2017 Coral-Eclipse(G1・サンダウン・芝1m1f209y)
3歳馬と古馬との力関係を見る上でとても興味深いG1となりました。
また、3歳馬同士でもマイラーとクラシックディスタンスを走ってきた馬の差も興味深いです。
人気は3歳馬で英国ダービー2着のCliffs Of Moher(クリフスオブモハー)です。
母Waveはヘンリーザナヴィゲーターの母Sequoyahにキングマンボの仔であるQueen Cleopatraの仔です。
もう1頭の人気馬は前走セントジェームスパレスSを勝ってきたマイル路線からの挑戦となるゴドルフィンのBarney Roy(バーニーロイ)。
同じく3歳馬で英国ダービー4着だったフランケル産駒のEminent(エミネント)。
上位人気を3歳馬が占めています。
古馬からはドバイターフ6着でタタソールズゴールドカップ勝ち、前走プリンスオブウェールズS2着だったDecorated Knight(デコレイテッドナイト)。
そのプリンスオブウェールズS3着のUlysses(ユリシーズ)、前走は大崩れしたものの、前々走のロッキンジS2着のLightning Spear(ライトニングスピア)。
レースは人気薄の2頭が逃げ、3番手にEminent、Decorated Knightと続き、Cliffs Of Moherは中段の内。
Barney Roy、Lightning Spearといて後方2頭がUlyssesとDesert Encounter (デザートエンカウンター)という展開。
欧州らしく2列に並んでテクテク。
直線では先に仕掛けるEminentと緑の勝負服Decorated Knight。顔を寄せ合い激しい叩き合い。
その真後ろで前の開かないCliffs Of Moherの外から大きなストライドでゴドルフィンの青い勝負服Barney Roy。
それ以上に驚いたもったままのシャドーロールのUlysses。
前に行けるスペースがあっても前に行けないCliffs Of Moherを横目にBarney RoyとUlyssesの戦いになりました。
Decorated Knightをあっさり交わし、2頭のマッチレースに。
後方から人気薄のDesert Encounterも伸びてきましたが、前とは大きな差があります。
最後は馬体を併せ、ハナ差の決着。
What a thriller!!! 😳 Barney Roy ‘nostriled’ out of it by Ulysses 🤥 #BraveBarneyRoy #Sandown #CoralEclipse pic.twitter.com/KWv3AFXntt
— Syed Rahel Ⓜ👌 (@rahel_syed) 2017年7月8日
勝ったUlyssesは父ガリレオ、母は英オークス馬Light Shift。母父キングマンボ。
昨年のBCターフをひっそり4着、今年のプリンスオブウェールズSで3着とそこそこ走りましたが、これでG1制覇。この血統ですから。
勝ち時計2:03.49。
3着に3馬身半差でDesert Encounter、4着にCliffs Of Moher、5着Eminent。
マイケル・スタウト氏はオペラハウスから始まり、シングスピール、ピルサドスキーなど含む6勝目。
前回勝利したのはあの有名なノットナウケイト。
3歳馬の評価としてはマイラーはやはり強い。
ただ、Cliffs Of MoherにEminentといった英ダービー上位陣がきっちり差をつけられてやられてしまったのは…。
もし「この時計では厳しい」となるとシャンティイでは用無しです。
オッズとしてはCliffs Of Moherは20倍で大きく変わっていませんが、どちらかと言えば下落傾向。
時計は非常に優秀で、2:04.00を切ったのは最近だとSea the Starsのみ。
Ulyssesは道中ゆったり走れるため長い距離でも大丈夫ですし、充実度はここに来て上がってきた印象です。ただ、この脚質に加え強いのにはきっちりやられています。
3歳馬の評価が上がったのはマイル路線組でしょうね。それ以外は様子見変わらずです。
2017 Belmont Derby Invitational Stakes(G1・ベルモントパーク・芝1m2f)
ベルモントダービーです。北米の芝の貴重な1戦。
1番人気はYoshida(ヨシダ)です。
母はバレリーナSを勝っているヒルダズパッション。現役であるジークカイザーの弟であり、父はハーツクライ。
前走ピムリコでの準重賞を圧勝してここへ。
BCジュベナイルターフを勝っているOscar Performance(オスカーパフォーマンス)が対抗。前走同じベルモントパークでのG3を勝利しています。
BCジュベナイルターフ3着、ベルモントパークのG3で2着とOscar Performanceになかなかいい所で勝てていないGood Samaritan(グッドサマリタン)や、フランスからリス賞(G3)勝ちのCalled To The Bar(コールドトゥザバー)もこちらへ。
レースは逃げたOscar Performanceに3番手で日本産馬ヨシダ。
Called To The Barも早めに動きます。
4コーナーではヨシダもいい感じの位置にいましたが、直線で一杯に。
逃げたOscar PerformanceがCalled To The Bar以下を振り切って逃げ切りました。
ヨシダも前走は強かったですが、さすがにこの相手にいきなりというのは甘くなかった感じです。ハーツクライ産駒ですし、まだまだこれから。
勝ち時計は2:00.25。
オークスより遅いですし、まぁあまり評価も何もありません。
2017 Belmont Oaks Invitational Stakes(G1・ベルモントパーク・芝1m2f)
3歳牝馬の1戦です。ベルモントオークス。
フランスオークス2着のSistercharlie(シスターチャーリー)が出てきました。
アメリカに移籍しちゃった感じですね。フランスより稼げるし、良いんじゃないかな。
昨年のBCジュベナイルフィリーズターフの勝ち馬New Money Honey(ニューマネーハニー)は前走ベルモントパークのG3を2馬身差勝利。
オブライエン厩舎からKey To My Heart(キートゥマイハート)。こちらはネースでの準重賞を2馬身3/4差で勝ってきましたが、G1は初めて。
レースは道中2番手位から直線先に抜け出したNew Money Honeyに外から緑のSistercharlieが追い詰めました。
しかし、クビ差凌ぎ切りました。勝ち時計は1:59.89。
勝ったNew Money HoneyはBCジュベナイルフィリーズターフに次いでG1を2勝目。父はMedaglia d’Oro。
強い馬はやっぱり強いね、という感じです。
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