中京記念、函館2歳S レース回顧

第64回トヨタ賞中京記念(G3・中京・芝1600m・良)

Bコースでの最終週。
ハンデ戦でトップハンデ57.5kgのスマートオリオンから53kgまでとそこまで差はないものの、休み明けだったり、3歳馬が混じったりで混戦。毎年ですが、この時期は本当に難しいレースが続きます。

パドックもそこまで気になって見ていないので印象はなし。

スタートはほぼ揃いましたが、トウショウドラフタとタガノエトワールが悪いです。

ピークトラムが好スタートを切りましたが、最内のカオスモスが逃げます。
2番手にトップハンデのスマートオリオン、3番手にピークトラムです。

ワキノブレイブが内から掛かり気味に上がり、外カレンケカリーナ。
マイネルアウラート、アルマディヴァン、ダンスアミーガ。
タガノ2頭がおり、真ん中にダッシングブレイズです。

後方に内トウショウドラフタ、外ダノンリバティ、真ん中ガリバルディに外からダローネガ、最後方にケントオーです。

道中はタガのエトワールが少し掛かり気味でした。
トウショウドラフタもあまりいい感じがしません。
ペースとしても35.5 – 59.0ですので、馬場が内が荒れている中ではあるものの、スローに分類できます。

各馬内をあけながらレースで、6頭分位綺麗に内を開けています。
多少内の馬も左右ふらふらしていたように、埒から外れると頼るものが無くなる分、やりにくいと思います。乗馬やってても埒があると楽ですからね。

4コーナーではトウショウドラフタが内を狙いました。
もともと不良馬場のファルコンSを差し切っていますので、それに賭けたんでしょう。

勝ったからもありますが、ガリバルディは非常に丁寧なコーナーリングです。
4コーナーでは顔を内に気持ち向けて、ほぼ最内を走りました。
直線入り口でスーッと外に出して行きました。

直線は左右に行けるスペースがある分、いろいろな事が起こります。
ちょっとアルマディヴァンは強引でした。右鞭だから右によれるとか簡単なものじゃないですが、とはいえワキノブレイブとマイネルアウラートがややブレーキです。

先に抜け出したピークトラムに外から各馬が追い詰めます。
ガリバルディは大外から一気に上がり33.6の脚で追い込み重賞初制覇です。

シェンクの仔ということもあり、期待されていましたが、ようやくここで。
2014年の共同通信杯の4番人気でしたね。イスラボニータ、ベルキャニオン、サトノアラジンと上位がしっかり走ったのに対し、この馬だけ大きく崩れてしまいました。

福永騎手に戻ったらこの走り。
ここまで明確に合う騎手も珍しいと思います。
今回は極端な競馬だったので、今までとは少し違います。これからレースプランは追い込みになるのかどうかでしょう。

ゴール直前追ってないように見えましたが、少し内にバランスを馬が崩したのをこれも丁寧に戻していました。ヤフコメとかで色々言われる福永騎手ですが、非常に上手ですし、丁寧だなと思います。

2着だったピークトラムはパトロールビデオが出ませんが、ゴール前は結構内によれました。
これはダンスアミーガを買っていた人はケントオーとの着差を考えると憤慨ものでしょう。
小牧騎手に悪気がある無いは置いておいて、3着でもOKの馬券を買っていた人は文句の1つも言いたくなると思います。

ケントオーは最後方ですので、良く伸びましたが3着まで。
56kg背負ってこれ位走れれば、重賞に手が位置にいると思います。

ただ、スタートから出すつもりもなさそうでしたし、今回はここまで極端な追い込みをしようとしていたんでしょうかね?前に行かなかったというかそれも試していなさそうでしたし。
ちょっと分かりません。これを続ける気?

ダンスアミーガはゴール前まで頑張っていましたが、少し寄られて反応してしまいました。
残念。最低人気でしたが、頑張ったと思います。
いつ走るかわかりませんが、これ位はやれていい馬です。惜しかった。

ダノンリバティはG3位ですとある程度走れますね。
ペースがこの流れなので、もう少し動いた場合はどうだったんだろうか?という位です。

ダッシングブレイズは良い所がありませんでした。
最後少し追えない位置でしたし、前もごちゃごちゃした所ではありますが、それ以前に前に行けていません。
東京新聞杯以降流れが悪いですね。

トウショウドラフタは内を狙うのが仇になった感じですが、そもそも前半から走りが良くなかったです。
「54kgで厳しかった」というのではなく、スタートからずっとリズムが悪いまま最後までいってしまいました。マイルが長いとかもない筈なので、立て直して欲しいです。

 

第48回函館2歳ステークス(G3・函館・芝1200m・良)

2017年のダービー目指して最初の重賞です。
北海道競馬から2頭出走して16頭。力関係といっても無いに等しいので、もう好みですね。

返し馬でごった返していたのが印象的です。

このレース自体はなかなか春先までトップクラスのまま維持し続けることができないことが多いですが、それでも最初の重賞です。

スタートは鬣の綺麗なバリンジャーが遅れ、全体的にバラバラ。
12番から素晴らしい好スタートを切ったレヴァンテライオン、内のザベストエバーが積極的に先頭へ。

ラッシュアウトを挟んで無理せずに下げた(というか馬なりでそこに収まった)レヴァンテライオンが3番手の外。

内目にタイムトリップ、やや掛かり気味で上がっていった人気のモンドキャンノ、ポッドジーニー、大外でこちらもクビを上げていたガーシュウィン。その後ろにメローブリーズ、内にネコワールドという展開です。

前半が33.5とレコードが記録されるだけあってさすがに流れました。
モンドキャンノは掛かり気味に上がっていってしまいました。
ペースが速い=掛からない という単純な方程式ではなく、「前を執拗に追いかけてしまう」「馬群に包まれるとヒートアップしてしまう」「逆に1頭だと走ってしまう」など色々な理由もあります。

モンドキャンノに関しては、スタートは五分で最初の1Fは落ち着いていましたが、そこから急にグッと走ってしまいました。

これが直接の敗因ではないと思いますが、癖というのは人間もそうですが簡単に修正されるものではないので、今後少し長い距離を走ろうと思ったら、やはり矯正だと思います。
まぁ血統から考えると、短い所でしょうし、気にする必要はないでしょうが。

上位陣3頭はこの中ではスピード上位でした。
4コーナーで逃げた2頭が手が動く中、外を悠々と走っていたレヴァンテライオンにその後ろで進路を探していたモンドキャンノ、内でこちらも進路を探していたタイムトリップ。

直線はレヴァンテライオンが早々に先頭に立ち、4コーナーでチラッと後ろを振り返り、外が開いたモンドキャンノ、内からタイムトリップにその後ろからメローブリーズに大外ドゥモワゼル。

左鞭もどんどん外へ寄れたレヴァンテライオンでしたが、モンドキャンノが内から伸びてきたのを体半分凌いで世代最初の重賞を制しました。

最後はガッツポーズが出た三浦騎手。
好スタートから良い位置を無理せず取り、直線早め先頭から押し切るというスプリント戦としてはこの上ない勝ち方です。
直線で外によれたのが気にはなりますが、走りに癖がありそうに見えないので、成長すれば大丈夫かな?

勝ち時計はレコードタイムでした。1:09.2(46.8 – 35.7)。
前後半で2.2秒後半がかかるレースですが、レヴァンテライオンは33.7-35.5。
毎年2秒位後半がかかるレースですので、時計に違和感はありません。

前日の3歳未勝利戦で1:09.4、同日の2歳未勝利戦で1:09.9。
2歳の1勝馬としてはきっちり走っているとは思います。
結果レコードでしたが、そこまで大きな差を感じませんね。当然ですけど。
この時期は3歳未勝利と同じ位なら十分及第点です。特にスプリント戦なら。

勝ったレヴァンテライオンは父がPioneerof the Nileです。
種付料が現在$125,000。日本円で1320万円程度。
偉大な1頭の力でここまで値上がり、というと失礼かもしれませんが、私はそう思います。

Pioneerof the Nile産駒で生涯で稼いだ金額をざっと上位5頭で並べると以下のようになります。

  1. American Pharoah $8,650,300(9億2000万円)
  2. Midnight Storm $981,110(1億400万円)
  3. Cairo Prince $562,000(6000万円)
  4. Social Inclusion $450,800(4800万円)
  5. Jojo Warrior $396,231(4200万円)

つまり、ここで賞金を加算したレヴァンテライオンはあと2回位掲示板に入ろうもんなら、トップ5に食い込むことすら可能です。

2着のモンドキャンノは負けましたが、スピード能力は見せました。
時計は大して詰めていませんが、この時期なので仕方ありません。コンスタントに1:09.5を切れるというのであれば、それはそれで立派です。
かかってしまったのが最後に響いたと言えるほど酷いものではありませんが、もっと楽にあの位置は取れたと思うだけに、もったいなかったですね。

3着のタイムトリップは人気なかったですが、デビュー戦で1.09.7で走っただけの事はあります。
前半も難なくついていきました。
手ごたえ十分で走りましたが、やや上の2頭とはスピードの差もありましたね。

4着以下だと5着のドゥモワゼルは4コーナーで大外へ。
枠もあったでしょうし、前のガーシュウィンが少し走りがイマイチだったのも影響したかもしれません。もっと前がスーッと行ってくれた方が良かったかも。

出遅れたバリンジャーは最後大外から追い込んで6着。
この距離で出遅れてしまうとレース最速の上がりを使っていても苦しいです。

毎年ここで走っても苦しみますので、あまり過度の期待はできませんが、一定のスピード能力は上位陣にはありそうなので、短距離なら…と期待します。

バンドワゴンとウインフルブルーム

かつてクラシックを期待された馬、そしてクラシックでも頑張った馬。

両者の復活勝利は素晴らしいことです。
怪我からなかなか復活できない事が多い中、長い休みも挟みながらきっちりと結果を出した2頭に拍手したいと思います。

バンドワゴンはまだ1000万下を勝利した身です。

それでも、デビュー戦の走り、エリカ賞の走りから考えると、是非G1でもみたいですし、そこに到達できる素質は十分でしょう。
これから怪我なく走れることを願うばかりです。