ダノンプレミアムが回避してしまった…。
なかなかの衝撃でした。
競馬ファンならお昼休みにPCを見ていて「えぇー」と声が出てしまい、周囲の注目を浴びた事でしょう。仕事しろ。
それほど弥生賞のパフォーマンスは素晴らしいものでしたし、先行して抜け出すという横綱相撲。
負けるとしたらハイペースに巻き込まれてしまうとか、雨が降って不良馬場とか、直前で熱発とかのアクシデントか。
と弥生賞の回顧で書きましたが、そのアクシデントに見舞われてしまうとは…。
春雷ステークスで1:07.4が出た春の中山の馬場で、どんな走りをするかを相当楽しみにしていたのに。
とはいえそこまで致命的なアクシデントとは今の所なさそうなのは不幸中の幸いです。
「皐月賞の展開予想とか適当に書いて、◎ダノンプレミアムとしとけばよい。」と思っていた私にとって、なかなか厄介になってしまいました。
ブラストワンピースも出ないよー。
一方で、ゆきやなぎ賞→毎日杯と圧勝を続けるブラストワンピースも、皐月賞を回避してダービー直行というローテーションが発表されました。
こんなローテーションは普通は無理です。
皐月賞を蹴ってダービーは分かりますが、その上でトライアルすら出走しないというのは普通考えられません。
出走して1番人気になるものではないですが、「普通なら」皐月賞です。
ただ、桜花賞でシンザン記念から直行で勝利と言う事が起きましたし、無理をしないという馬がここにきて増えてきたなという印象です。
ほとんどのトライアルでフルゲートに満たないレースが続いていますし、流れがそうなってきているのかな?
毎日杯で111ポンドを獲得し、今まで有力馬とほとんど戦わず、3戦無敗。
皐月賞回避は非常に残念ですが、究極のダークホースとしてのダービー出走となれば、それはそれで楽しみです。
過去、そんな皐月賞って???
過去にも当然直前リタイアの皐月賞がありました。
そんな思い出を振り返ってみましょう。
そんな皐月賞①1995年(回避馬:フジキセキ、勝ち馬:ジェニュイン)
漆黒の馬体に星1つ。
私が競馬を見始めた最初の朝日杯の勝ち馬であり、陽が沈み、ライトが灯った中山競馬場。
内で漆黒のフジキセキ、外から純白のスキーキャプテン。なかなか印象的な朝日杯でした。
年明けて、ホッカイルソーと遊ぶように直線一緒に走り、最後200mで一気に置いてけぼりにするという、体育のマラソン大会の練習で嫌われるようなレースをした弥生賞。
しかし、屈腱炎で引退。
この世代は共同通信杯⇒スプリングステークスと連勝していたナリタキングオーも登録後に回避するという事態に。
ついでにトウショウフェノマも皐月賞登録後に出走回避。
若葉Sでジェニュインを5馬身千切ったものの、スタート直後の不利で降着となったルイジアナボーイも権利を失い、山吹賞へ。
皐月賞は1番人気に毎日杯の勝ち馬ダイタクテイオー、2番人気には弥生賞2着のホッカイルソー、3番人気にジェニュイン。
以下、タヤスツヨシ、グローリアスユー、ハシノタイユウとトライアル上位陣。
レースはジェニュインが抜け出し、タヤスツヨシの追い込みを抑えての勝利。3着のオートマチックは人気こそなかったですが弥生賞4着馬。
ある程度しっかりトライアルを走っていたり、タヤスツヨシのように2歳戦から活躍していた馬が上位を占めました。
そう簡単に変わらないということです。
そんな皐月賞②1996年(回避馬:バブルガムフェロー、ダンスインザダーク 勝ち馬:イシノサンデー)
2年連続で大きくレース直前に回避で動いた年でした。
サンデーサイレンス、社台の勝負服、そしてシャドーロールと岡部幸雄。朝日杯を勝ち、スプリングステークスも勝って「さぁ」で骨折。
ライバルの脱落で主役に躍り出た弥生賞馬ダンスインザダーク。
そのダンスインザダークも皐月賞1週間を切った所で熱出して回避。
この2年は「有力馬が続々と回避するクラシック」というのを印象付けた2年間だったように思います。
皐月賞は若葉Sで不良馬場とはいえ思わぬ敗戦だったロイヤルタッチが1番人気。
京成杯→共同通信杯と連勝し、当時珍しい共同通信杯からの直行だったサクラスピードオーが2番人気。
若葉Sでロイヤルタッチを沈めたミナモトマリノス、弥生賞で2倍を切るオッズで3着のイシノサンデー、スプリングステークスでバブルガムフェローを追い詰めたチアズサイレンスと続きます。
レースはイシノサンデーが直線抜け出し、ロイヤルタッチが迫るものの3/4馬身差で勝利。
終わってみれば2年連続サンデーサイレンスのワンツーという本格的なサンデーサイレンスの時代を感じさせるものでした。というか、回避した2頭もそうだし、サンデーサイレンス旋風吹き荒れていました。
3着は15戦も走っていたメイショウジェニエ。ちょっと人気薄でした。
レースではマキノプリテンダーが競走中止。
そんな皐月賞③2000年(回避馬:フサイチゼノン、勝ち馬:エアシャカール)
この年は外国産馬が強く、タイトルを随分取られてしまって寂しかった印象があります。
朝日杯とアーリントンカップはエイシンプレストン、共同通信杯はイーグルカフェ、きさらぎ賞と毎日杯はシルヴァコクピット。
そんな中、弥生賞で重賞ウィナーである東スポ杯のジョウテンブレーヴやラジオたんぱ杯のラガーレグルス、ホープフルSのエアシャカールを相手にきっちり着差をつけて勝利したフサイチゼノン。
シンザン記念⇒スプリングステークスと連勝中だったダイタクリーヴァがいましたが、さすがにこちらが1番人気だったでしょう。
そんなフサイチゼノンも皐月賞前に怪我をして回避。そして転厩。
1番人気はスプリングステークス勝ちのダイタクリーヴァ。2番人気に弥生賞2着のエアシャカール。
3番人気にラジオたんぱ杯勝ちのラガーレグルス、すみれS圧勝の3連勝中のアタラクシア、毎日杯2着のリワードフォコンと続きます。うーん、今見ても随分微妙なメンツだ。
レースは先に抜け出したダイタクリーヴァを外から一気に追い込んで来たエアシャカール。
2頭のマッチレースとなり、エアシャカールが交わしてゴール。やっぱりサンデーサイレンス、という結果に。
ちなみに、このレースも1頭ゴールできず。
スタートでラガーレグルスが立ち上がってしまってロデオ状態になり、ゲートから出ないという…。
3着には13番人気でシンザン記念2着→弥生賞6着のチタニックオー。
そんな皐月賞の共通点
- 人気上位人気の馬がきっちり走り、2頭は割と納得の結果になる。
- でも1番人気は2着まで
- 3着は荒れ気味
- やっぱりサンデーサイレンスかよ、という結果に。
- 18頭立てだったが、取消もしくは競走中止があり、全ての登録馬が無事にゴールできない。
今年は1番人気は多分ワグネリアン、2番人気がステルヴィオ。
3番人気にキタノコマンドールとジャンダルム、5番人気にオウケンムーンとタイムフライヤーという感じですかね。
今年は5番は既にフルゲート割っていますので、ちょっと違うかな。
4番は「やっぱりディープか!」となるならワグネリアンとキタノコマンドール。
3番の3着が荒れるで言えば、グレイルとかサンリヴァルとかがあり得るか?「手を広げれば買えなくもない」というのが3着ならこの辺りでしょうか。
なーんて。そんな簡単じゃないですね。
写真がある馬の回顧振り返り
ワグネリアン(東スポ杯のもの)
東スポ杯の勝ち方は後のG1馬達と比べても遜色なく素晴らしいと感じました。
ワグネリアンの上がりは34.6。最後までしっかり伸びています。
勝ち時計1:46.6も極めて優秀です。極端な高速馬場でもない今開催の東京であれば先週のtvk賞(古馬1000万下)の勝ち時計1:47.1を凌ぎますので、クラシック確勝級のパフォーマンスでしょう。
と回顧で思ったので書きました。
アイトーン、ケイティクレバー、サンリヴァルやジェネラーレウーノといった馬が前に行き、すんなり縦長になれば…。そしてフルゲート割れの皐月賞。
これなら捌いてこれなくもないと思います。当然有力ですね。
オウケンムーン(共同通信杯のもの)
共同通信杯は鮮やかでした。
血統こそ主流ではないですが、それでも器用さも感じますし、怖い1頭です。
勝ったオウケンムーンはスタートも上手で、レースもそつがなく、直線もキレキレという走りではないですが、しっかり走って上がり33.5。数字はかなり出ています。
レースが上手なので、大崩れする感じはしません。クラシックを勝つにはグングンと調子と言うかレースレベルを上げて耐えていく馬が結果を残しますが、それには十分該当しますし、不気味さもあります。
中山でもしっかり走っていますし、若干人気の盲点になりがちなタイプだけに面白そうです。
タイムフライヤー(ホープフルSのもの)
前走負けたってG1馬です。歴史の浅いG1であるホープフルSとはいえG1はG1。
デビュー戦からロックディスタウンにシャルドネゴールド、未勝利でアドマイヤアルバといい相手と戦っていますので、派手さはないですが、味のある馬になりそうな走りです。
デビュー戦で33.0を切る上がりを出していますが、どっちかと言えばこういう乱戦向きな自在性ですので、春は負けても菊花賞とかで次のG1制覇もありそうなタイプに見えました。
と、私は感じました。
前半不利があったのは事実ですが、そこから動けずに後方待機。直線大外にだすしかないという大味な競馬。グレイルに差されていたとはいえ、京都2歳Sのようなレースを期待したのですが、まったくもって残念な負け方。
4コーナー3番手外目位から追い出すレースなら期待ができたものの、単純な末脚勝負だとワグネリアンにも及ばないと思います。本番の作戦はどうするのかな?
と前走の負けで思いました。
京都2歳Sまではある程度自在性があったはずなので、追い込み一手ではない走りを期待します。
ステルヴィオ(デビュー戦のもの)
デビュー戦に立ち会えたのはとても良かったなと思っています。
ロードカナロア産駒。桜花賞に続いてここも勝ってしまったらディープの時代が…となるか?
2着だったステルヴィオについては、追い出してからの走りは悪くないですが、4コーナーでもたもたしてたのが気になります。エンジンがかかるまで時間を要しているように見えます。
ロードカナロアという血統から短めという安易なものではなく、もっと長い方がいいと思います。走り出してからはストライドも大きく素晴らしいので、こういう「勝ち切れない馬」はNHKマイルCでは怖い。
と見当違いな事を言っています。
スプリングステークスも4コーナーで促した時に少し上下動が気になりましたが、まぁ許容範囲でしょう。
ただ、器用な事が出来そうな感じはしないので、かつてのタニノギムレットとかフサイチホウオーみたいなレースも想像できてしまう。
ジェネラーレウーノ(京成杯のもの)
中山2000mを2連勝中です。ぶっつけ本番。
ペースは決して緩くないですし、ある程度差してくる馬が優勢だった中、先行して押し切ってラストも12.3-12.2と上げてゴールへ。
追い方がああなっていて、重心を下げて思いきり走っている感じもしないし、何とも不思議な馬です。パドックではウルサイですが、走るといい意味で「ソラを使う」というか力を抜いて走っています。距離はかなり持ちそうですので、菊花賞とかで忘れた頃に激走しそうな雰囲気を感じます。
直線もしっかり走っていましたし、スタートも上手。クラシックで頭を悩ませる1頭です。
問題は時計が1:59.0を切るレースになったら…の不安はないことはないです。
皐月賞は2番手を走るという事はないと思いますが、前走外枠からスッと先手も取れていますし、どういうレースをするでしょうかね。
サンリヴァル(芙蓉Sのもの)
ホープフルS4着→弥生賞4着と非常に悩ましい1頭です。
ホープフルSでは以下の様に書きました。
スタートも今回イマイチでしたし、逃げ先行で割と粘って「次こそは」と多くの人が思って外れるパターンの馬に似てる。
ハイペースで前総崩れの中唯一粘ったというのは事実ですが、この時期の中山だからこそ。
皐月賞やダービーではもっと瞬発力が求められますので、こういうタイプは苦戦してもおかしくないです。
弥生賞ではというと…。
中山2000mは庭でしょうし、スタートの良さと前半の息の抜き方含め、嫌らしい逃げを打ちます。
皐月賞の時は内側も良くなる傾向ですので、もう少し粘れるのではないかと。
こちらも年末からの休み明け。プラス10kgの馬体。真ん中より少し内とかに入れれば、見せ場がないという脚質でもないので、頭に入れないといけない1頭です。
結構難しい。
時計があまりにも出ると切れ負けする気がしますが、これを買うかどうかで点数が変わりますので、最後悩む1頭ですね。
今時点のまとめ
ワグネリアンはなんか2着な気がする。
誰にやれる?差されるか?というとそれは思いつかないので、先に抜け出された場合か。
そうなると、エポカドーロかオウケンムーンなんかが怪しい。
展開予想はこちら。
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