写真で振り返る 第69回安田記念 レース回顧

ステルヴィオがやや遅れ、一方でロジクライが好スタートを切りましたが…。
内に切れ込みダノンプレミアム、アーモンドアイ以上にペルシアンナイトは完全に塞がれ、ロードクエストは滑るようになってしまいました。

もちろん馬を外に引っ張り制御しようとはしていますので、乗り手に悪気はないのは見て取れます。
が、スタートが大事と分かっている外枠各馬にとって、大きすぎる不利となりました。
ロードクエストはよく耐えました。落馬してもおかしくない。

ダノンプレミアムを中心に見ていましたが、先頭付近にいると思ってみていたら「???」と。思い込みはいけません。
少し出が悪く、押して行こうとして一気にブレーキがかかりましたので、後方へ。ペルシアンナイトは最後方になってしまいます。

グァンチャーレにアエロリットの2頭が先頭で並び、手綱を抑えたグァンチャーレがアエロリットに先頭を譲り、ヴィクトリアマイル同様にこの芦毛ちゃん先導します。

その後ろにインディチャンプが続き、外からロジクライに間サングレーザー、モズアスコット。
後方から体制立て直して前に行くロードクエストにエントシャイデン、フィアーノロマーノ、サクラアンプルール。

その後ろの外にダノンプレミアム。
前に行こうともしていますが、クビの使い方が定期的にガクンとなるのが気になります。走りのバランスが崩れているのか、跛行なのかわかりませんが、リズムは悪いです。
並ぶようにアーモンドアイがおり、ケイアイノーテック。

後方に追い込みに賭けるスマートオーディンにステルヴィオ、最後方にペルシアンナイトという展開です。

ペースは34.5-45.8-57.0。
「ゆったり」という表現ではないですが、それでも最後甘くなったヴィクトリアマイルの経験が生きたようなペース配分。
3F目と4F目で少しヴィクトリアマイルに比べて抑え、簡単な末脚勝負にしないように徐々に加速しながらコーナーへ向かいます。
春のG1であと一歩が続く戸崎騎手、4コーナー手前までは文句なしのエスコートです。

ダノンプレミアムは動こうとしていたものの、動くタイミングもなく、悪い流れのまま4コーナーに。
その内でじっくり構えていたアーモンドアイも下げる事もできないので、外にダノンプレミアムがおり、内にフィアーノロマーノがおり、斜め後ろにスマートオーディンと出るのには苦戦するかもしれないという位置で4コーナーへ。
ペースも一定であまり動けないマイル戦らしい前半でした。

アエロリット先頭で直線に入ります。

大外に出したダノンプレミアム。
赤い帽子のインディチャンプは内でじっくり構え、ロジクライの真後ろに。隣にモズアスコットがいます。
エイトシャイデンの後ろにオレンジの帽子アーモンドアイ。

少し離して逃げるアエロリットに並びかけるグァンチャーレ。
しかし、東京コースを一定のリズムで走り続けるということにかけては、負けられないアエロリット。

内に入れたケイアイノーテックとサングレーザーが一瞬いい感じに見えました。

そしてインディチャンプです。
福永騎手が直線入ってから横目でチラチラとモズアスコットを見て、一気に外に押し出して前に行きます。あれでアーモンドアイはモズアスコットの1頭分外へ。
アーモンドアイがモズアスコットに並びかけていればああは行かなかったかもしれませんが、モズアスコットが気持ち外によれたタイミングで押し出しました。タイミングはドンピシャ。ギリギリセーフです。

負けたけどケイアイノーテックはそんな悪いレースをしていませんでした。
ダート走ったり迷走もしましたが、復調気配ですので、このまま毎日王冠→富士S辺りを目標にしてくれれば、秋はもっと見せ場はあるかもしれません。
失速せずに走って上がり32.7は立派です。

ステルヴィオも上がり32.6と時計は出ています。
ただ、ペースとしては追い込むタイミングがないレースになってしまいましたので、「末脚はしっかりしている」と今更分かりきったことを確認するだけになりました。

ペルシアンナイトはスタートであんなに不利があれば仕方ありません。レースとしては不完全燃焼でしょう。
こちらも力のあるところを見せて上がり32.7出ています。G1馬ですからね。やはり勝つには理由があります。
ただ、流れが悪いのを断ち切れていないので、もう少し上位に走れそうなレースを目標に仕上げてもらいたいですね。きっかけ1つで天皇賞→マイルCSと好走できそうなものの、このままだと後ろの方で「悪くなかった」で負け続けそうな気があります。

残り200m付近ではダノンプレミアムはほぼレースを止めました。
一方で、誰にピントを合わせるべきかで一瞬の迷い。
かつてハープスターを撮るためにヌーヴォレコルトを無視したら負けたように、ここでアーモンドアイに合わせるべきかどうか?アエロリットに合わせるか?
信じてアーモンドアイを見える位置に置くことを決定し、少し遠目で追いかけます。

逃げるアエロリットにグァンチャーレがまだまだ粘り、内でつんのめるように走るサングレーザー。
インディチャンプは前がいて追いかける状況です。

昨年の勝ち馬モズアスコットはここから伸びが劣って6着。
インディチャンプにぶつけられて暫くは並んでいたものの、残り200mで一気に離されてしましました。
去年は強行スケジュールこそありましたが、マイラーズCも2着でしたが、今年は7着。
昨年の勝ち時計1:31.3とほぼ同じだけ走っていますし、力は出し切ったと言えるのではないかという走りでした。僅かながらスピード負けという負け方に見えました。

サングレーザーは内枠から岩田騎手らしく進路を取ってこちらも33.0を切る末脚を繰り出したものの5着。
ほぼ100%のレースをしており、昨年は外枠から道中7番手で5着。今年は内枠から道中7番手で5着。
勝負の運は確かにありますが、この走りでアエロリットに0.2秒差。これも昨年と同じ。
マイルのG1を勝つような馬相手だと、この位負けてしまうというのを見せられた感じはします。2000mの方が走りやすいはずなので、秋に勝負をかけてほしい。

グァンチャーレは粘って粘って4着。
ドゥラメンテ世代の古豪が頑張りました。
東京マイルではタワーオブロンドンをやっつけていますが、東京マイルの持ち時計は1:32.6。
G1だとスピード不足かも…という感じでも、先行してアエロリットに食らいつく形で頑張って走りました。
マイラーズCも先行して粘れていたので、この形がしっかりと確立されてきました。京都は走るので、秋の京都で一発あるかもしれません。

逃げるアエロリットにインディチャンプと大外からアーモンドアイがパッチリおめめのまま加速します。

アエロリットはインディチャンプとタイム差なしの2着。
ヴィクトリアマイルと同じ走破時計。前後半が45.8-45.1=1:30.9。これで負けたら仕方ない、と言える走りです。
マイペースに持ち込むと本当に粘ります。
父を彷彿させる大きなストライド。決して切れ味抜群ではないですが、一定のペースで大きく失速しない強みを存分に発揮しました。
秋はどうするんでしょうかね。毎日王冠→天皇賞で今年はいってほしいです。キセキが凱旋門賞とかに行ったら、ペースは握れます。
秋の東京、スピード勝負であれば好勝負必死です。

ゴールに向かう各馬。前の2頭の前脚がシンクロします。

アーモンドアイは大外から上がり32.4と他の馬の1段上の加速を魅せて3着。
負けたけど、さすがの末脚です。
先行馬が粘り込み、マイルのG1勝ち馬でさえこの馬場で時計こそ出ても前との差を満足に詰めることができずに負けている中、1頭だけ違う走りをしてきました。
ただ、やはり高速決着だったということを差し引いてもマイルは忙しいですね。4コーナーで反応がちょっと悪かった印象ですし。
凱旋門賞キャンセルは正解だと思う一方で、宝塚記念は出てほしい。その位の距離の方が前半もっと楽に動けそう。ちょっとスケジュールがきついな。

相変わらず名前に違わぬ綺麗な目をしています。
他の馬が目を閉じたりしている中、きりっとして走っているのが印象的です。

同じシルクの勝負服ですが、内のインディチャンプがアエロリットを交わしてゴールへ。
ゴール板の写真は失敗したので少し前のシーンを。

勝ったインディチャンプは東京マイルは走る馬というのは東京新聞杯で知っていたので、日本馬券師の皆さんの評価が高く4番人気。
道中はしっかり内を走り、直線でモズアスコットとの隙間をこじ開け、力強く抜け出しました。

数々の名馬の母であるトキオリアリティーの仔であるウィルパワーにステイゴールド。改めてステイゴールドの血の強さも感じます。
勝ち時計1:30.9も上がり32.9ももちろん文句のないものですし、騎乗も完璧でした。
道中も無理していませんし、スピードがあるのでどこまで距離を延長していい味がでるかわかりにくいですが、2000m位までであればこなせそうです。もちろん1200mもOKそう。
戦績だけ見るとマイルにこだわって走っていますが、そんなこともなさそうに見えるだけに、秋の選択が楽しみです。

上手くいったのはアエロリットも同様。
それをきっちり交わしたので、それだけでG1級なのは間違いない。「もしアーモンドアイが…」というのは野暮です。

レースを早々に止めたダノンプレミアムはレース後に下馬。
スタートから運が無く、ほぼレースとしてはしていない状況ですので、16着というのは数字通りではないことは明白です。

ただ、この馬は名馬の条件の1つである「運」が無いのが気になります。
皐月賞をアクシデントで回避し、昨年の秋はレースに使えず、春に復活して大阪杯ではなく安田記念に出走も不利があってこの結果。
馬場入場時の姿も弥生賞の時とは違う印象でした。サートゥルナーリアもそうですが、気性は成長するのではなく、変化するものとして考えておかないといけませんね。人間もそうですが。「年を重ねれば」という単純なものではないです。

 

同じターフ上での勝者と敗者の光景です。
幾度となくこの手のシーンは見てきましたが、これが勝負の世界。

 

帰ってくるときには元気いっぱいで、福永騎手がガッツポーズもできない状態でした。
それでもゴール板を過ぎたらこんな感じに。

 

これで5週連続のG1が終わりました。
暫く競馬場には行かないので、適当に気が向いたら書く感じになります。