またイスパーン賞負け組の勝利。2016年アーリントンミリオン。




2016 アーリントンミリオン(G1・芝1 1/4 m・アーリントンパーク)

ダービースタリオンで有名になった北米の芝のレースであるアーリントンミリオン。

たまーに海外遠征の話になるとこのレースは出てきますが、日本の超一流の芝馬がわざわざ行くレースじゃないです。
行くなら日本でなかなかG1の勝てないクラスの馬が行くなら分かるレースという感じですね。

今年のレースは以下のようになりました。

アーリントンパークの芝2000mはスタート直後にコーナーなので、東京芝2000mみたいな感じです。
そこからコーナー4つなので、小回りですね。観戦しやすいのは大きなメリットではあります。

逃げたのは最終的にビリになってしまうTake the Stand(テイクザスタンド)です。

2番手の芦毛は人気の1頭であるWorld Approval(ワールドアプローバル)
この馬は前走芝のG1であるユナイテッドネイションズを勝利しています。
その前のマンハッタンハンデではフリントシャーに軽く捻られましたが、芝ではトップクラスです。

4番手にいる13番が英国ダービーで11着に敗れたものの、前走アメリカのベルモントダービーで快勝した3歳馬Deauville(ドーヴィル)です。

4コーナーでそのDeauvilleの外からスーッと進出するMondialiste(モンディアリスト)。
その後ろにいる青い勝負服がドバイターフ3着だったTryster(トライスター)です。

その後ろの最後方の緑色勝負服が昨年の勝ち馬であるThe Pizza Man(ザピッツァマン)。

直線は先に抜け出そうとしたWorld Approvalに外からDeauville、Mondialisteと内からKasaqui(カサクイ)と3頭が襲い掛かります。

大外からDeauvilleを競り潰し、Kasaquiの追撃を凌ぎ切ったMondialisteが勝利です。

World Approvalは伸びを欠き7着に沈みました。また、Trysterも直線はパッとせずに8着でした。

 

勝ったMondialisteは6歳のガリレオ産駒です。ガリレオすごすぎます。
昨年のBCマイルで2着後は日本馬とまぁ馴染みが深いです。でも恐らく知られていません。

香港マイルではモーリスの12着。
イスパーン賞ではエイシンヒカリの7着。
クインアンSではテピンの11着ですが、このレースの10着がエイシンエルヴィンです。

前走はヨークステークス(G2)でTime Test(タイムテスト)の2着でした。
今年は次にウッドバインマイル→BCマイルと昨年と同じ路線で戦う予定となっています。

他の多くはBCターフへ向かいます。
World Approval、The Pizza Man、そして後方で多少不利はあったものの全く消えていた10着のWake Forest(ウェイクフォレスト)。

どれもこれもフリントシャーには手も足も出ない気がします。これがアメリカの芝です。

なお、3着だったDeauvilleは凱旋門賞も視野に入っています。
とはいえ英国ダービーで11着ですし、マカヒキ、ポストポンド、ハーザンド相手にどうでしょうか?
トップクラスには及ばないというのが今の所の評価でしょう。

勝ち時計2:01.87は割といい方です。
でもそこまで目立つものでもありません。
アメリカの芝のレース、という感じしかしませんでした。

ビヴァリーD・ステークス(G1・芝1 3/16 m・アーリントンパーク)

牝馬限定戦のG1です。
ここの上位人気の馬たちはヌーヴォレコルトがエントリーしているBCフィリーズアンドメアターフで戦う可能性があります。

勝ったのはSea Calisi(シーカリシ)です。

父はイマイチ君(といってもG1は勝っていますが)でお馴染みのYoumzain(ユームザイン)です。

2016年はG2を1着→2着とした後でここを勝利しました。
元々フランス馬で、昨年のヴェルメイユ賞ではTreveの3着という結果もあります。
フランスや英国ではG1に手が届きませんでしたが、ここで初G1制覇を成し遂げました。

海を渡った3歳牝馬達は全く見せ場ありませんでした。

今年の英1000ギニー2着のBallydoyle(バリードイル)はフランスオークス6着後にアメリカへ渡りベルモントオークスで13着。ここでも12着と完全なスランプです。
BCフィリーズアンドメアターフが目標ですが…。

もう1頭のCoolmore(クールモア)もこのレースは10着に終わりました。
こちらもフランスオークスで5着後にベルモントオークス3着と見せ場はあったのですが、ここは全く。
同じようにBCフィリーズアンドメアターフが目標ですが、どうでしょうかね。

 

この辺りに加え、調教のピッチを上げてきた昨年のベルモントオークス馬であり、6戦無敗のLady Eli(レディエリ)がボールストン・スパ(G2)で復帰するとのこと。
それ次第ではヌーヴォレコルトも非常に期待できる気がしないでもありません。