スタートから前半

ロサギガンティアが出遅れました。
きちんと立ってたと思うんですが、そもそも出足が悪い感じの遅れ方です。
ディサイファと外のリアルスティールが好スタートです。
内のクラレントが押しながら出そうとしていたと思うのですが、結局はディサイファが前に行き、それを交わして長手綱というか手綱ゆるゆるでロゴタイプが先頭に立ちます。
クビの動きに合わせて余った手綱が揺れる位のゆるゆるっぷりです。
そこから無理に後続が仕掛けないので、ゆったりとロゴタイプが走ります。
2番手に内でやや掛かり気味のディサイファ、コンテントメントがいましたが、真ん中から抑えきれない様子でモーリスが上がります。
外からはイスラボニータも少し掛かり気味で、リアルスティールはかなりクビを上げて走っていました。
ロゴタイプが非常にリラックスして走っているのと比べると、印象としては悪いです。
その後ろグループも皆さん抑えていて、フィエロも道中顔を外へ向けるシーンもあったりしてますし、最内クラレントも楽に走っている様子はないです。
サトノアラジンは意外に大丈夫で、レッドアリオンにダノンシャーク、最後方からロサギガンティアという隊列でした。
想定していた通りスローはスローで流れています。
600m通過時点で35.0と表示され、「あらー」と思いました。
ここ10年では超不良馬場だった2014年(ジャスタウェイの年)が35.1ですし、いくらこの組み合わせでも35.0は切ってくるだろうと予想しましたが、想定外にスローになりました。
3~4コーナーでも全くラップが上がらずに12.0-12.1と1000万下みたいなレースです。1000m通過が59.1。
昨日の500万下の国分寺特別が59.0ですので、それより遅い1000m通過タイムです。

これはモーリスが前にいたのが原因かもしれません。
後ろにいたら、これだけスローだと「ロングスパートをしてモーリスを離してしまおう」と思ったのかもしれませんが、末脚自慢の後続の馬からしたら、「モーリスを徹底的にマークすればいい」と考えてしまったのかな?と推測します。
そうなると、1番前にいるロゴタイプは、「モーリスがマークしてるから」という後続の安心感が「動かなくてもいい」という選択をさせたのかも。
かつてクィーンスプマンテとテイエムプリキュアが大逃げした時も、3番手のリトルアマポーラが一切動かなかったのが前2頭を楽にさせたというのと同じなんじゃなかろうか?と。
これだけスローでロゴタイプは後ろから突かれていませんので、本当に楽してました。皐月賞馬なのに。
4コーナーから直線

この日は内よりも外が伸びていた傾向があったというのもあり、モーリスより外の連中は軒並み外を選択しました。
内埒一杯をロゴタイプが走りますが、内を突いたのはディサイファとクラレント位。
逃げるロゴタイプを追うのは?というのが完全にノーマーク。
ディサイファは外に併せに行きましたし、モーリスは残り400m地点では持ったままです。
このペースなので、600m位は能力全開で走れると思いますが、外のリアルスティールを待っています。
イスラボニータも使える脚が短いというのもありますが、じっくり待っています。
ファインダー越しに「モーリス追わなくていいの?」と思いながら見ていました。
残り200m付近でリアルスティールが脱落し、モーリスは離れた前を追わないといけません。
ロゴタイプの田辺騎手は更に内に寄せていますので、完全に内埒一杯に。
この辺りで逃げ切り濃厚の予感がしました。
なんせ後で分かったのが残り400~200がロゴタイプが10.9というラップを刻みました。
さすがに相手も同じ種類の馬なので、これだと差が詰まりません。
サトノアラジンとフィエロはお互いに馬体を併せながら走っていましたが、イスラボニータの外しかスペースがなく、かつフィエロに蓋をされているものですから、サトノアラジンはスムーズさは前走と比較してしまうと苦しかったでしょう。
前が開けばどうのこうのではないかもしれませんが、11秒を切って全力疾走なので、走りやすいというのは大きいと思います。
ラスト200m付近で田辺騎手の鞭に応えるように手前を替えて最後ひと踏ん張りの走りは大きくて見栄えがします。
このフライングチェンジは綺麗です。
やや荒れてきた内側を走り、ロゴタイプの後ろには土が飛びます。
モーリスも走りますが、これを差し切るには背中にジェットエンジンでも積んでないと無理です。
ゴール前にイスラボニータを振り切ったフィエロが外から猛追し、サトノアラジンと共に前を追い詰めます。
イスラボニータはやっぱりこういう負け方ですね。
モーリスもストライドも大きくジワジワと差を詰めていますが、左回りだとどうも最後鈍る感じがします。
人気薄の皐月賞馬が内埒沿いを逃げ切る。
人気の追い込み馬が外から追い込む感じがサニーブライアンのダービーを見ているようでした。
直線の内外の離れっぷりがそれに近いものを感じた、というだけではありますが…。
ゴールではモーリス相手に1馬身1/4差。
いつ走ってもおかしく無い負け方が続いていましたが、まさかここで復活するとは思いませんでした。
勝ち時計1:33.0は全く評価できません。
特にここ最近の傾向を考えると、1:33.0は当然切ってくると思いましたし、馬場もそこまで悪くないので、マイルのG1らしからぬ展開になりました。
これには色々な要因はあると思います。
- 明確な逃げ馬不在
- どちらかといえばマイル以上を走ってきた馬が多い組み合わせ
- 少頭数
- モーリスが2番手に収まった
とはいえ、人気薄の馬がもう少し思い切ったレースをしてくるかなと思っていただけに、やや消化不良を感じるレースでもあります。
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