリアマイルとは相手が違うというより、道中の走りが安定していないように見えました。
「あれ?なんか違和感ある」と感じた人も多かったのでは?
スタートの失敗はありましたが、それ以上に道中の走りが「なんとなく」良くなかったと思います。

グランアレグリアはポツンと先頭集団と後方集団の間に収まり、プレッシャーもかからずにいい感じの位置取りでした。
インディチャンプの方は外に出せずに内側から。

ダノンスマッシュが好スタートから先頭を走り、残り220m付近まで先頭でしたが、そこから失速。これは仕方ない。このタイプじゃないもの。
インディチャンプが内から徐々に外に持ち出しての追い込み、その外からアーモンドアイとノームコア。
それらの影を踏ませないグランアレグリアは言うことありませんね。

ケイアイノーテックが外から押し上げていったタイミングで先に動き、バテたセイウンコウセイの前をカットするように斜めに内へ。
インディチャンプは内を突いていたのに直線でグランアレグリアの外に持ち出すしかありませんでした。
そこがなければ2着はあったか?という位ですね。インディチャンプにしても完敗です。

アーモンドアイは33.9と数字は出ているように見えますが、それでもヴィクトリアマイルに比べると流れに乗れてない感じがしました。
ちょっとでも下が緩いとだめか?そんなことないのはシンザン記念であの雨のなか突っ込んできたからそれはないと思いたい。
どちらにしてもレースに入り切れないまま終わった印象を受けました。
それでも2着なんだから強いんですけど。
ただ、G1最多勝となると、アーモンドアイのレース間隔、国際情勢を考えれば天皇賞秋で決められないと黄色信号ですね。数多の名馬が7勝の壁を突破できなかったのはサラブレッドとして何かあるのかも…。

ダノンプレミアムが安田記念の鬼門具合が半端なくて今回も見せ場なしの惨敗。
昨年ビリ、今年ブービーなので、この馬は来年は出ないでしょうね。ここまで相性が悪いと力だけでは覆せません。
直線入った時は逃げ馬の真後ろでいい展開でしたけどね。
そこから追い出す前に早々に失速。自分から止めているように見えます。G1が遠い。

ダノンキングリーもいい位置でしたが、追ってからイマイチ。
先行して甘くなるレースが続いていますので、思い切って下げるなどして、ノームコアのレースをしてみたらどうだったか?位です。
前にいた同期のアドマイヤマーズを交わせなかったですし、ゴールに向けてリズミカルな走りが毎日王冠は駆け抜けましたが、それは見られませんでした。

 

 

それにしても東京マイルの再現性というのは素晴らしい。
上位6頭が東京マイルのG1の勝ち馬であり、それ以外の馬は7着以下。見事にくっきり分かれました。

7着以下の馬は東京マイルでの勝ち星がない馬です。
それが新馬や2歳戦などであっても。

リピーターが強いレースなのは確かで、今年も昨年の上位陣がしっかり走れているので、絶対に忘れないようにしておきましょう。
アドマイヤマーズは来年面白い。