JRAの大阪杯のCMが公開されました。
G1に格上げされ、メンバーもなかなか面白そうなレースですが、アララ…。
私は初心者向けに色々とやるのは全然いいと思っていますし、プロモーションCMについては、別に悪いとは思っていません。
私の競馬の楽しみ方(過ごし方)とは真逆ではありますが、競馬なんぞ楽しんでナンボな訳で、「楽しそうな雰囲気」で初心者を釣るのは戦略として分からないでもありません。
が、前回と今回のを見てどうなの?って。
フェブラリーSのはまだマシだったと思うレベルの仕上がり。
今回は具体的にパドックとレースすら見分けがつかないというのは、ヒトというものをバカにしすぎ。
こんなやつおらんて。
だってこれ「#2」なんだから、「#1」があったって事じゃない。それともこれは同じ日という設定?服違うから違う日でしょ。設定も。
「#1」で競馬場に1回でも来て、それでいてレースとパドックが分からないのであれば競馬とか以前の問題。
そんな人がこの社会でまともに暮らしていけるとは思えません。
第一、パドックだかレースだか分からんレベルの人が「よし、競馬場に行こう」とならないって。
そんな人はそもそも競馬のケの字も思いつきませんよ。その辺のショッピングモールの中にある訳じゃないんだから。「たまたま見にきた」なんて無理があります。中山競馬場にたまたま迷い込んで行ける人がいますか?
もちろん実際は初めての人もいます。
その場合はレクチャーしてくれる人も一緒にいます。それが競馬場にいる初心者の方の自然の姿です。
今回のCMは「関係者が誰も知らない」というあまりにも不自然過ぎる組み合わせなので、「こんな状況ある訳ない」というのが先に出てしまいます。
「レース前の馬も、見られる」ってそこが競馬の魅力?競馬場の魅力?本気で言ってる?
これで誰の心が動くのよ。ほんと、この企画会議出てみたいわ。
「パドックの魅力って何かな?」
「そうですねー。レース前の馬が見られる所ですかね。」
「よし、それでいこう」
って事でしょ。
昨年のも意味不明だったけど、今年は競馬場が出てくるというだけで意味不明なのは継続されたまま。
私なら「ゆったり歩く馬を写メで撮って、シェアしちゃおう」とかかな。
大体こんな感じで。
とかでいいんでしょ。CM的には。
こういうの考えるの面白い。発想力を鍛える感じで。
こんなCMでは「競馬を知らないと何も楽しめない」という誤ったメッセージになりかねません。これを見て「楽しそう♪」になるとはとても思えません。
初心者向けであれば、なぜ「無料セミナーやってる」と言わないのか?
そして「馬券は100円から楽しめる」をきちんと伝えるべきでしょう。
「誕生日で買った100円がもしかしたら1万円に」。それが競馬の魅力の1つ。賭け事ということから目を背けてどうする。
もしもそういう直接的なメッセージがダメでも似たようにできるはず。
レース後に悔しがる玄人2人。
その横で初心者さんが「あ、私当たった。」「え?どうして?」「うーん、誕生日で買ったの」
とかにすりゃあいいじゃん。
「馬に詳しくなくても当たる」がメッセージで。
他にも初心者を呼び込みたければ訴える点はあるじゃないの。
それこそ今の流れだって積極的に組み込むべき。
- 太陽の下、芝生でくつろぎながらゆったりと過ごせる
- 親子でも遊べる
- 指定席なんてのもあるんだよ
- 馬は綺麗だからSNSに映える
- 一口出資したら馬主にもなれちゃう
- 16:30には終わるからその後の反省会も楽しい
最終的にはコアな楽しみ方に到達するのかもしれないけど、最初のレベルが低すぎる。
この調子だと有馬記念で「枠連という買い方もある」とかになりそうで怖い。