中山も京都も雨。乾燥注意報が連日出ていましたし、そういう意味では恵みの雨かも。
それにしても成人式というかセンター試験の時期は雨が降ります。困ったものです。私の時もセンター試験は雪でした。
第33回フェアリーステークス(G3・中山・芝1600m・良)
1勝馬が13頭を占め、フェアリーSらしい組み合わせです。
勝ち馬の出世頭がジェルミナルのように、本番となると少し足りない馬が出てくることが多いレースではありますが、それでも重賞です。
阪神JFを戦ってきた馬はお休み中ですし、谷間の時期のレースというのは否めません。
中山1600mですので、やはり内が捌きやすい前半です。
ポンと好スタートの2番ツヅク。人気のアエロリットも好スタートから2番手につけます。
ポンポン、アルミューテンが前目に。
内でブラックオニキス、ヒストリアがつけ、アマノガワにジャストザマリン、パフォーム。
少し離れてライジングリーズンにモリトシラユキ。
キャスパリーグは中段後方。キュイキュイにコーラルプリンセス、メローブリーズにスノードーナツ。
前半は流れました。
34.7 – 46.1 – 58.0。
縦長の展開になるのも当然で、各馬思い思いの位置取り。
1つ前の古馬1600万下の1200m戦で34.4 – 45.8ですので、前に行った組は大変です。
ツヅクが道中離したとはいえ2番手のアエロリットは3馬身位です。もっと厳しい場合もあるとはいえ、この時期の3歳牝馬としてはハードなレースになりました。
従ってあまり引っかかったりしてる馬もおらず、全体的に窮屈そうな道中でもありません。
アエロリットも流れているものの、前がいて2番手でちょっかい出されている訳でもないので、長手綱でリラックスはしているように見えます。
速くなっても追いかけるという様子もなく、スタートセンスに加えてスピード能力の高さでこなしている様子です。
勝ったライジングリーズンは前と少し離れた真ん中。馬なりで悠々と追走しています。
それに対してキャスパリーグはほぼ同じ位置で少し促して追走していますので、馬場もペースも枠も全体の流れが悪いように見えました。
最内でスタートの反応が悪かった2勝馬コーラルプリンセスも同様。
あのスタートだと最内の利は生かせませんし、そこからずるずると後方へ。
気付いたら後ろから3番手だと、さすがに中山マイルではいくら前が速いと言っても勝つのは相当難しくなります。
当然スプリント戦のようなラップを維持できる訳もなく、後半3Fは全て12秒台。
アエロリットが先頭を伺う所を、外からスーッとスムーズに加速したライジングリーズン。
4コーナーで追っていなかった最内ジャストザマリンに白い馬体のモリトシラユリ。
直線は早めに先頭に立ったアエロリットを外からアルミューテンが伸び悩む所を、更に外から豪快に追い込んだライジングリーズン。
4コーナーで外が張られたという理由があったにしろ、ロスなく進んで直線進路が開いてから一気にもう1段加速したモリトシラユキも追い詰めて3着。
勝ち時計1:34.7。
前後半で46.1 – 48.6と後半2.5秒も落ちたレースでした。
勝ったライジングリーズンは外枠もハイペースで馬群がばらけたのも良かったと思います。
スムーズに最初のコーナーを走りましたし、ロスもほぼありませんでした。
道中はじっくり構え、3コーナーから外目を進出。前のヒストリアの後ろをなぞるように。
直線での丸田騎手の追い方が外に手綱を開いていたのだけが気になりましたが、そこまでよれる様子もありません。乗り手ならではのものでしょうね。
3コーナーで一度外からキャスパリーグに被せられそうになりましたが、キャスパリーグ自体がバラバラになってしまったので、それも助かりました。
母の母であるエビスファミリーはブルーコンコルドの母です。それにキングカメハメハ、そしてブラックタイド。
ブライアンズタイムからなるヘイルトゥリーズンと、サンデーサイレンスからのヘイルトゥリーズンの4×5。時代は動いていると思いました。
2着のアエロリットはスタートセンスも良く、抜け出してまた差されてしまいましたが、安定して1:35.0を切れるパフォーマンスは立派です。
スピードに優れてそうなので、距離短縮も見てみたいです。
ハイペースを追走しての結果なので、最後甘くなるのは仕方ありませんが、桜花賞で穴をあけるのはこういう馬でしょう。賞金も加算できましたし。
モリトシラユリは吉田豊騎手が金杯の勢いそのままに4コーナーでワンテンポ遅らせての直線。
まぁ動くに動けなかったので、意図的であろうとなかろうと遅らせたと思いますが、それでも直線の脚は素晴らしかったです。
前走の未勝利戦はダートですし、多少上がりのかかる馬場向きではありそう。
名牝シラオキに通じる母系ですが、将来的にはダートかもしれません。今は条件付きの馬だとは思います。
阪神JFでビリだったジャストザマリンが4着。
「あのレース恐るべし」という単純なものではなく、整えばこれ位は多くの馬が走れるってことでしょう。
コーラルプリンセスは前半が悪く、4コーナーで外回ったらそう勝てません。
キャスパリーグは道中の手応えも見ていても悪く、直線は走りがバラバラに。
33秒台の脚が使えるような馬場でないと、厳しいかも。自己条件良馬場なら巻き返せると思っています。
第51回シンザン記念(G3・京都・芝1600m・重)
芝のコンディションがレース直前に重馬場になりました。
映像を見る限り結構降っていますし、1つ前のレースで芝2000mで2:03.6。
重馬場の巧拙が出そうです。
関係ないですが、こういう時ジョッキーは大変ですね。
寒いので手袋をしていますが、それが濡れると余計に寒い。一応水は弾く仕様でしょうが、雨が強いと染みてきますし。
私に限らず多くの人は冬に雨の中は乗りたくない人多いです。レッスンも空いてます。
そんなのは別にいいので、シンザン記念です。
スタートは外のタイセイスターリーがまたしても外へよれるようにスタート。
キョウヘイは最後方へ一気に下げます。
メイショウソウビが先頭に立ち、レースを引っ張ります。
重馬場ですが前半が34.5 – 47.1。速いですね。良馬場でもまずまずのペースです。
道中もメイショウソウビが大きく寄れ、一度武幸四郎騎手が後ろを振り向くような走り。
ブラックランナーが少しビックリ。
トラストは道中の雰囲気はここ最近では一番良かったと思います。
ペースも流れ、馬場もこういう感じのは得意でしょうし、そこまで追いかける感じではありませんでした。
いつもこの位で走れればいいんですけどね。
私はタイセイスターリーを中心に見ていましたが、外目から無理せずに徐々に番手を下げ、じっくりとした前半。
左右に体を振ったりしていて、まだまだ若いのでしょう。
人気のペルシアンナイトは真ん中後ろの内目を走っていしたが、この馬場でも行きっぷりは悪くなく、母の母がニキーヤですから、こういうのは大丈夫なのかもしれません。
ペースが坂の上りから徐々に落ち、ラスト4Fは12.4 – 12.8 – 12.7 – 12.6と12秒台が続くという消耗戦。
直線でメイショウソウビが内から外へこれまた内を避けるようによれ、真後ろに入ったアルアインがブレーキ。
審議になってもいいかなという事象には見えますが、ブラックランナーとの間は1頭分がギリギリ。
内を突くリスクも当然それ位はあるため、戒告のみでした。
ブレイヴバローズ、メイショウソウビ、ブラックランナーと内側が軒並み沈んだため、そこを狙っていたアルアインとペルシアンナイトは進路確保に苦戦します。
そこを外からトラストが先頭に立ちますが、突き放せず。
外からタイセイスターリーが先頭を狙うも外に寄れ、詰められて万事休すか?という所で前が開いたキョウヘイがズバッと差してきて1着。タイセイスターリーが2着。
最後ブラックランナーとメイショウソウビがバテたスペースを突けたペルシアンナイトが3着。
勝ったキョウヘイはスタートから最後方。
レース上がり38.1のレースで36.7の末脚炸裂。
428kgと小さい体ですが、大きな走りで重賞勝ち。父リーチザクラウン重賞初勝利。
リーチザクラウンも超不良馬場のダービー2着がありますが、重い馬場を走るには走法とか色々ある中、へこたれない前向きさというのが必要です。
乗馬の馬でも馬場悪化が嫌いな子もいます。イヤになる気持ちも分かりますので文句も言えませんが、リーチザクラウンの勝気な気性もこういう馬場ではプラスだったのかな?
直線タイセイスターリーが外によれ、ヴィクトリーロードが開きました。
勝つときはこんなもんなんですね。
2着のタイセイスターリーは私は複勝だけ買っていましたので、そういう意味でナイスな走りです。
スタートの反応が良い割に外に寄れたり、道中もフラフラしてたり、直線もフラフラ。
ミッキーアイルに比べて完成度は大きく劣りますが、賞金も加算してまずは一安心でしょう。
父がマンハッタンカフェに変わって更にじりっぽい感じもしますが、気性の成長待ち。
キョウヘイに抜かれてからもう一度やる気を出したっぽいので、そこは良い事だと思います。
3着のペルシアンナイトは直線がもう少しだけでもスムーズなら、というのはありますが、その中でもそこまでブレーキ無しで走っていますので、2着と3着はハナ差なら入れ替わったかもしれないけど、1着は無かったように見えます。
負け自体は仕方ない所ですし、レースは直線少し壁になるシーンだけでほぼ問題なしだったので、このハナ差は今後という点では大きいかも。
トラストはここでも4着。
馬場も向いていたと思いますが、どうしても切れ味に勝る馬に負けてしまいます。
そこまで大きく負けていないとはいえ0.4秒差。差としては小さくありません。
馬場の悪化で57kg。他の馬より重いのは不利ですが、G1はもっと強いのが出てきますし、「うーん、どうすればいいのか?」という感じ。
収穫は逃げなくても大丈夫そうという位ですね。
アルアインは詰まりましたが、あの位置走る馬の宿命みたいなものですし、内が軒並みバテたのも運がありませんでした。
前にスペースがあったとは言っても1頭分。仮にあそこまでメイショウソウビがよれなくて、僅かに動いただけでもアウトの状況ではあまり文句も言えないかなとは思います。
時計もそうですが、明らかに向かない馬もいた馬場です。
レベルの判断が難しいですが、上位陣は重馬場でもしっかりと走れる馬ということが分かっただけで良しとします。
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