冬の中山における写真の難しさ
完全に「競馬場で写真を撮っている人」限定の内容です。
「有馬記念の写真撮影は難しい」というのはそれが好きな人なら感じるんじゃないかなと思います。
私が撮った過去3年分の写真です。
2013年:オルフェーヴル
2014年:ジェンティルドンナ
2015年:ゴールドアクター
少しずつ写真のクオリティも上がってきていると思っていますが、天気の影響も大きいです。
晩秋から冬にかけては、私のヨワヨワレンズだと、太陽が非常に大きなウェイトを占めます。
オルフェーヴルの時は快晴だったのが影響しました。
晴れると撮りにくくなるという有馬記念というか冬の中山の影響をモロに受けた格好になりました。
難しい所
西日でターフが影になる
冬の中山全般に言える事ですが、有馬記念は本当に写真が難しいレースです。
2013年から写真を撮りましたが、その年はオルフェーヴルが綺麗に撮れませんでした。
1頭抜け出しているので、狙うポイントはそこしかないにも関わらず、全然ダメ。
これは大体日の入りが16:30前後。
皐月賞の頃の4/10前後は18:10前後になります。
有馬記念のレースが始まる頃には、西日が差し込むようになります。
太陽が低いこととスタンドの屋根の位置関係もあって、ターフに濃い影ができてしまいます。
これがかなりの曲者です。
直線がすっぽりと濃い影に覆われてしまうため、どうしても綺麗に映ってくれません。
もっといいレンズなら話は違うのでしょうが、平凡アマのレンズですと、影が濃く映ってしまいます。
カメラ好きの視点だけで言えば、雲一つない晴天だと困るのが有馬記念です。
寒い
これもなんだかんだで影響があります。
やはりカメラとはいえ人が動かすもの。
ダービーの時はTシャツに少し羽織る位ですが、さすがにそんな服装では無理です。
沢山着込む事になり、動きがやはり鈍ります。
手も寒いから手袋を直前までしているものの、やっぱり暖かい時に比べると少し撮りにくい。
人が多くてやたら物を投げたりする
人が多いのはG1なので仕方ありません。
ましてや有馬記念です。まばらの中行われるのも味気ないので、人が多いのは歓迎です。
当然ながら、人が多いと左右に動けず、隣の人の邪魔にならないように動こうとすると全て理想通りには動けません。
プロではないので、制約が多いです。
そしてもう1つ問題が。
有馬記念になるとなぜかやたらと物を投げる人が出現します。後方から新聞を投げる人もいて、えらい迷惑です。
興奮するのはいいですが、それにぶつかる人もいるので、何とかやめてもらいたいところ。
写真的にはゴール前で馬券とか撒くと最悪。
そっちにピントが合ったりして、無残なものになります。
ベストコンディションは?
まずは天気がそこそこ良いこと。
そして雲一つない晴天ではなく、太陽は薄い雲に覆われていること。
本当に天気が悪いとそれはそれで大変です。
寒いですし、雲に覆われてしまい、ゴール板にライトが点灯するような状況だとまず私の腕だと失敗します。
ただ、雲一つない晴天でも困ります。
これは書いた通りターフが影になってしまうため、日向とのコントラストが強く、ゴール前の絵としては暗いものになってしまいます。
2013年がまさにそれでした。非常にいい天気で過ごしやすい反面、写真はほぼ全て失敗です。
従って太陽が出てない方がいいんです。
薄い雲に覆われ、適度に影が出ない状態であれば、そんなに苦戦しないでいけます。
レンズとか良い物にグレードアップすればこんな悩みは無いでしょうが、天気含めての有馬記念です。
思い出の有馬記念
「思い出の有馬記念は?」と言われると多くの方の意見が割れに割れるでしょうね。
それだけ有馬記念というレースは特別だと思います。
枠の明確な有利不利、寒い中山競馬場、ダービーとは違う雰囲気。
個人的にはマツリダゴッホの印象が強いです。
メイショウサムソンが最内だったので、さすがに好スタート切れば3着は外さんだろうと予想していたらスタートも悪く2コーナーでは後方に。
なんというか、ほぼ諦めムードでレースを見ていたので「もう何が来てもいいや、できればウオッカがいいけど。」位で見てたからでしょう。
印象に残っているレースは、レース直後から外れ濃厚のレースばかりです。
レース後の何とも言えない競馬場の雰囲気も良かったと思います。あの空気は有馬記念だからより増長されたと思っています。
ハーツクライの時は現地にいなかったので、残念でした。
盛り上がる時と同じくらい貴重なのが、盛り下がるレースに立ち会う事ですから。
今考えれば素直にダイワスカーレットの複勝が一番美味しかったですね。
3.7倍でしたから。
最新のコメント