レース
スタートは若干ハッピーユニバンスとワンブレスアウェイ辺りが悪いかなとは思いますが、そこまで大きな遅れでもなくほぼ五分。
外のクロコスミアもそうですが、アスカビレンが追い込んできた馬とは思えない位の好スタートを切ります。
ヴィブロスも悪くありませんが、バタバタっとしたスタートに見えました。
外からじっくりと前に行くクロコスミア。
アスカビレンが外から、内からトーセンビクトリーも前に行きます。
1F目が12.9ですので、ゆったり気味。
隊列が決まるまでの所でクインズミラーグロの武騎手がかなり馬を抑えていたのが印象的でした。
遅いからと言って行ってしまって良いとは思いませんが、かなりガッチリ抑えていたので、目にはつきます。
キンショーユキヒメも抑えてますね。
ヴィブロスは内から出るに出にくい位置。問題は抜けてこられるか?になるだろうなという200mでした。
クイーンズリングは昨年とは違い、結構後ろから。
クロコスミアはゆったりとペースを刻みながら逃げます。
3F目からが12.3 – 12.7 – 12.4と推移し、古馬1800mとするとかなり余裕のある36.8-61.9。
なので各馬結構掛かり気味になります。
アスカビレンが早めに行ったのを筆頭にトーセンビクトリーも抑え気味。
ゲッカコウも行っちゃえばいいのにという感じの抑えですし、クインズミラーグロもなかなか安定しません。
外からバンゴールで内をヴィブロス。ヴィブロスは見た目はそうでもないですが、同じようにがっしり抑えています。
こちらも抑えきれない様子のワンブレスアウェイにキンショーユキヒメ。
内でこちらは毎度追い込みなので気にしてなさそうなデンコウアンジュを交わしてクイーンズリング。ロッカフラベイビーにアドマイヤリード。最後方からハッピーユニバンスという展開です。
スローですし、馬同士の間隔が詰まっています。
ヴィブロスもそうですし、アドマイヤリードも内にいたので問題は出てこられるか?です。
「こりゃ絶対出てこれないな、特にアドマイヤリード。」と思いながら見てました。
前が絶対にバテない以上、内がポンポン開くとは思いませんし。
クロコスミアが先頭で4コーナーから直線へ。
先頭集団の馬達は暫くじっくりと引き付けている感じがします。
肩鞭は入れていますが、しっかりとコースを取っていました。
直線入り口でクロコスミアの内へ入れようとしたトーセンビクトリーが内を詰められるや否や、しっかり外へ進路を余裕を持って変更。
ヴィブロスは外のゲッカコウにもよられてしまい、トーセンビクトリーに進路を取られ、クロコスミアの後ろをしばらく走るしかない状況に。
アドマイヤリードは後方で行き場を失い、下げて外に出すしかなくなりました。
これも考え方によりますが、キンショーユキヒメが進路を取らなければあのまま突っ込んでいたと思います。
そうなると、恐らく出てこれなかったでしょう。早めに進路が全く無くなったため、まだリカバリが利いたとも言えます。
大外のクイーンズリングは遮るものはありませんが、11.2-11.0で走っていますので、前を抜けません。
昨年は上手に抜け出して勝ちましたが、今年はそうもいきませんでした。もっと前に行ければ…。
いくら前半スローとはいえ、11秒前半のラップを続けるのは楽ではありません。
徐々に隊列に亀裂ができてきます。
そこでゲッカコウの前をカットするように、まるでドバイターフのようなレースで進路を確保することに成功したヴィヴロス。
過怠金が出てますが、そんな事言ってる場合じゃありません。
アスカビレンやクインズミラーグロもラストまでこのラップを維持し続けるのが難しそうでした。
トーセンビクトリーも頑張っていますが、クロコスミアと馬体を併せるまでいかず。MAXの上がりが33.9の馬らしく、もう少し早仕掛けが必要だったかもしれません。
クロコスミアは余力充分といった走りで後続との差をつけていきました。
さすがにシンハライトを追い詰めただけの事はあります。
ヴィブロスは追い詰めますが、クロコスミアを捉えきれずに上がり33.2を繰り出して2着。
最後クビ差まで追い詰めたのは国際G1馬の意地を見ました。
負けて欲しくはなかったものの、久々56kgを考えれば、悪くはないと思います。
ここまで逃げ馬のペースになってしまえばいくらヴィヴロスとはいえ楽ではないでしょうし。暫く前にスペースもありませんでしたからね。
追ってからの末脚は見事でしたし、今回も内から外に出す時の反応は鋭かったと思います。
横ステップが専売特許ではないですが、反応の鋭さは悪い事ではありません。ちょっとゲッカコウは不利を受けましたが…。
負けたとはいえ、次が本番でしょうし、次こそはでしょうね。内でもいいですが、最内よりは少し外目が欲しいところ。
3着だったアドマイヤリードは上がり32.9と最後猛烈に追い込んできました。東京は本当に走ります。
道中外に出すタイミングがなく、ロッカフラベイビーが終始同じような位置にいて邪魔でした。
内外1つ枠が入れ替わっていたら差し切っていたかもしれません。
思い切って下げても良かったかも、というのは結果論ですが、あのペースだと下げるにも下げにくいというのがあります。
それでも56kg背負ってこの末脚ですので、力はあります。
京都マイルは走れるでしょうから、一発あると思います。問題は抜けてこられるか?になりますけどね。展開待ちなのは仕方ありません。
クイーンズリングは直線で最後1Fグイっと伸びましたが、一瞬のキレで劣ったような負け方です。
こちらはもう少し自在に動ける馬だけに、スタートが決まらずに後方になってしまったのがもったいなかったです。
もう少し早めに動いてしまうと内が詰まっているだけに外を走ることになるので、直線まで待つしかないですね。
ただ、ほとんど見せ場が無かった今シーズンでしたが、秋になりしっかり立て直してきた印象です。
人気が落ちる事はないでしょうが、エリザベス女王杯は怖い1頭です。
期待の上がり馬ワンブレスアウェイも出遅れてしまい、後方になってしまい、いつもと違うレースになってしまいました。
ハイペースならまだ違ったかもしれませんが、スローでこのメンバー相手で外を回って勝つというのはちょっと難しかったですね。
体重が増えていたのは想定通りだったかもしれませんが、ここまでの瞬発力勝負は向かなそうですね。
重賞の壁は薄くありません。
勝ったクロコスミアはドバイターフ馬を引き連れての勝利です。直線でベロをめっちゃ出しながら走っていました。
単騎でいけたのに加えてこのペース。まんまと後方で渋滞を起こせました。
勝ち時計としては全く評価できるものではありませんが、逃げ馬ですので、勝ち時計とか勝ち方とか斤量とかそういうのではなく、こういうレースが本番でもできれば再度アッと驚かせる馬です。
単騎で行かせると厄介というのが分かっても、ヴィヴロスやスマートレイアーが後方にいたため各馬が金縛り、もないとは言い切れません。
こういう逃げ馬がいるとレースが面白くなります。貴重な1頭です。
クロコスミアは重賞初制覇でしたが、2から4着までは56kg組に今年重賞勝ちのあるトーセンビクトリー。
さすがにG2という結果です。
馬券的には複勝1.5倍だったので、僅かにプラスというへなちょこでしたが、こういうのを拾いながらなんとか回収率75%を目指さないと。
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