写真で振り返る 第39回ジャパンカップ レース回顧




レース

スタートでマカヒキが少し遅れたのもあり、ジナンボーが内へスッと入る事象がありました。そのまま下げに下げてタケポツン。
逃げると言っていたダイワキャグニーが先手を主張し、ダンビュライト、ウインテンダネスとほぼ想定通りの先行体制が早々に出来上がります。

ワグネリアン、カレンブーケドールは好スタートでしたが、スワーヴリチャードはそこまでよくありません。
ダイワキャグニーが内に入ってきましたので、前が壁になり、空いている内へ内へ入れていきます。

エタリオウも積極的に走っており、騎手が変わっていい意味で気合が入ったのかスッと前に行きました。

シュヴァルグランのスミヨン騎手が内を確認していますが、切れ込み過ぎでレイデオロ、ユーキャンスマイルの2頭が狭くなりました。
うーん、ちょっと荒いですね。外は開いていたので、そんなに早く馬の後ろに入れなくても。
もちろん集中する場所ではあるのですが、印象は悪いです。
レイデオロが若干首を上げるシーンもありました。

先手をすんなり取ったダイワキャグニーがすいすいと走ります。
ただ、ダンビュライトもほぼ並走する形になり、やはり馬場を意識してか少し流れそうなホームストレッチでした。

1コーナーへ向かう各馬。
キックバックで土が舞い、走りやすい感じはしません。

ワグネリアンやカレンブーケドールは内枠を最大限に生かせそうな位置に入りました。後は力が足りるかどうかというポジションです。
レイデオロも中団で悪い場所ではありません。最内にスワーヴリチャードがいますが、ここは写ってないですね。

向正面へ入っていきます。

前がひと塊の大きな集団となり進みます。
大きな動きはありませんが、内でかかりそうな雰囲気を出しているスワ―ヴリチャードに比べ、レイデオロはジナンボーが外からスーッと行くのに対し、手が動いています。
追走に苦戦をしていました。馬場がかなり影響をしてしまったかな。

そこからポツンとユーキャンスマイルは天皇賞のような雰囲気でストレスはなさそうですが、前とは離れました。
ルックトゥワイスがその後ろにいて、タイセイトレイル、そして最後方にマカヒキがポツンと追走しています。

前が楽ができなかったのもあり、珍しいラップになっています。
最初の5Fが12.8 – 11.3 – 12.3 – 12.2 – 11.7。
2F目以外の11秒台はここしか記録されていませんが、800m-1000mの地点で最速が記録されています。
追走でスタミナは使ったでしょう。60.3で1000mを通過し、1:12.5で1200mを通過しています。

どこかでペースを落とすのかな?と思っていましたが、なかなか落とさずにランナーズハイになったかのようなダイワキャグニーが一定のペースを刻み続けます。
このレースをスタミナ勝負にさせた立役者です。
決してペースメーカーではないですが、後続に一切の楽をさせずに素晴らしいペースで走りました。

4コーナーではレイデオロが手が動き、苦しそう。
ワグネリアンはじっくりに見えますが、行き脚が悪く、肩鞭が入っています。こちらも馬場の影響はありました。
シュヴァルグランも追っ付けていて、余力はなさそうです。
こう見ると内で余力が感じられるカレンブーケドールとスワ―ヴリチャードはいい感じですね。ここから馬券が買えれば…。まだ当たるのに。

 

直線はダイワキャグニーの内外を巡る争いが勝負を分けました。

スワ―ヴリチャードは最初外を向いているように、外に行こうとしていたと思います。
ダイワキャグニーが内に刺さる可能性を考えればそうですね。ずっと左鞭で左向いて走っているってことは、そういう癖がある馬ってことです。

そこで、津村騎手は先んじてスワ―ヴリチャードの進路を塞ぎました。外に行けないように。
ここまでは完璧ですが、そこからスワ―ヴリチャードがするすると内に弾かれるように進路を取り、内埒に頼らないで真っ直ぐ走ったダイワキャグニーの内側へ。

そしたら内から天皇賞のアーモンドアイのようにするするとダイワキャグニーを交わしていきました。
これは津村騎手からしたら「やられた」と思ったことでしょう。
少し詰まって体制を立て直す位のロスでもあれば、と思ったはずですが、全くそんなシーンはありませんでした。ダイワキャグニーが真っ直ぐ走ったというのが大きかった。
内によれてたら結果は変わったと思います。

ダイワキャグニーが徐々にスピードダウンしていく中、外からワグネリアンと写ってないけどユーキャンスマイルが追い込んできています。
しかし、ほぼ勝ちは前の2頭に絞られました。

馬場適正とスタミナが問われたため、潰れた馬が脱落していき、馬群が離れていきます。
欧州の長距離だとありガチですし、キタサンブラックが勝った天皇賞もそうでした。

このレースをそこに押し上げたのは紛れもなくダイワキャグニー。
素晴らしい走りでした。距離は長いと思いましたが、さすがに左回りだと走ります。
馬場は得意じゃなかったでしょうが、昨年のエプソムカップよりは気持ちマシでしたし、絡まれつつも前に行かれたりしなかったので、その点では気分を害せずに走れたのも大きかったですね。左回りなら重賞制覇も、と期待しますが、そう簡単にいかないのが競馬でしょうね。

ムイトオブリガードもなんとか頑張っていますが、馬場が多分向かない中、力を出し切った印象です。
イメージより切れ味が出せるレースの方が向いているので、こういうスタミナレースは不向きです。
ただ、G1だとこういうレースがないのよね。レイデオロとかより、意外にドバイシーマ辺りの方が向いている気がしますけどね。

エタリオウは前半から積極的に進めて、「ノリポツンだろ」とか言っていた人の予想を反していい位置取り。
こちらも最後はバテてしまっているので、このペースで外回って押し切れる馬じゃないです。
そんなこと出来てたら1勝馬の訳がありません。
ただ、乗り手と合っている印象は受けました。次も見たいコンビです。有馬記念のファン投票はしておきます。

スワ―ヴリチャードの後ろで頑張って走る3歳牝馬、紅一点のカレンブーケドール。

レイデオロは早々に脱落しているので、着順と着差はもう何着でも何馬身差でも一緒です。
完全に馬場が合ってないですね。前半から追っ付けていましたし、これでは誰が乗っても掲示板なんて無理な様子。

さあ有馬記念で、ということになるかというと…。
競走馬の走っている内は価値は時価ですからね。いい時期に走り切れなかったのと、レース選択でドバイシーマクラシックでなく大阪杯と宝塚記念なら…と思ってしまいます。
中山は向いていると思うので、少しでも上の順位で「いやー、やはりダービー勝って、天皇賞も勝てる馬は何か持ってるものが違う」ということを見せてほしいですね。
オールカマーで一応33.9の上りは出ているので、上がりが出そうな馬場ならまだ分かりません。

ユーキャンスマイルは相手なり、レースなりの馬かも。
天皇賞とほぼ同じようなレースをしてきました。
上がりはコンスタントに出るのですが、天皇賞もレースに参加してないというか、バテた馬を交わしていただけとも言えなくもなく、今回も似たようなレース。
本当の実力が正直分からない。
着順が極端に下になることはないはずですが、買い時が難しそうですね。

マカヒキは4着と着順だけ見れば立派ですが、こちらも最後バテた馬を交わしただけ。実況にも呼ばれてないように、しれっと4着に入りました。
まぁ現状の力を考えれば仕方ないですが、この4着という着順で復活!とかはないです。この馬場であの最後方一気で勝てる訳がありません。
スピード不足を補うには格好の馬場に加え、前半から前がやりあった展開も恵まれました。
今こそ欧州に行くべきだろうと感じてしまいます。
逆に言えば、これだけ揃っても追い込み切れないのであれば、なかなか難しい状況は変わらないと言わざるを得ません。

ワグネリアンはよく走りました。
前半から積極的に進めることもできていますし、4歳秋という事を考えれば物足りないのは物足りないですが、大崩れしないで踏みとどまっています。
事前予想で本命でしたし、今回も信じました。
3連複としては、馬券としては応えてくれたものの、なんというか。

4コーナーでムイトオブリガードと接触するようにスピードダウンをしたのが痛い。
あれがなければ、と思ったけど詰められても1馬身位かな。カレンブーケドールの半馬身差までは迫れたかどうか?位にも見えますし。
天皇賞も枠順もありましたし、今回は枠順は良かったけどこの馬場。
ただ、競走馬って運も必要で、そういう意味では流れは良くはないですね。

スワ―ヴリチャードを追うカレンブーケドール。
一騎打ちになりました。

カレンブーケドールは素晴らしい成績でした。
内枠をしっかり活用し、スワ―ヴリチャードを閉じ込める所まで正解。一気に内を抜かれたのが想定外だったという位でしょう。
銀メダルばかりですが、この手の馬は「重賞なんていつでも勝てる」と思って勝てないケースも多いです。
相手に合わせて戦ってしまうタイプのままだと、この秋のような成績になってしまいます。
何か吹っ切れれば勝ち切れるようになるのでしょうが、馬券の付き合い方は決めておいた方がいいでしょうね。ユーキャンスマイルと一緒。前哨戦の負けとか恐らく関係ない。

 

舌を出しながら、最後はライトに驚いたように外によれてゴールしたスワ―ヴリチャード。

内をじっくりと走り、馬場もへっちゃらでした。
道中はかかる位の勢いでしたが、前も速かったですし、馬場もそんな良くないのも結局行けないという意味ではプラスでしたかね。
もともと左回りならという位の馬でしたし、良さを存分に出し切りました。

「走りに上下動が」ということで最後差されると予想していましたが、今回はそんなこともなかったです。
マーフィー騎手のアクションと合っていたのか、騎手が変わって少しピリッとしたのか。
安田記念で1:31.4で走っていますので、高速決着も大丈夫なはずですが、ここのところ時計負けをしていました。
春シーズンの中距離は時計勝負になりにくいので、まだまだ活躍できそうです。シーマクラシックはいいんじゃないかな。行かなくて。

有馬記念、行ってほしいなー。
3歳の頃のイメージで走れば、決して向かないとは思わないですし。

ディープインパクトメモリアルと銘打って行われたレースで、ディープインパクト産駒3頭を従え、ハーツクライ産駒が勝つというのもなんとも。
国内で唯一敗れたハーツクライですから。ここは逆に負けられなかったかな。

レイデオロは崩れてしまいましたが、この世代は本当に息が長い馬が多いですし、世界で活躍をしています。

アルアイン、ペルシアンナイト、レイデオロにスワーヴリチャード、そしてキセキ。
他にもマイルCSで頑張ったマイスタイルもそうですし、JCで頑張ったダイワキャグニーも同い年。ウインブライトもタメ。
ディアドラ、リスグラシュー、アエロリットも同じですからね。

そろそろこの世代のエースたちも進路を決める時期になり、競走馬から卒業すると表明している面々もいます。
残り少ないレースを楽しみたいです。