外国馬が0頭になったジャパンカップ。国際競走っぽくするために粘るには。




時間の問題だったけどね

令和元年になって外国からの参戦が0頭になっちゃいました。
JRAのCMで「外国の馬が来るからなー」的なCMだったら沢尻氏問題で揺れるNHK大河ばりに「撮り直しか?」となりましたが、そこは免れたっぽいですね。

昭和は日本競馬挑戦の歴史、平成は日本競馬成長の歴史とすれば、令和はどうなるでしょうか。

何度もこの手の記事は書いています。
競馬ファン1人1人に思う所はあるでしょう。自分にもあります。
秋の東京芝2400mのジャパンカップに「vs世界」の役割を背負わすのはもう限界です。変えたほうがいいと思っています。

ジャパンカップの前にせめて重賞をやってほしい

2018.11.20

ジャパンカップにはどんな馬が来れば満足なの?

2016.11.24

ジャパンカップの新しいあり方を考えてみよう

2016.11.21

凱旋門賞馬が来ても勝てず、ドイツのG1馬や愛ダービー馬でさえ手も足も出ない現状では来る馬はほぼないです。

今年にしたってブリックスアンドモルタルは引退していますし、マジカルも引退。ヴァルトガイストも引退。ゴドルフィンの昨年の英ダービー馬マザーも引退。クリスタルオーシャンも引退。
エネイブルだって凱旋門賞で引退すると言っていた(撤回?したでいいのかな)中、ジャパンカップという選択肢がある訳ない。これはJRAはおろか、競馬ファン全員びっくりの案件。

「日本に来るかなーワクワク♪」的な馬は残念ながら世界にはほぼ残っていません。

ソットサス、ジャパン、アンソニーヴァンダイク、オールドペルシアン、キューガーデンズ位じゃないの。来て多少満足するのは。
マッドムーン(英ダービー2着馬)やノルウェー(愛ダービー3着)が来ても「は?」的な扱いになるのは見えていますし。

要は2400m付近を主戦場としていて、日本に来てほしいであろう欧州馬の数がそもそも少ない。
今年はディアドラとシュヴァルグランのおかげで海外馬券が売り出されましたが、毎回上位陣は似たり寄ったりだったでしょ。
エネイブル、クリスタルオーシャン、マジカル、ヴァルトガイストで回っていたのが実情です。そしてこのメンツは去年から現役。
今年1年、欧州中距離にほとんど新陳代謝は起きませんでした。

北米は言わずもがな。よく来るイメージのカナディアン国際Sの今年の勝ち馬は今年もデザートエンカウンター。
今年のドバイシーマクラシックで8頭立てのビリ。来たところで100倍位のオッズになってしまうでしょうね。

ということで、時間の問題だろうと思っていました。
首の皮1枚繋がっていましたが、ついに脱落。今年はしゃーない。
「なんで来ないんだ!ヽ(`Д´)ノプンプン」という人に「じゃあ誰を呼べばいい?」と聞いてみ。多くの人は3頭目位から多分詰まって出てこない。そんな年です。

ま、仕方ないよ。

 

今年来てほしかった唯一の馬

安田記念のビューティージェネレーション。
ジャパンカップに招待した馬の比ではありません。

これは胸高鳴りました。
香港のシーズン最後にアーモンドアイと戦うことができるのであれば、これほど面白そうな戦いはありませんでした。

残念ながら予備登録のみで出走しませんでしたが、ここにヒントがあるような気がします。
別に欧州じゃなくても強い馬もいますし、クラシックディスタンスと言われる距離でなくてもいいじゃないか。

「欧州は捨てる。」「2400mは捨てる。」

これだけで随分と様変わりしますが、いい感じの新生ジャパンカップができるのではないでしょうか。

 

マイル戦をジャパンカップに

  1. 安田記念をジャパンカップとする。賞金も上げる。
  2. 目黒記念を安田記念同日に行う。
  3. もう1つ芝1400mのG3をハンデ戦で行う。安田記念が外国馬が増えて弾かれた京王杯スプリングカップ負け組+ヴィクトリアマイル負け組の救済で。

こうしましょう。これくらい思い切らないとどうしようもない。
勝ったり負けたりを現実的に楽しめるのは香港の短めの馬 vs 日本の短めの馬しかない。
東京でスプリント戦ができないので、仕方なく諦め。本当は1200mが良かった。

狙いはシーズン末の香港勢とクイーンエリザベスSやドンカスターマイルを戦った豪州組、北米の芝マイル、ドバイターフ(主にゴドルフィンの連中)を狙います。
欧州勢はガン無視。

北米も芝短距離はたまに強いのが出てきます。
シューメーカーマイルと日程が近いので、取り合いになりますが、あっちは1着賞金300,000ドル(3000万位)です。「シューメーカーマイルを蹴って来てくれたら2000万」とかなら来る奴いるんじゃないか。
サンタアニタ(西海岸)で行われるので、ベルモントパークから来いというよりは誘致しやすいだろうし。勝てるかどうかは別。
サンタアニタはケガも多いし、年によっては1:33.0を切る決着となるレースなので、似たようなもんでしょ。馬はえらい地味だけど。

そして香港勢です。
チャンピオンズマイルが今年で言えば4/28ですので、間隔は丁度いい。
春はそこを最後に一度休みになって、秋からシーズン開幕となる香港としては、最後の戦いとして確立してくれれば面白いです。
多くの馬が香港マイルで返り討ちにあっているように、レベルも低くありません。

ドバイターフはアーモンドアイもそうでしたし、今年なら3着のロードグリッターズやウィズアウトパロール、ビリだったけど人気を背負ったドリームキャッスル(ジェベルハッタ勝ち)辺りなら欧州行ってもそこまで強くないんだからちょっと詰めば来てくれないかな。
例年あのレースも4着位からは微妙な連中が並ぶことが多いので、その辺をピックアップして安田記念という名のジャパンカップに突っ込みましょう。賑やかになります。

目黒記念もちょっとレベル高いけど、ここなら北米芝でも頑張れるはずです。目黒記念を1週後ろ倒しにした影響はそんなにありません。宝塚記念にみんな出走してないから構わんでしょ。
豪州のシドニーCや北米のターフクラシックS、マンノウォーS辺りで負けた連中をピックアップし、目黒記念組にぶつけます。
香港のチャンピオンズ&チャターカップ組は最優先で。今年勝利したエグザルタントは11月まで休んでいますから、来年以降考えれば、もう1回春に走れるやつ出てきます。

芝1400mのハンデ戦もいい感じで香港のチェアマンズスプリントプライズ負け組辺りを集めれば国際色は出てくるはずです。
豪州もドンカスターマイル負け組とかも狙い目です。

これでそこそこ面白くなるんじゃないかな。
とにもかくにも今年ビューティージェネレーションが「ジャパンカップ」という名目なら来たかもしれない、というだけでもジャパンカップと名乗ってほしかった。

 

秋のジャパンカップはそのまま残すべきです。
もちろん晩秋の東京2400mで日本競馬のトップを争う戦いは見たいですし、絶対必要です。
「外国馬も来ていいよ、これるもんならね。」というスタンスで、賞金をガッツリ上げればいいのよ。

そういうと「馬場が―」という人も多いでしょうが、馬場は日本なんだから日本に合わせろが当然。
なんでそういう人がベストだと考えているであろうパリロンシャンに合わせねばならんのだ。ここは日本のレース。お前が合わせろよ、のスタンスが正しい。
パリロンシャンの馬場でやるレースは既にパリロンシャンでやってる。それと一緒にする意味が分からん。

合わないやつは呼ばない。欧州とかそもそも違うんだから呼んでも無駄。

今年は面白いよ

メンバーは面白い。
アーモンドアイが出てきたら「そりゃあの子が勝つわ」でしたが、誰が勝つかわからないので、非常に面白いです。
ラヴズオンリーユーは残念でしたが、それでも十分楽しめます。

「誰が勝つかわからない」というのは好きですね。
こういう時は大体レースは激しく、面白くなります。

ざっと見るとカレンブーケドールが怖いですね。
ダンビュライトかウインテンダネスが逃げそうなスロー濃厚メンバーですし、4コーナーから先頭で押し切ろうとする作戦なら結構粘るかも。切れはないけど53kgだし。

 

多分混まないので少し楽をしたい。
ということで、多くの方にとって「つまらん」というのは観戦的には悪くありません。

「大きいレースを味わってみたい」という方は今年のジャパンカップはおすすめです。
決まった連中は必ず行きますが、そうでもない人は「今年はメンバーが低調だからいいや」となるはずで、その分空くはず。

来年以降もこの条件で行う場合、こんな感じのジャパンカップが続くはずです。
ファンの皆さんは慣れましょう。