今年のクラシック戦線は牡馬より牝馬が強いと色々と言われています。
ペルシアンナイトがソウルスターリングに負けたり、寒竹賞も素晴らしい末脚を繰り出したホウオウパフュームなど、まだまだ逸材が隠れてるかもしれません。
では、本当にそうなのか数を調べてみましょう。
例年より多いのか少ないのかを見て、牡馬との混合戦での走りでどのような成績を残しているのか?傾向があるのか?を調べてみます。
分け方としては混合戦のみ。
アルテミスSの勝ちは牝馬限定戦なので、毎年牝馬が勝ちます。そういう勝ちは計上しません。
距離別と芝ダート、OP以上と500万下で調べてみます。
結果
考察
2015年、2014年とみると1600mのOP以上だとなかなか結果が出ないのが普通なのかなって思います。
非常にレベルの高かった2013年は重賞勝ちも多かったですし、阪神JFもレッドリヴェールもハープスターもかなりのレベルに達していると思ったものです。
2016年はOPの1600m以上の5勝もさることながら、馬券に9回も絡んだということは「例年よりは牝馬が頑張っている」というように見えるのは確かかもしれません。
例年そのカテゴリは牡馬圧倒的な優勢ですし、それが普通です。
「今年は少し違う感じがする」というように感じたとしたら、それは大体合っています。
そしてOPの出走頭数も多くなく、例年100頭を超える出走馬がいるものですが、2016年は延べ99頭。
率がいいと見るべきか、出走馬が少ないのに勝利が多いという事で牝馬内の格差があるべきと言う方がいいのかな。
1頭しか出走していないのにそれが勝ったり、連対したりすると余計にそう感じますからね。
もう1つはアルテミスSを勝ったリスグラシューがきっちりと上位人気で阪神JF2着に好走したのも層の厚さを感じさせます。
2013年は芙蓉S→アルテミスSと連勝したマーブルカテドラルが札幌2歳Sの勝ち馬レッドリヴェール、新潟2歳Sの勝ち馬ハープスターにきっちりとやられました。
「やはり牡馬とやって勝ってきた馬は違うなー」とか思ったものですが、今年はそうした馬を相手にきっちりとリスグラシューが先着したことも影響してるような気がします。それと好勝負を演じたフローレスマジックもいますし。
競馬を見ていれば、多かれ少なかれ「ここは牡馬が大体勝つレース」「ここは牡馬も牝馬も差がない」というのは分かるもの。
2歳戦の長めの距離は大体牡馬が勝つのが普通ですので、今年はそういう意味では「ここも牝馬が頑張ったのか~」というのが積み重なり「牝馬強い。牡馬弱い。」の雰囲気になっているのかなって推測されます。
ちなみに、牝馬がOP以上に勝てないのが500万下の1600m以上のレースです。
アドマイヤミヤビが百日草特別を1番人気で勝ちましたが、過去3年で牝馬が1600m以上の500万下を牡馬と混じって勝ち切った馬は以下の5頭しかいません。
- ヌーヴォレコルト(こうやまき賞・芝1600m・2番人気)
- マジックタイム(きんもくせい特別・芝1600m・1番人気)
- ルージュバック(百日草特別・芝2000m・2番人気)
- キャットコイン(ひいらぎ賞・芝1600m・8番人気)
- メジャーエンブレム(アスター賞・芝1600m・1番人気)
後のG1馬2頭を含む全てが重賞勝ち馬になっています。
しかも1番人気か2番人気で勝つと更に成績がいい。ソウルスターリングも相当な馬ですが、この馬も相当だと思います。
年明け寒竹賞を1番人気で勝ったホウオウパフューム。
あのレースは牝馬が勝っていても1番人気の勝利はありません。
- バウンスシャッセ(8番人気)→オークス3着
- エミーズスマイル(3番人気)→アネモネS1着
- シーザリオ(4番人気)→オークス1着
エミーズスマイルは桜花賞路線に行ってしまってもったいなかったですが、他の2頭はクラシックで馬券になっています。
結構レアな馬なので、今後に注目したい1頭です。
全ての馬が過去の通り活躍できるとは思いませんが、2017年の牝馬クラシック戦線は2014年牝馬クラシック戦線(ハープスター、ヌーヴォレコルト、ショウナンパンドラ)みたいな感じのなかなかのレベルは期待しても良さそうに思えます。
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