レース
スタートはアーモンドアイは五分に出た上で、サヤカチャンに体当たり。
これでサヤカチャンが少し出足が遅れる中、内で白帽子のリリーノーブルとラッキーライラック、カンタービレなどが好スタートで先手を。
外のランドネも内をチラチラと見ながらの最初のホームストレッチ。
ややリリーノーブルがかかっていますが、これでサヤカチャンが前に行って壁が出来て抑えが出来れば、という走り。
サトノワルキューレも前目ですし、何よりアーモンドアイがかなり積極的だったのが驚きました。この辺りで大体展開予想が外れるという…。仕方ないでしょうけど。。。
リリーノーブルが内でガッシリ抑えて、サヤカチャンを前に行かせることには成功。
カンタービレもかなり積極的に走り、ラッキーライラックも前目。
レッドサクヤも好スタートから徐々に内に入れ、カンタービレの真後ろを取りました。最初の1Fでサヤカチャンが手間取ったとはいえ12.6。例年通りな入りです。
アーモンドアイ周辺です。
前のランドネとリリーノーブルがまだクビを上げたりしています。
アーモンドアイもやや行きたそうな素振りは見せていて、外にも自由がある位置にいる中で走っています。
これで行ってしまうとさすがのアーモンドアイでも苦しかったでしょうが、なんとかキープできる範囲だったのは良かったのでしょう。
キックバックの土が舞うように、少し前のレースから内は掘れてきたという印象でした。
ラッキーライラックはまずまず落ち着いていていい走り。
この後ろにサトノワルキューレがおり、上位人気馬はある程度前を射程に入れながらの1コーナーになりました。
2コーナーを通過して向正面へ入ります。
アーモンドアイはコーナーでしっかりと落ち着いたのが結果的には大きかったと思います。
マウレアが一瞬クビを上げそうなシーンがありましたが、そこまで。
サトノワルキューレも前走に比べると随分と行きっぷりが良く、直線これがどうでるか?というのが更に読めなくなりました。
サヤカチャンが飛ばして2コーナーを回ります。
2番手にランドネが入り、3番手内にリリーノーブル。最内枠を最大限に活用した位置取りをしていました。
その後ろにカンタービレがいて、ラッキーライラック。それをマークするような形でアーモンドアイは6番手位。
内にレッドサクヤがいて、マウレア、サトノワルキューレ。ここが中団。
オールフォーラヴがいて、パイノニアバイオは今回は後方から。
シスターフラッグにウスベニノキミ、後方にかけてロサグラウカやトーホウアルテミス、ウインラナキラ、オハナという縦長の展開です。
サヤカチャンが逃げたペースは速いです。35.7-59.6。
ただ、縦長の展開で事実上逃げたと言っていいランドネが61秒少し切るか程度。アーモンドアイの位置で62秒位。
なので、2番手以降については、自然に平均で流れたという事で良いのかな。
これ以上遅くなったりすると行きたくなってしまう馬とかも出てくる流れではありますが、ストレスがかかる流れでもないので、かかったりする馬もなく、動いたりすることもなく、静かな向正面でした。
トーホウアルテミスが肩鞭何発か入っていますが、流れに乗れなかったかな。
前走長めの距離で走っていますので、遅すぎてびっくりする流れではないと思いますが、目に付くのはそれ位。
サヤカチャンがラップを遅くても12.4に留めているように、簡単に詰めさせないようなリードを保ったまま3コーナーへ入ります。
若干モードを変えて写真を撮ったため、4コーナーが超粗くなりました。「今更テストするな」的な話ですが、オークスはダービーのリハーサルと思えば…。
4コーナーで外からシャドーロールが顔を覗かせ、アーモンドアイが「詰まって消える」なんて事は絶対にないであろう位置にいます。
その後ろからこちらも末脚に賭けるサトノワルキューレも進出開始。
前ではサヤカチャン、ランドネを無視するかのように外に持ち出すリリーノーブル。
2つ前の調布特別でも逃げた武豊騎手のクラークキーが楽な逃げから外に持ち出しながらの上がり33.3でしたので、内埒一杯というよりは馬場の三分所が伸びるポイントでした。
そのコースに馬を誰よりも先に、そしてラッキーライラックをジワりと進路を塞ぐことができました。同じサンデーレーシングですが、こういう騎乗は見ていて好きです。ラッキーライラックが本命でしたので、邪魔でした。それが良いって事でしょう。
直線に入り、内のサヤカチャンとランドネを抜き去り、リリーノーブルが先頭に立ちます。
その後ろからすぐ迫っていたアーモンドアイ。
アーモンドアイとリリーノーブルの間を狙えず?なのか内にささるように入っていったラッキーライラック。
一番無駄な動きが多かったのがラッキーライラックですね。
ほぼ誤差ではありますが、前の2頭がほぼ100点のレースをしていたので、誤差とはいえこのクラスの馬相手だとラッキーライラックとはいえ苦しくなります。
サトノワルキューレも頑張っているのはフローラSと同じでクビを使って走っているので分かるのですが、前との差が詰まらない走り。
マウレア、レッドサクヤもかなり頑張っているものの、前との差が詰まりません。
カンタービレは持ったままのアーモンドアイに並ぶ間もなく交わされ、格の差を感じてしまいました。「誰だ▲なんてしたのは?」って感じです。
そこからはリリーノーブルとの一騎打ちに、というのも大してならず。
アーモンドアイは内に切れ込んで戒告でしたが、その前の追い出す直前、持ったままの自分に対し、鞭を入れながら内に切れ込んだラッキーライラックを横目チラッと見ていたルメール騎手。
「ラッキーライラックとは今日は勝負終わり」と思ったのでしょうね。そこから追い出します。
ささっているシーンではありますが、リリーノーブルとは勢いの差がありますので、さすがに問題になりません。
後ろではラッキーライラックが大きなストライドで頑張っていますし、レッドサクヤもクビを下げて一生懸命走っている感じがします。
負けた組ではここでは視界から消えていますがカンタービレは大体想定通りの位置取りで走れましたが、追い出してからが切れ負けという話ではなく、スタミナ切れ。
若干アーモンドアイにあっさり交わされてしまい、馬も嫌になったか?も。
期待していましたが、力が現時点では勝ち負けに加われるレベルではありませんでしたね。この距離では。
パイオニアバイオが後ろから差してきていて、割といい脚使っています。
ただ、多くの方は「前残り」として期待していたはずで、新たな面も見えたものの、スッキリしない敗戦です。
まだキャリアも浅いですし、これだけの脚が使えるなら幅が出ます。血統はいいのでこれから期待できると思いました。
オールフォーラヴも道中内から直線で内を突いたまでは良かったと思いますが、追ってから差が詰まりませんでした。
現状の力通りですね。パイオニアバイオと直線やり合っていましたが、後方の出来事です。
サトノワルキューレは直線半ばでデムーロ騎手が追うのを止め、流すようにゴール。
残り200m付近から完全に追っていませんが、それ以前にマウレアを抜けなかったというのが今の力なんでしょうね。
積極策は悪くないですし、2:25.1で走れれば文句を言えませんが、前走の脚はスローペースの2000mならではだったからでしょう。
あの位置から最低フローラSと同じ数字(上がり33.4)が求められ、それでも2着も取れなかった相手だったと言うべきか。
馬っぷりは悪くないので、秋に期待ですね。
レッドサクヤは桜花賞7着ですが、マウレア、トーセンブレスとタイム差無しですし、エバーブロッサムの下だけに距離もOK。
ゴール前は突き放されてしまいましたが、積極的に仕掛けてマウレアとはゴール前で差を広げています。
力の差はありますが、力通りというか100%発揮しての4着だったと思います。好レースでした。
来年のヴィクトリアマイル辺りで穴で3着とかありそう。イメージだけど。
マウレアは桜花賞に続いて5着。
アーモンドアイとほぼ同時に後ろから仕掛けています。そこで一気に前とは離されてしまっていますので、完敗です。
距離もこなしているものの、ラストでレッドサクヤに離されてしまっているので、2400mは長いは長いと思います。
好スタートから好位置を取れていますので、自在性を武器に秋華賞で一発狙い、しか今の所思いつかないです。相手も自在性のある連中が多い年なのが辛い所です。
3着に暫くカメラのフォーカスを当て続けたラッキーライラック。
ゴール前で前脚を高く上げて、非常に見栄えがするフォームで走りますが、上がり33.9止まり。その数字で「止まり」という表現が適切かどうか分かりませんが、なんせ相手が33.2で走っていますので、その表現が適切かと。
スタートも良く、こちらもしっかり好位置を取り、内でロスなく走って直線馬場の良い所に持ち出しています。内にささるシーンこそありましたが、交わせてリリーノーブルまでですね。
これ以上なんと言えば良いのか?です。
それを言うとリリーノーブルはもっとこれ以上なんと言っていいか?です。
スタートを決めて折り合いを欠きそうな場面もありましたが、抑えきり、直線は一早く馬場の良い所を走りました。
上がり33.9とこちらも十分出ていますし、時計も2:24.1とオークスの勝ち時計としても優秀な時計で走れています。
ただ、やはりアーモンドアイは今回こそスタート出ましたが、秋華賞は京都の内回り。こっちの方がミスがモロに影響しますので、そこなら逆転の目はあると思います。
抜け出してからのアーモンドアイの走りです。
そこでは上下動が少なく、クビを使って体を一直線にする感じで推進していきます。
抜け出す際に手前を替えてフラッとするようなこともありましたが、追い出すと同時にストライドが変わり、一気に後続を置き去りにするのは素晴らしい走りとしか言いようがない。
未勝利戦とかならともかく、相手がこのクラスですからね。
今回はスタートも五分に出ましたし、多少行きたがる位の行きっぷりも見せて、道中楽に追走できていました。
あれだけマイルで切れた馬が2400mでは前に行った上で同じ位切れてしまうのでは、手が出せません。
このアーモンドアイ相手では、他の馬にチャンスと言うチャンスが一切ありませんでした。1安打完封位のイメージです。
父ロードカナロアですが、あの馬自身がスプリント戦で強かっただけで、マイルもハイペースで押し切っているようにスタミナはないなんて事はありません。
私も距離は大丈夫だけど、切れ味は当然削がれると思っていました。マイル戦より余分に距離走るから。それを無視するような上がり33.2。参りました。
ロードカナロア、ルーラーシップ、オルフェーヴルのワンツースリー。
その下に3頭続けてディープインパクト。
種牡馬の流れが変わりつつある潮目なのかもしれません。
母父サンデーサイレンスはまだいますし、母父サンデーサイレンスの仔も多いですので、困らないでしょうし。
今後キングカメハメハの後継争いが激しくなり、それが近い将来、父系の主流になるかも。なんせまだドゥラメンテ、ラブリーデイ、リオンディーズ。現役でレイデオロが控えています。
桜花賞上位陣がそのまま上位を占めるという結果で、ワンは同じでツースリーが入れ替わっただけという結果でした。
上位陣はスピードもありますし、この秋まではこの勢力図が変わる事はないような気がします。
秋華賞で3冠を狙う中で、こういうレースが出来たことも大きいですし、次もスタートがきっちり決まるようだと、秋はJC参戦などが楽しみになります。
単純な時計で測定するものではないものの、2:23.8で走れる馬が、通用しないなんてことは普通に考えてありません。
昨年も似たような光景をみましたが、今年もルメール騎手でした。
シンザン記念の牝馬好走馬は本当に走る。
来年以降は「タイムが…」とか「馬場が特殊だったし…」とか「相手が少し弱いんじゃ…」とかは抜きにして、好走したら基本OKという位でいいってことです。
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