2017 Belmont Stakes(G1・ベルモントパーク・1 1/2 Miles・Fast)
クラシックエンパイアが回避した上に、エピカリスも直前で回避してしまい、ただでさえ日本で盛り上がるメンバーでもない中での馬券発売というレースになりました。
ただ、今回は非常にいいモデルケースになったのではないかと。
要は日本馬が出ない場合はどのような動きになるのか?
それでも日本人の競馬好きは馬券を買うのか?を確かめるには良いデータが取れたはずです。
これがうまくいくようだと、日本馬が出ないBCクラシックとかでも採用されるのではないかと思いますが、そうなるとJRAはただのブックメーカーというか…。
そんなこんなのバタバタがあってのベルモントステークスでした。
スタートは外のピンクのミーンタイムと人気のアイリッシュウォークライが好スタート。
内からタップリットもいいスタートを切ります。
1コーナーはアイリッシュウォークライが先頭で入りますが、最後方でハリウッドハンサムがバランスを崩し、鐙が外れてしまいました。
ほぼ制御不能になり、結果的にはレースを完走できず。そりゃ鐙が外れたら仕方ないです。
アイリッシュウォークライがレースを引っ張り、ミーンタイム、タップリットが内で緑のゴームリー。すぐ後ろにパッチ。
マルチプライヤーにジェイボーイズエコー、ツイストトムがシニアインベストメント、道中前半の最後方はルッキンアトリーというようなざっくりとした展開。
ペースは23.88 – 48.66 – 1:14.01という前半です。
セクレタリアトのトラックレコードと比較するのは意味がないので、最近のレースと比較してもスローです。
長距離らしいレースといえばそうですが、アメリカっぽくはないです。
3コーナー過ぎからアイリッシュウォークライが突き放しにかかり、外からゴームリーがスパートしますが、ミーンタイムの外からです。
対してタップリットは内目からじっくり。この差は大きいです。ゴームリーの外からパッチ。しかし前とは差がありました。
直線は2頭のマッチレース。
コーナーで突き放したアイリッシュウォークライに外からタップリット。
ラストは25.15 – 25.92 とかかりながらも、前との差を一歩一歩縮め、ゴールでは2馬身差。
勝ち時計2:30.02。前後半で分けると 1:14.01 – 1:16.01。
2着にアイリッシュウォークライ、3着は5馬身3/4差でパッチ。
3冠皆勤のルッキンアトリーは直線どころか早々に存在感なく28馬身1/4差も離れた7着でした。
レベル的には決して高かった、と言えるかというと疑問です。
エピカリスがこのレベルでどこまでできたのか?はこの結果を受けて見て見たかったです。
勝ったタップリットはタンパベイダービーの勝ち馬ですが、ブルーグラスSで5着、ケンタッキーダービーで6着とトップクラスとは言い難い1頭でした。
ケンタッキーダービー回避組がまた勝利です。今後これがトレンドになるかもしれません。やはり3つ戦う難しさは年々増している気がします。
父はタピット、母は2歳G1のスピナウェイS(G1)の勝ちもあるAppealing Zophie。まぁG1と言っても函館2歳S勝ち、位のイメージで捉えれば間違っていません。
さて、ここは売上を見ないと面白くありません。
日本ではこういう見出しでニュースになっています。
売り上げ5億1800万円、過去最低/ベルモントS
ベルモントSの売り上げは、5億1851万600円だった。これは、海外G1を単独1レースで発売したケースでは、16年メルボルンCの6億9737万1200円を下回り、過去最低売り上げ(1日に複数レース発売日は香港ヴァーズの4億8756万900円)となる。(抜粋)
https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20170611-01838597-nksports-horse
ふーん、そうだよね、と思った人は甘い。
実は今年アメリカ3冠は過去最高の人の入りを毎回計測していましたが、ベルモントステークスに関しては観客数57,729人で昨年比4%ダウンでした。
ただ、売上は上がって3日開催のベルモントステークスフェスティバルで前年比1.6%増の$124,740,193(137億円)。
そしてベルモントステークスは?というと、、、
All-sources wagering on the Belmont Stakes Presented by NYRA Bets (G1) itself was $47,163,773.
という結果が出ています。
つまり、ベルモントS本体の売り上げは52億円です。
日本は目玉のエピカリスが回避した上、そもそもアメリカでも観客がダウンするようなレースにも関わらず5億円の売上を誇りました。なお、日本の売上はこの52億円には含まれていません。
そう考えると、相当な数字です。
遠くアメリカの日本馬も出ないレースで、現地売上の10%規模売り上げるなんて尋常な数字ではありません。エピカリスが出ていたらこんなもんでは済まなかったはずです。
来年以降、ドンドン招待するでしょうね。
この数字を見せ続けていたら、その内日本馬は世界の競馬から引っ張りだこになるかも。
2017 Ogden Phipps Hcp(G1・ベルモントパーク・1 1/16 m)
オグデンフィップスハンデです。
ベルモントステークスよりこっちを注目していた人も多かったでしょう。
昨年の牝馬路線を先頭をトップスピードで駆け抜けていたSongbird(ソングバード)の復帰戦です。
好スタートからスッと先頭に立ちます。
外からCarina Mia(カリーナミア)も前目に。内からPaid Up Subscriber(ペイドアップサブスクライバー)も積極的に行き、4コーナーで先頭を奪います。
さぁ直線で、という所で内からPaid Up Subscriberが粘る中、外からSongbird。
Carina Miaは遅れ、変わってHighway Star(ハイウェイスター)が3着に上がりました。
ゴールでは1馬身差。勝ち時計1:42.24。
相手関係からしたらここで負ける馬ではないですし、昨年のBCディスタフで敗れた以外は全て1着。13戦12勝。
ただ、休み明けとはいえ勝ちっぷりがどうも…という声があるのも事実です。
facebookとか見ると、「これでステラウィンドに勝てるの?」とかいう感じのコメントも。
求めるものが高いので仕方ないとはいえ、ここ最近は1:41.0を超える事もないレースでしたので、勝ち時計も正直不満です。まぁ仕上げてくるとは思いますが、順風満帆が保証される勝ち方ではなかったと思います。
2017 Acorn Stakes(G1・ベルモントパーク・1 mile)
3歳牝馬限定戦のエイコーンSです。昨年はCarina Miaが勝ちました。
今年はケンタッキーオークス馬Abel Tasman(アベルタスマン)にケンタッキーオークス5着のSalty(ソルティ)が人気を分け合う形になりました。
レースは4コーナーで外からグッと上がってきたピンクの勝負服がSaltyです。
道中ずっと最後方にいた赤っぽい勝負服がAbel Tasmanです。4コーナーで馬群を縫って内側からぐんぐん上がっていきました。
こんなに内が空くのか?という展開です。
外からSaltyがBenner Island(バナーアイランド)に並びかけるのを苦労しているのを内からスルスル。あんなに開けちゃダメじゃん。
直線は2頭のマッチレースになりました。
内で粘るAbel Tasmanが1馬身差で勝利しました。これで8戦5勝。G1はケンタッキーオークス含む3勝目です。
勝ち時計1:35.37。少し悪い程度。良くはないです。
2017 Metropolitan Mile(G1・ベルモントパーク・1 mile)
完全にメモだけです。
昨年のケンタッキーダービー10着だったMor Spirit(モアスピリット)が年明けから非常に調子よく3戦2勝でココへ。
前走もG3を5馬身3/4差圧勝でした。
対するはSharp Azteca(シャープアズテカ)。
今年はガルフストリームでぶっちぎってからゴドルフィンマイルは3着。2頭のマッチレースです。
北米らしく、というか2頭が並んで4コーナー。
直線は外からMor Spiritがライバルを置き去りにして6馬身1/4差で圧勝のG1勝利。勝ち時計1:33.71。
ラストもラップを上げてきているので、非常に強い勝ち方だったなと思います。
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