第36回小倉2歳ステークス(G3・小倉・芝1200m・良)
今年の小倉の馬場は少し特殊だったと思います。
8/6の 九州スポーツ杯で1:07.7が出たものの、それ以降は1:09.0を切ったのも5回だけ。北九州記念も時計が出ませんでした。
3歳未勝利も1:09.0がやっとというのが続いていました。
中間の雨もあり、台風直撃の可能性もありましたが良馬場。
同日の古馬500万下で1:07.9という時計が出たので、少しは良くなったんですかね。
若干芝を刈ったという情報はありましたが、それでもべら棒に軽くなった感じはしません。
パドックはメイソンジュニアが雰囲気が好きです。
キョウヘイもキビキビしています。短距離馬ならこれ位キビキビしていてほしいと思います。
レースは1番のビーカーリーが内によれてスタートして出遅れ。
外目の馬がやや良かったですが、押してナムラアイドルが先手を取ります。
内のクイーンザリナ、レーヌミノルが2番手に上がっていきます。
ちょっと力が入っている感じのオールポッシブルに内でカシノマスト、ハルクンノテソーロ、シゲルベンガルトラ。
最内ダイイチターミナル。
メイソンジュニアにブラックランナーといて後方グループがドゥモワゼルにドリームランナー。
テイエムヒッタマゲ、キョウヘイ、最後方に出遅れたビーカーリーという展開です。
ペースは流れました。
11.7 – 10.4 – 11.2 = 33.3の前半です。
もちろんこの位は2歳戦でも出ますが、レーヌミノルはほぼ馬なりですので、非常に速いです。
道中はレーヌミノルが2番手に上がる所でクイーンザリナを押し、それでオールポッシブルが力が入ってしまったと思います。浜中騎手はやや強引です。
2着になったダイイチターミナルは道中左右を馬が見ていてまぁ若さを見せています。
嘉藤騎手が早々に右鞭を抜いて少しピリッとさせようとしていますが、ラチから離れようとしているのかもしれません。コーナーも顔が逆向いてますし。
後方だといち早く肩鞭が入ったドゥモワゼル。
この馬は走りそのものがフワフワしているというか、レースに行ってやる気が出てない様子。
キャリアは積んでいるのですが、心ここにあらずという走りです。
4コーナーでレーヌミノルが先頭に立ちます。これは相当速いと感じました。
最後まで脚色は全く衰えずに上がり34.6でまとめて勝ち時計1:08.0。6馬身差の圧勝劇です。
当然ながら圧倒的なスピードの違いがある場合は差が開きます。
2000年以降差がついたレーストップ3は以下のレースです。
- メイショウボーラー 5馬身
- アストンマーチャン 2馬身半
- シュウジ 2馬身半
これを超えた訳ですし、上位2頭はG1勝っていてシュウジも2戦連続でスプリント重賞で連対している事を考えると、気が早いですが将来の重賞の活躍も十分期待できる走りでした。
勝ち時計の1:08.0は素晴らしいです。
スプリント戦なので、時計は重要です。
これに近い決着となったのはマイネルエテルネルが1:07.9で勝ったときでしょうが、この時は同日の3歳未勝利戦で1:08.1が出てますし、前日の古馬500万特別で1:07.6という決着になる馬場でした。
今年は確かに500万下で1:07.9が出てます。
勝ち馬ディアエナが8/6の小倉で1:08.7で2着後ですので、時計の出る馬場になっているとは思うものの、時計が出て仕方ないという感じでもありません。
この時期で3歳500万下と0.1秒しか差がないというのは特Aという評価になってくるでしょう。
ゴールまで真っ直ぐ走ってますし、走りにケチをつけるところがありませんでした。
姉であるダイワデッセーとかは長い距離も走ってましたが、前向きな気性だと思いますし、短距離馬のまま成長してほしいです。
なかなか活躍の場が少ない2歳から3歳のスプリント戦ですが、来年の夏にもう1度エンジンがかかるようにじっくりと距離を延ばさずに成長してほしいなと思いました。
2着のダイイチターミナルは前半走りが悪かったですが、追ってから粘ります。
直線でカシノマストと同じ進路を選択してしまい、追いにくそうでしたが、それはそれ。頑張って最後抜いたこの半馬身は今後レース選択の幅が広がりました。
母のベルグチケットも早熟のスプリンターでしたが、その血を存分に生かしています。
3着のカシノマストは直線でフラフラしていました。
ひまわり賞をぶっちぎった馬ですが、その時が1:09.1。今回も1:09.1。
馬場を考えると、パフォーマンスとしては上がらなかったというべきでしょうが、それでも自分の力通りに走っています。
クインズサリナについては、4コーナーの雰囲気はレーヌミノルを除いた馬の中では悪くなかったと思いますが、追ってから伸びず。
夏場で+14キロ。体調が完全ではなかったかもしれません。
丹頂ステークス(OP・札幌・芝2600m・良)
カフジプリンス期待してたんですが負けてしまいました。
これで終わりではないですが、かなり不完全燃焼です。
当然このメンバーです。今までとは相手が違います。
51キロとはいえ絶対的な1番人気ではないのは分かっていますが、前走の強さを見ると期待せざるを得ません。
ヤマカツライデンが逃げてマイペースの逃げを打ち、中段にカフジプリンスはつけました。
3コーナー手前で外からプロレタリアトに被せられ、ジャングルクルーズの後ろで詰まり、コーナーで鞭を入れた後にもう一度詰まり、それで大外へ行ってはどうしようもありません。
ゴールに向かうにつれて差を詰めていますし、少なくともこの斤量で着外に沈む馬ではありません。
あまり騎手批判はしないスタイルではありますが、このレースに関しては残念な騎乗でした。
勝負所で馬群を突っ込んで詰まったならともかく、後方から被せられて詰まって外回してというのはかなり印象が悪いです。
馬自体は後々重賞を勝てる馬だと思っていますし、立て直してくるとは思いますが、菊花賞での走りを期待していた組としては残念な敗戦です。
まぁ菊花賞は別にして、アルゼンチン共和国杯辺りにひょろっと出てきて軽ハンデを利して勝ちそうですけどね。
勝ったヤマカツライデンも長距離芝を走り出してから6戦4勝2着2回。
京都2400mの持ち時計もいいですし、京都大賞典辺りに出てくれば、この逃げっぷりだととても面白い1頭になりそうです。
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