写真で振り返る 第25回青葉賞 レース回顧




レース

内のユウセイフラッシュとスズカテイオー、外のクレディブル辺りが伸びあがるようなスタートでやや後手。
明確な出遅れという馬はいなかったと思うものの、早い段階から隊列がばらけていたのが印象的。

内のディープブリランテの弟、ディープインラヴという女の子みたいな名前の馬が先行し、ゴーフォザサミットも素晴らしいスタート、その外からスーパーフェザーもスタートを上手に決めました。

入りが13.2とゆったりだったこともあり、凝縮されてホームストレッチ。
ゴーフォザサミットがスーッと内に行きましたが、ダブルフラットが顔を外に向けているようにここでゴーフォザサミットとのポジション争いがあり、ディープインラヴの後ろは若干強引に見えましたがダブルフラットが。
ゴーフォザサミットはその後ろへ。

ダノンマジェスティは後方で抑え気味。
内のオブセッションと外のノストラダムスに挟まれて少しだけヒートアップしたかもしれませんが、ノストラダムスが下がったので、外が自由になりました。

写真が若干ぶれてる。うーん。下手だな。

スーパーフェザーもがっしり手綱を抑え、雰囲気は悪くありません。
内に内にこだわっていたようなホームストレッチだったゴーフォザサミットは前にダブルフラットを行かせたら最内へするすると。
オブセッションも抑えていますが、折り合いを欠くものでもなく、しっかり走れているという部類の抑え方です。

ディープインラヴが先頭で2コーナーへ。

ダノンマジェスティは外の壁がなくなってややフラフラとコーナーに入っていますが、そこまで気の悪い走りにも見えませんので、これ位は許容範囲なのでしょう。

大外サトノソルタスは内に入れないのは仕方ないですが、2コーナーまで思ったような位置取りができたのか?というと疑問です。もう少し前に行きたかったかな。ノストラダムスが外に膨れた時、気持ち下げたようにも見えなくもないです。
ただ、前に行くということもないので、だいたいこんなもんか。

ディープインラヴが2コーナーでは少し離して逃げました。
トラストケンシンやモンテグロッソ、カフジバンガードが前に行きます。
ダブルフラットといて、その後ろの内にゴーフォザサミット、外にエタリオウ。

その2頭を見る形でミッキーポジションとスーパーフェザー。
内でノストラダムスが行き、向正面で行きたがる素振りを見せるオブセッション。外からダノンマジェスティ。

中団グループの一番後ろにサトノソルタス。

後方にマイネルサリューエとユウセイフラッシュ、テトラルキアとスズカテイオーにクレディブルという展開です。

1000m通過までは60.8と小気味いい逃げでしたが、950m付近から徐々に落としていき、次の1Fが12.7。
前半が1:13.5でディープインラヴが1200mを通過しています。
仮に勝ち時計2:25.0だとしても、後半2.0秒のペースアップが求められますので、後方組はもっと必要です。

サトノソルタスが動きましたが、サトノソルタスは大体1:15.0付近で1200mを通過していますので、後半は5秒も速く走らないといけません。あそこからのスパートは分からないでもなく、あの辺から動かないと挽回できません。

ただ、誤算だなと思ったのは、先頭付近まで一気に行ければよかったのですが、結局抜いたのはダノンマジェスティとスーパーフェザーだけ。内を走っているだけのゴーフォザサミットと並ぶ位までしかいけず、前を行くエタリオウも待ってましたと言わんばかりに一緒に動いたので、外に外に。まぁ外枠ですし、仕方ない所はあります。

スズカテイオーも後方から肩鞭入れて動こうとしていましたが、馬が反応している様子もなく、全然前に行けませんでした。これだと後方組は苦しい流れです。

ディープインラヴが先頭で直線へ。
モンテグロッソやエタリオウの動きもよく、サトノソルタスは苦戦しそうな直線です。その後ろにオブセッション。

大外にスーパーフェザーとダノンマジェスティ。
ゴーフォザサミットは顔を外に向けていますが、前に4頭ぎっしりいたため、外に出さないとどうしようもないです。
幸いにしてサトノソルタスとの間にいたダブルフラットが下がっていきましたので、狭いながらもスペースがありました。

直線はディープインラヴが内を開けていたのもあり、内外大きく広がりました。

エタリオウの石橋騎手がかなり派手な鞭持ち替えをしている中、外から人気馬が襲い掛かります。
ゴーフォザサミットはここに至るまで何度も外に持ち出していますが、前が開いたらスッと反応します。
サトノソルタスは首を下げていつも通りの走りも伸びを欠き、スーパーフェザーもなかなか詰まりません。

当然ながらここは11.1が記録されていますので、そりゃそう簡単に差なんて詰まりません。前も走っていますから。
私は外ばかり見ていましたが、内のトラストケンシンとモンテグロッソが人気薄ですが非常に頑張っています。

ゴーフォザサミットが外から先頭に立ちます。
追い出してからはエタリオウと並びませんでした。スーパーフェザーも内にささりながらのラスト200m。サトノソルタスを完全に振り切りました。

後方ではダノンマジェスティは残り200m位までエンジンが全く掛からず、内田騎手がバシバシ叩いても遅れる始末。
そこからようやく前との差が詰まってきて、ラスト34.3の上がりで0.8秒差の8着まで。
パドックから返し馬もそうですし、まだまだ気難しい面もありそうです。
折り合うだけが気性じゃないですからね。そこまでガツンと行く感じもないのが不思議です。そういうのがあれば、「もっと短い距離でみたい」的なコメントなんでしょうが、菊花賞位でも全然大丈夫そうなだけに不思議。
純粋に力不足といえばそうなりますが、デビュー戦の走りは普通の馬ではできません。

オブセッションも同様。
追ってから内にささり、早々に追うのをやめています。こちらは1.4秒遅れの11着。
右とか左とかではなく、ここまで乗るのが難しそうだと素人がどうこう言うのは無理。気は良さそうなのに。
「息づかいが良くなかった。」というコメントが出ていますので、気性以前に喉かもしれませんけど。

2頭とも2歳時に魅せた走りは並みの馬ではできない走りでした。
ただ、それが時を重ねて成長する、というゲームみたいな単純な話じゃないということ。考えさせられます。
小学校時代は真面目ですごいスピードピッチャーだったのに、高校辺りからグレたり、肩壊したりみたいな事もあります。歳を重ねれば全員が大谷選手みたいになってたら苦労しない。

ディープインラヴが上手に走ったのもあり、この馬自体は失速しましたがモンテグロッソ、トラストケンシンは流れにのっての好走ですね。
後半のスピードアップも急激ではなく、ラスト2F位から差が出てきてしまいましたが、それ以外は文句なしのレースでした。まだ1勝馬。自己条件ならしっかり走れそうです。

サトノソルタスは最後脚が上がっていますので、疲れたんだと思います。
仕掛けどころは私は間違っていないと思いますが、外回ってエタリオウが前に居てという中、直線で大外ぶち抜くというのは現時点では荷が重い。
距離も2000m位の方が良さそうですし、正直プリンシパルSで見たかった。

ゴールに向けてゴーフォザサミットが抜け出します。

2着のエタリオウは外枠からスッと前目を取り、サトノソルタスの仕掛けに合わせて動いて直線粘って2着。
動かされたという面もありますが、あれくらいから動いた方がこの馬の良さは出たと思いますので、結果オーライ。

スタミナはありそうです。もっと長くても大丈夫そうなので、ダービーは崩れても菊花賞まで追いかけたい1頭です。
ただ、馬体重がどんどん減ってしまっていて、ここからダービーとなると、もう1回輸送して…か。
これが青葉賞→ダービーの連勝が出現しない原因の1つだと思っていますので、次のダービーはどうでしょうか?

スーパーフェザーは1番人気も3着。これでダービーが事実上赤信号。
最後内にささってしまっていますので、現時点での力は出し切ったとは思います。ハナ差なので、何か運があればエタリオウは差し切っていたと思いますが、これは仕方ない。
上がり34.0としっかり出ていますし、スタートも上手でした。サトノソルタスが動いても動かず、直線大外。このレースだとあっても2着でしたね。

それにしてもこんなに人気馬を送り込んだディープ産駒が全滅とは。。。
1頭も権利を取れないというのは今年のクラシックの流れなのかもしれません。

そして2馬身差、勝ち時計2:24.4。
前後半が1:13.5 – 1:10.9のレースで、自身は恐らく1:14.5-1:09.9位で走ったはず。なかなかのロングスパートでした。

道中内に入れたのもそうですが、直線のコース取りもロスが少なかったと思います。
直線入り口でダブルフラットがもっと粘っていれば苦しい展開だったと思うという運はありましたが、外に持ち出してからの脚は東京なら、でしたね。共同通信杯負けてるけど。

昨年も少し書きましたが、このレースは着差と本番の結果が割と綺麗にリンクするレースです。

  • 2000年 カーネギーダイアン 1馬身半→7着
  • 2001年 ルゼル 半馬身→14着
  • 2002年 シンボリクリスエス 2馬身半→2着
  • 2003年 ゼンノロブロイ 1馬身1/4→2着
  • 2004年 ハイアーゲーム 2馬身半→3着
  • 2005年 ダンツキッチョウ クビ→13着
  • 2006年 アドマイヤメイン 4馬身→2着
  • 2007年 ヒラボクロイヤル 1馬身→16着
  • 2008年 アドマイヤコマンド 1馬身1/4→7着
  • 2009年 アプレザンレーヴ 1馬身1/4→5着
  • 2010年 ペルーサ 4馬身→6着
  • 2011年 ウインバリアシオン 半馬身→2着
  • 2012年 フェノーメノ 2馬身半→2着
  • 2013年 ヒラボクディープ アタマ→13着
  • 2014年 ショウナンラグーン アタマ→6着
  • 2015年 レーヴミストラル 半馬身→9着
  • 2016年 ヴァンキッシュラン 1馬身1/4→13着
  • 2017年 アドミラブル 2馬身半→3着
  • 2018年 ゴーフォザサミット 2馬身→??着

2000年以降、2馬身半以上差をつけて、馬券外に沈んだのはあのペルーサ以外いません。
2馬身以内の着差で馬券になったのはゼンノロブロイとウインバリアシオンだけで、他の10頭は大きく敗れている馬おり、かなり苦しいレースを強いられています。

データ的には本番も面白い1頭です。この馬が馬券外に沈んだら、2馬身半に格上げすればよいだけです。
今年は皐月賞の馬場も言い訳できるものでしたし、ステルヴィオなど2400mに長くなることで相対的にプラスにはならないよなぁという感じの馬も多く、この路線は無視できません。
スプリングSで負けて早々にこちらに切り替えたのもプラスだと思います。

既にどこかで負けた馬が勝っているので、インパクトには欠けますが、勝ち方自体は素晴らしかったと思います。
東京巧者だけに、「なるべく内を取れれば」という条件付きになるとは思いますが、枠次第では対抗位まで浮上しそうです。