写真で振り返る 第41回ジャパンカップ レース感想




第41回ジャパンカップ(G1・東京・芝2400m・良)

コントレイルの引退レースとなった第41回のジャパンカップです。

回顧と言う程まともに書く気が起きないので、感想という感じで。1日経過しちゃったしね。

本当に晴れていい天気でした。
雲一つない快晴。
昼間は直射日光がスタンドに降り注ぐので、上着を着ると暑い位です。

馬場状態も直線で余裕があれば少し外に出す場合が多いですが、2歳未勝利でレコードが出ているように最終日ですがいい感じです。

馬券はトリガミ連発で、当たっているにも関わらず、どんどん口座がマイナスになっていくという好循環だか悪循環だか分からないレースが続きます。

各馬の状態

コントレイル(クラシック3冠馬)

先頭を歩くムイトオブリガードがノロノロ歩いていたのもあり、全体的に渋滞気味のパドック。
コントレイルは外々をキビキビ歩いていました。
馬体も絞ってきて、黒くてとてもいい雰囲気です。まぁそりゃ中途半端な感じでは出てこないですよね、ってな感じ。

シャフリヤール(第88代日本ダービー馬)

こちらも黒くていい馬体ですね。
初めてみましたが、見栄えがする馬体だと思います。
コントレイルに比べると気持ち筋肉質かなと。2人で引いていますが、念のためと言う位かなと思いました。

オーソリティ(アルゼンチン共和国杯から)

出走馬中最も重い520kg。
やはり大きいですし、後ろ脚なんかはガッシリしています。
こちらも元気よく歩いていました。

グランドグローリー(フランスから参戦)

服装もそうですが、目立ちましたね。いいことです。
写真でも撫でていますが、こんな感じでスキンシップを取りながらの周回。

友道厩舎の3頭

ダービー馬が2頭いますが、いつも一緒にいる連中と一緒にいる感じが出てました。
ワグネリアンの結果を見ると残念でしかないですが、何が悪かったのか。。。マカヒキも雰囲気こそいいですが、3歳時に比べると歩様の硬さは感じてしまいます。

返し馬は適当に写真集でも見ておいてください。
コントレイルは1番最初に出てきて、きちんとゴール前まで歩き、その後キャンター。いい雰囲気でした。

ファンファーレです。
全体的に失敗だね。ただ、少し人が多い感じが分かればいいかなーと言う位。

レース

西日を一杯に浴びてのスタートです。

コントレイルはまずまずでしたが、内でブルーム、キセキがやや後手。
ロードマイウェイとモズベッロもイマイチ。

誰が行くんだろう?と思っていたら内でシャフリヤールが先頭に立ってびっくりしてたらアリストテレスとシャドウディーヴァ、サンレイポケットと思わぬ先行争い。
ワグネリアンもダービーと同じように思い出の17番枠から先行しました。

コントレイルは先行集団を見ながらの内目。

写真をバンバン使っていきます。
その方がいい。基本はコントレイルを中心に見てましたので、あまりそれ以外の馬は見てません。

そんな中撮れた珠玉の1枚。
「は?どこが?」と思うでしょうが、この1枚に4頭のダービー馬が揃っています。
直線では絶対に撮れない写真なので、ここでしか1つの絵に入ることはありません。

コントレイルは前にオーソリティとシャフリヤールを置く展開。隣にウインドジャマーがいたので、「まぁ外には出られるだろうな」と思ってました。

アリストテレスが外によれ、後続が少しバラバラっとします。
シャフリヤールが埒にぶつかって少し後退。

アリストテレスが先頭でキセキが最後方という展開で1コーナーから2コーナーへ向かいます。

ウインドジャマーが積極的ではないので、コントレイルは外が自由になりましたが、2コーナーでコントレイルの福永騎手に戒告が出ているように、外ではなく内を厳しくコーナーを回り、ユーバーレーベンの内側へ入りました。これは驚きましたね。「あれ?内側にいるぞ?」と。

ここから前半が1:02.2と出た付近で外から一気にキセキが動きます。
この馬は本当に面白くしてくれますね。レースを。
一気に歓声が沸きました。この瞬間は動画で撮っておきたかった。。。本当に収めたい瞬間というのは一瞬です。

これがキセキだから面白いんでしょうね。
かつて超が3つ付くくらいの極悪馬場の菊花賞馬であり、アーモンドアイを逃げて追い詰め、G1で2着をする事4回。「スタミナには」と言う馬だからこそ、こういう仕掛けは盛り上がります。

キセキが後続を離した状態で4コーナーへ向かいます。
コントレイルの白い帽子は外に被せる馬もおらず、余裕のある状態に見えました。

キセキが先頭で直線へ。
ジャパンカップ3回走り、3回とも4コーナー先頭を演じたキセキはそれはそれで離れ業のような気がします。

前にオーソリティがいて、後ろにシャフリヤール。その外へコントレイル。
アリストテレスもまだ余裕があるように見えますが、ワグネリアンは失速。シャドウディーヴァは内からするすると伸びてきました。

ペースを考えるとこの辺りで3頭かなーという感じでしたね。
シャドウディーヴァが怖かったですが。さすがにオーソリティを交わすまではいかんだろ、とは思っていました。

キセキは粘ろうとしますが、アーモンドアイを追い詰めた時の走りではありません。
アリストテレスも追ってから全然です。最内シャドウディーヴァと手応え余裕十分の東京巧者オーソリティと追い出したシャフリヤール。その外からこちらも追い出しにかかったコントレイル。

ここだとまだオーソリティが余裕があるように見えます。
ユーバーレーベンもまずまず伸びてますが、割って来れるまでのパワーは現時点ではないですね。

オーソリティが少し外によりましたが、むしろやや斜めに走るようになっていたシャフリヤールが詰まったような素振りを見せました。
ダービーでは馬群を割れましたが、ここではそうはいかず。
コントレイルも詰めてませんし、オーソリティも少し外に寄っただけ。シャフリヤールが内に寄れたという感じの走りですね。立て直そうとしての動きです。

残り200mで後輩ダービー馬を振り切り、オーソリティを捕らえます。
この辺りでは拍手喝采。

それにしてもここでもまだサンレイポケットは前との差がありますね。まさかこの馬が最後4着に来るとは。。。どう考えてシャドウディーヴァが4着だと思ったのに。分からないものだ。
シャドウディーヴァは疲れた感じですね。気持ち長かったかなー。これだけ走れればドバイターフなら有力だと思います。

ユーバーレーベンも負けたけどいいレースでしたね。
3歳牝馬はサトノレイナスが不在だとこの辺りの距離は手薄だなと感じてましたが、この相手に上がり34.2で突っ込めれば十分通用しますね。正直ちょっと甘く見てました。すみません。

アリストテレスは途中キセキが先頭を走ったとはいえ離していましたし、そこまで影響はないはずですが、上がりが出ませんでした。
上昇しきらなかった4歳時という印象です。まだここで終わる馬ではないでしょうし。

サンレイポケットはG1で2回連続で4着と複勝を握りしてめてたファンに興奮だけは与えたかと。
もう左回りしか走らん方がいいですが、マイルだと忙しいでしょうし。この馬もレース選択が難しいかなと思います。

無観客で走り続けた3冠馬が大歓声とまではいかずとも拍手に迎えられてゴールへ向かいます。

オーソリティは完璧に乗りましたが、最後は切れ味の差が出ました。
ただ、同期のダービー馬とこの舞台で戦えたのはファンとしてもよかったと思います。
ホープフルSの時は並ぶこともできませんでしたが、今回は堂々と真っ向勝負で4歳世代の意地を見せた走りですね。
ただ、典型的なサウスポーなので、来春はドバイシーマしかないんじゃないかなー。

シャフリヤールは神戸新聞杯の負けからはガタっと行かずに踏ん張った感じの3着。
最後は走りがバラバラですね。疲れたような走りです。
この時点、この距離ではコントレイルには完敗。
ただ、まぐれではエフフォーリアを差せませんので、ここから頑張ってもらいたいです。毎日杯であれだけの時計で走れる馬なので、この距離は気持ち長いと思いますし。

コントレイル、最後に力を存分に発揮してゴール。

無敗の3冠馬としてシャフリヤールを振り切ったのはこの馬のキャリアとしても本当に良かったと思います。

昨年は年上のアーモンドアイに敗れ、春は同い年のレイパパレに敗れ、秋に年下のエフフォーリアに敗れてしまったので、「勝てるのは同世代の牡馬だけ?」という感じになったのは仕方ありません。

世代を超えてライバルを蹴散らす事で多くの人から「強い馬」と認知されると思いますので、そういう意味では物足りなさは正直ありました。
それでも最後きっちりと着差をつけての勝利。上がりも唯一33秒台という違いを出せたのは力の証明にはなったかなと。

東スポ杯で1:44.5で走り、ホープフルSと皐月賞を勝つ早熟性とスピード。
ダービーとジャパンカップを勝つ底力。
母系がUnbridled’s SongにTiznowという典型的なアメリカ馬で、スワ―ヴリチャードとは気持ち近い血統背景ですが、Tiznowはあまりいないですからね。面白い血統だなとは思います。
スピードがある早熟の馬が出てくるんじゃないかなー。長めの距離はどうですかね。

もちろんもう1回でも走る所が見たかったですが、仕方ありません。
無敗の3冠馬としてディープインパクトの後継の筆頭としてスタッドインするでしょうし、血を繋いでほしいですね。

写真集