「弱い弱い」と言われる2023年クラシック世代。菊花賞出走馬のその後を各世代で比較してみる。




ハーツコンチェルトの馬券外で、、、

ついにこんな記事が出てしまいました。

ダービー3着馬ハーツコンチェルトが自己条件で敗れる 「4歳牡馬世代はやはり弱いのか?」ネットでも話題に

菊花賞出走馬が軒並み破れているため、見栄えが悪いのは事実です。
記事にあるようにハーツコンチェルトは菊花賞こそ馬券外ですがダービー3着馬。そのダービーと同じ舞台でほぼ前を交わせずでは印象はかなり悪くなります。

今年は近年だとどの位の事が起きているのか?といことをもう少し詳細に見てみましょう。

菊花賞は近年だと2勝クラスを夏までに勝っていれば出られることが多いです。
従って下位の馬たちは敗戦後3勝クラス辺りを戦うことが多いですが、その辺りがポンポンと勝ち上がると見栄えはいい気がします。

 

調べ方

菊花賞から翌年の5月までの成績を調べます。

出走、勝利、馬券内が各クラスでどの位発生したのか?というのを調べて今年がどれだけ異常事態なのか?を調査します。
地方に所属を変更した馬は対象外。芝ダート不問。

大阪杯がG1になったのが2017年なので、2016年以降がフェアですね。

出走回数なので延べ回数。
海外も含む。
馬券内の定義は「各レース3着以内」とします。

 

調査結果

 

異常値ですね。
数の数え間違えが多少あるかもだけど大体あってる。

G1勝ちが=なしは過去ありますし、馬券内0回は仕方ない面もあります。重賞0勝も仕方ないです。
「ゼロゼロゼロは本当に恥ずかしい」ですが、チャンスが無限にある訳ではないですからこういうこともあります。

が、3勝クラス馬券内無しは異常事態でしょう。
下位の馬が悉く勝ち上がれないというのが今年の苦しさを物語っています。

特徴①:重賞出走が多い

重賞に出走している馬が割と多いです。
トップナイフやファントムシーフといった重賞に出られる馬が出なかったにも関わらず、です。

これはつまり菊花賞にメンバーが同世代では揃った、とも言えますね。
皐月賞馬、ダービー馬がいましたし、春の実績馬が結構出てきた印象でした。

OP以下の馬が多ければまずはそこからになりますが、菊花賞前までに賞金加算をしてしまっているので出走するのが重賞を選ばざるを得ないというか。

ほとんど馬券になっていませんが、率としてはちょっと悪い程度です。

ただ、重賞の馬券外に皐月賞組が入っているのがねー。

特徴②:OP以下で勝ち上がっていない

これが一番ではないでしょうか。

例えばサトノダイヤモンドの年は世代の代表馬が引退してみればクラシックの盛り上がりに対してそこまで…の年だったと思いますが、夏からこの時期にかけての層の厚さは際立っていました。

この年は菊花賞後にシュペルミエール(6着→サンシャインS)、カフジプリンス(8着→グレイトフルS)、ジュンヴァルカン(10着→松籟S)、ウムブルフ(12着→1回敗戦後湾岸S)、ミライヘノツバサ(13着→迎春S)が勝ち上がっています。

一方で今年はナイトインロンドン、リビアングラス、ハーツコンチェルトとそれなりに人気も背負っての敗戦なだけに見た目も悪い。

このクラスの出走が少ないのは菊花賞がトップナイフ、ノッキングポイントなど夏別路線の重賞で加算した馬が出てきているので、出走できる馬が少ないというのはありますけどね。

特徴③:出走数が少なめ

出走数が2018年、2022年が37回で2023年が38回。

マイネルラウレア(1回走って怪我)、ファントムシーフ、トップナイフと言った馬が満足に出走できてないのもこれに拍車がかかったかな。

 

逆に強かった年って?

この中ではフィエールマンの年が強いです。

フィエールマン(天皇賞春)、ブラストワンピース(有馬記念)がエースですが、他にもグローリーヴェイズ(日経新春杯)、メイショウテッコン(日経賞) 、ユーキャンスマイル(ダイヤモンドS)と重賞勝ちが揃い、ステイフーリッシュ(京都記念2着など)、エタリオウ(日経賞2着)なども重賞で次々と活躍しました。

あとはサトノダイヤモンドの年でしょうかね。

コントレイルの年はコントレイルが大阪杯で負けたのでイメージ悪い一方でディープボンドが頑張ったのが助かった感じか。

 

巻き返すには???

ドゥレッツァが怪我して、ファントムシーフも怪我ですからね。厳しいなー。

ソールオリエンスとタスティエーラが走るたびに悪くなっているし、ノッキングポイントも新潟なら、と思ったら崩れてしまいました。
残すは希望はトップナイフのみ。

ここが大崩れしてしまうようだと評価を挽回するのは難しいでしょうね。