レース
1歩目からかつてのローエングリンのような好スタートを切ったアエロリット。
桜花賞はなんだったの?という位の素晴らしい反応にびっくりしました。
その他だとトラストを中心にオレンジ帽子もいいスタートですし、モンドキャンノも前走から素晴らしいスタートを決めるようになったのもあり、まずまず。
ここまで明らかに好スタートを切るのもなかなかありません。
そこからディバインコードやトラスト、内でボンセルヴィーソ、最内モンドキャンノ辺りが前に行きます。逆に最後方ポツンとナイトバナレット。
前は思い思いの位置を取りつつ、外を走る馬もいて、馬は多いですが、所々にスペースがあるように見えました。
先手をきっちり取ったボンセルヴィーソ。
2番手に内でモンドキャンノに外トラスト、抑えながらディバインコード。
馬体を離して芝の良い場所を通っていたアエロリットにプラチナヴォイス、タイムトリップ、リエノテソーロと続いてピンク帽ガンサリュートも外側を追走。
カラクレナイは内で包まれてしまいました。
オールザゴー、ジョーストリクトリと続き、内でアウトライアーズ。
レッドアンシェルにミスエルテ、タイセイスターリーと続いてキョウヘイ、ポツンとナイトバナレットというような展開です。
600mは34.5。
そこから落とす事無く11秒台でつなぎ、1000m通過が57.9。
もっと出ないかと思いましたが、やっぱりマイルG1の良馬場です。そこそこのペースにはなります。
この読み違いをどう考えるか?ですね。展開予想は難しいと思いました。
ここから推測するに、ヴィクトリアマイルも似たような感じになると思います。
スピード不足を露呈したヌーヴォレコルトが敗れ、スプリント戦のような末脚を発揮したストレイトガールが圧勝しています。
ある程度のスプリント力というか、基礎のスピードが求められるように変わってきた感じがします。
馬場も良いですが、内は所々傷みも見られ、アエロリットはその芝が傷んでいる箇所のギリギリ外。
周りに馬もいませんし、ストレスなく走れていたと思います。
かかってしまう馬が出てしまう流れではありませんが、ミスエルテやタイムトリップ辺りは少し抑え気味。
ミスエルテがやや窮屈そうな走りなので、この辺りが解消されるといいんでしょうけど…。
後方でタイセイスターリーがクビを不利ながら追走。
馬場もあったかもしれませんし、シャドーロールが合わなかったのかなぁ。
共同通信杯の時の方が余程しっかり走れていたように感じました。
3コーナー手前でリエノテソーロの外をガンサリュートがスーッと抜いていった時、少し反応しましたが、しっかり抑えていました。
これで外に大きくスペースができて、前にリードしてくれる馬もいて、振り返ると非常にいい位置に入りました。
4コーナーで大きく前が離れています。
外からスーッと前に行ったアエロリット。ボンセルヴィーソ先頭で直線に入ります。
直線入り口で人気のカラクレナイは手応えが早々になくなってしまいました。
オールザゴーに外から交わされてしまっています。馬群で疲れたのか、桜花賞からの初遠征で色々と厳しかったのかもしれません。
桜花賞はゴール前止まったので、「気持ち長い」という負け方でしたが、距離関係なく止まっていたので、遠征が堪えたのかも。
内側を走っていたモンドキャンノ、ディバインコード、アウトライアーズといった組も揃ってボンセルヴィーソを交わせそうな気配もありません。
そんな中、馬場の真ん中を堂々とアエロリットが駆けていきます。
ミスエルテが大外に持ち出して、レッドアンシェルも外。
内でトラストが頑張っていますが、この馬も如何せんズバッと決め手がありません。前向きな気性ですし、ダートに行ってほしいなと思います。
タイムトリップも勝ち馬の後ろを通っているものの、リエノテソーロに並んですぐ交わされてしまいました。
ゴール前できっちり脚が鈍っているので、こういう負け方をすると「ちょっと距離が長いかも」と感じてしまいます。
あんまり変わっていない絵です。
外からレッドアンシェルも脚を伸ばしますが、エンジンが掛かるまでがもどかしい。
4コーナーの雰囲気は良かったと思いますが、直線入り口から外出してからスピードの乗りが悪いように感じました。
ミスエルテも外出してから一瞬反応しましたが、そこですぐ止まってしまいます。
英1000ギニーのFair Evaもそうですが、瞬間の脚はあるものの、長くじっくり伸びてくる感じはないですね。
この馬は将来的には確実にスプリントで一瞬のキレ勝負で力を発揮すると思いますが、フランケル産駒の特徴のような気がしないでもないです。1年目は、ですけど。
ボンセルヴィーソはしっかりとした足取りでゴールまで堅実に走ります。
ストライドがグンと伸びるタイプではないですが、パワー型。
非常に味のある馬ですが、重賞で悉く負けているように、勝ち切るには何か手助けが必要でしょうね。
東京マイルだと切れ負けしてしまいますが、京都マイルなら坂を効果的に利用すれば、押し切れても不思議ではありません。
外からクビを大きく下げてリエノテソーロが追いかけます。
荒れるだろうと思っても、これは買えませんでした。純粋にマイルの時計勝負だと分が悪い気がして。
レース運びはとても良く、外がかなり自由に使え、好スタートから好位置を取り、勝ち馬をピッタリマークしながら走れたので、流れに乗れていました。
それでも直線ここまで伸びるとは…。
上がり34.0はレース最速。特に坂の辺りのパワーは450kg程度の牝馬ですが、そうとは思えない程でした。
これを買える人は凄いわ。
クビをかなり下げて走るため、非常に乗り難いと思いますが、切れ込んだシーン以外はほぼ真っ直ぐ。
馬体を併せようとした瞬間に少しよれてしまい、体勢を立て直す時にシュンと離されてしまったのが残念でしたが、それ以外はほぼ完璧だと思います。
アエロリットは全身を使った素晴らしいフォーム。
特に並ばれそうになってから手前を替えてからの走りが素晴らしい。
クイーンカップの時はアドマイヤミヤビの陰に隠れて見えませんでしたが、その時はここまでではなかったと思います。
左回りが向いているのもあるでしょうが、こういうフォームだったっけ?という位に変化を感じました。
勝ち時計1:32.3も立派ですし、前後半が46.1 – 46.2のイーブンペースをほぼ先頭で押し切っていますので、相当いい勝ち方です。
血統をまじまじと見る事もなかったですが、母の母アイルドフランスはスターアイルを出しているんですね。
そこからミッキーアイルに一緒に走ったタイセイスターリー。
スターアイルの兄弟が母アステリックス。良く考えれば上質なマイル血統です。
ゴールは写真を外しました。馬券も外しました。
本命ディバインコードでしたが、そりゃ無理でした。
直線も悪い感じはなかったですが、純粋に力不足だと思います。仕方ありません。最後疲れてそうでしたし。
モンドキャンノは好スタートを切ってスプリングSのような展開。
2歳時の時の方がレース振りが断然良かったですね。
淡々と走っているように見えますので、頑張ってないというか、抜こうという意思が感じられません。
先行できるのは武器ですが、差してくる競馬をもう1回見てみたいです。
ジョーストリクトリはこれは時計の問題でしょう。
元々の持ち時計を考えると、一気に詰めるには限界がありました。
レースは悪くないと思いますし、この距離より長い方がいいかもしれません。
タイプとしてはヤマカツエースみたいな馬になりそうな気はしないでもないです。そこまで出世するかどうかは別にして、マイルより少し長い方がいい気がします。
アウトライアーズは調子が悪いんですかね。
ひいらぎ賞の時の4コーナーの雰囲気と比較すると、年明けから加速する感じが見えない。距離とか使い方云々ではなく、気持ちの問題かな。
少なくとも2歳時にあのパフォーマンスができた馬が、このメンバー相手で皐月賞より着順を落とすとは思いませんでした。
ウイニングランをするアエロリット。
こういうパフォーマンスをしてくれるのと絵になります。
鞭を投げ入れたシーンもあったのですが、それは鞭を取り損ないました。あの一瞬を切り取る難しさよ。そこは予測できないし。
入場者も売り上げも微増らしいですが、この難しさが良かったのかもしれません。
適度にG1を満喫するには一番いいレースだと思います。
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