2017 愛チャンピオンSにメイトロンSの振り返り。




2017 QIPCO Irish Champion Stakes(G1・レパーズタウン・芝1m2f)

上位人気を3歳馬が固めています。
当初想定されていた有力馬(Highland ReelやAlmanzor)の回避もあり、比較的小粒。

展望記事はこちら

2017 フォワ賞、ニエユ賞、ヴェルメイユ賞、愛チャンピオンSなどの展望

2017.09.07

レースは想定通りEminent(エミネント)が引っ張り、2番手に芦毛のSuccess Days(サクセスデイズ)
3番手に人気のChurchill(チャーチル)がおり、 Moonlight Magic(ムーンライトマジック)がピッタリ外へ。

その後ろにZhukova(ジューコワ)で内にやや走っていた黒い勝負服がCliffs Of Moher(クリフスオブモハー)、外の紫色がTaj Mahal(タージマハル)

後方集団は内の芦毛がThe Grey Gatsby(ザグレイギャッツビー)で黄色帽子がPoet’s Word(ポエッツワード)、最後方の緑の勝負服がDecorated Knight(デコレイテッドナイト)という展開です。

多少離して逃げていますが、ペースは恐らくこの馬場にしては割と速めかも。
残り600mの地点で1:41.5位。
同日のG2やメイトロンSの勝ち時計より速いので、前はそこまで楽してた、とは言いにくいです。

直線は逃げるEminentの後ろからChurchillが追うも抜けません。やはりこの時計で走って残り400mはこの馬には厳しそうな雰囲気。
外から青い勝負服は人気薄のMoonlight Magic。

しかし、外から2頭が一気に伸びてきました。
大外がDecorated Knightでその内がPoet’s Word。

昨年も追い込み決着でしたが、今年も。最後はChurchillは追うのを止め、Taj Mahalに先着を許す始末。
ゴール前は激しい叩き合いで半馬身前に出たDecorated Knightが1着。2着にPoet’s Word。

以下3着は逃げ粘ったEminent、4着は今更Moonlight Magic、5着に大健闘のTaj Mahal。
英ダービー2着馬Cliffs Of Moher、英愛2000ギニー馬Churchillは共に5着を外す結果に。

勝ち時計2:08.36。去年と大体同じです。ここ2年とても遅い印象があります。

勝ったDecorated KnightはこれでG1は今年のジェベルハッタとタタソールズゴールドカップに次いで3勝目。

I was half-thinking it might be his last race but we’ll have to look at the Champion Stakes at Ascot

半分くらいは今年最後だろうと思っていたけど、英チャンピオンSも視野に入れようとのことです。
それにしてもドバイターフ組の大活躍ぶりが目につきました。
あのレースを完勝したヴィヴロスが府中牝馬S→エリザベス女王杯というのが日本ですので、欧州の連中はびっくりするでしょうね。

Poet’s Wordは展開がはまったとはいえいい走りでした。
前走も全く強い感じはしませんでしたが、これは上位人気に推したブックメーカー、お見事。

3歳馬再先着がEminent。欧州には珍しい逃げてペースを作るタイプなので、この手の馬は頑張ってほしいですね。
きっちりG1だとやられているので、厳しいと思いつつも見てみたい1頭です。

3歳オブライエン厩舎の上位陣は全滅と言っていいい負け方。
Churchillも直線反応しなかったとコメントがありましたが、疲れもあるのかもしれません。

これでドバイターフ出走組はG1を6勝目。

Ribchester(リブチェスター):クインアンS、ロッキンジS、(ムーラン・ド・ロンシャン賞出走予定)
Zarak(ザラク):サンクルー大賞
Mutakayyef(ムタカイーフ):クインアンS2着、サマーマイル(G2)
Decorated Knight(デコレイテッドナイト):タタソールズゴールドカップ、愛チャンピオンS
Deauville(ドーヴィル):クインアンS3着、(ウッドバインマイル出走予定)

と上位陣は本当に強い。リブチェスターが勝つ流れですね。

 

Coolmore Fastnet Rock Matron Stakes(G1・レパーズタウン・芝1m)

好スタートを切った黒っぽい芦毛のWinter(ウィンター)
逃げるのはこちらもG1を連勝中のRoly Poly(ローリーポーリー)。

2番手にHydrangea(ハイドランジア)。3番手にWinter(ウィンター)がつけ、Wuheida(ウーヘイダ)がその後ろ。
他だと外目の目立つ方の芦毛がPersuasive(パースウェイシブ)。
後方のえんじ帽子がQemah(ケマー)、最後方にRhododendron(ロドデンドロン)。

直線は逃げるRoly Polyに外からWinterが先頭に立ちます。
外からゴドルフィンのWuheida、同厩舎のHydrangeaと粘ります。大外からPersuasiveも伸びてきました。
Winterは後続に差をつけることができず、じわじわとHydrangeaに詰められ、ゴールはアタマ差交わされました。

勝ったHydrangeaはWinterと5連戦していて、愛1000ギニートライアルでは勝利したものの、英1000ギニーは10着、愛1000ギニーは3着、コロネーションSも3着、ナッソーSは4着とG1では全てやられてきました。
展望記事で書いているように、「かつてHydrangeaに負けてたのに」という事を書いたら逆転勝利。分からないものです。

ただ、少なくとも元々はこちらの方が評価が高く、Winterの方が下でした。

勝ったHydrangeaの次は凱旋門賞当日のオペラ賞の予定です。
Winterはこんな記載が。もともと出る気だったのか?とは思いますが…。

Winter was unchanged at between 12-1 and 16-1 to land the richest race in Europe, and O’Brien indicated the Opera might also be an option for her should they decide to swerve the Arc.

凱旋門賞ではなくオペラ賞も候補になっているようです。
個人的には凱旋門賞に出てきてほしいですが、どうでしょうかね。日本で人気吸って潰れると思いますので。

Persuasiveは昨年2着で今年3着。こんな馬です。