2017 Travers Stakes(G1・サラトガ・ダート1 1/4 m)
3歳限定の真夏のダービーこと、トラヴァースSです。
今年の3歳馬のタイトルホルダーがズラリと揃いました。アロゲイトが精彩を欠く中、次の北米を引っ張る候補となり得る馬は誰か?という戦いです。
昨年はここからアロゲイト劇場が始まりました。
今年はタイトルホルダーがズラリと顔をそろえています。
ケンタッキーダービー馬Always Dreaming(オールウェイズドリーミング)。
プリークネスS馬Cloud Computing(クラウドコンピューティング)。
ベルモントS馬Tapwrit(タップリット)。
ハスケル招待勝ち馬Girvin(ガーヴィン)。
それに加え、ケンタッキーダービー2着のLookin At Lee(ルッキンアトリー)、前走ジムダンディSを勝ったGood Samaritan(グッドサマリタン)、ハスケル招待2着のMcCraken(マッククラーケン)。
3連勝でロス・アラミトスダービー(G3)を勝ったWest Coast(ウエストコースト)、ケンタッキーダービーは18着と崩れたものの、オハイオダービー⇒インディアナダービーと連勝しているIrap(アイラップ)。
レースはWest CoastとAlways Dreamingが先頭へ。最内Cloud Computingも好スタートから前へ。外の紫の横線のIrap。その後ろへTapwritとクラシックウィナーに人気馬が前を形成します。
徐々に前と後ろのスペースができており、噴水地点を通過する大体1000m付近で前5頭に後ろと分かれました。
後方組はGirvin、Giuseppe The Great、Fayeqが前。
最後方組が外がGunneveraにMcCraken、Lookin At Lee。ポツンとGood Samaritanという展開です。
ペースは23.82 – 48.12 で入ります。そこからもう1回ペースが上がり24.11。(1:12.23)
ここで前と後ろが離れました。
3コーナー過ぎで隊列がギュッと一塊に。
外からスーッと上がるGunneveraが目立ちます。クラシックホース達は前の馬を交わせる感じがしません。
逃げるWest Coastが先頭でもう1頭馬体が綺麗なのがIrap。外がGunneveraです。
Always Dreamingは4コーナー前で潰れ、Cloud Computingも4コーナーでは手応え無し。
最後方から内を突きながら外へ持ち出したGood Samaritanがいい勢いですが、前とは差があります。
直線は綺麗な馬体で逃げるWest Coastに外から泥んこになりながらGunnevera。
中ごろでGunneveraが内に切れ込んだのかIrapが窮屈になるシーンがありましたが、離されていく馬と追いかける馬ですので、これは特になし。
West Coastはゴール前も24.37とペースを落とさずにフィニッシュ。
後続に3馬身1/4差。勝ち時計2:01.19。去年が異常なだけで、基本こんなもんですし、割といい時計で走っています。これで4連勝でG1は初制覇です。
調教師ボブ・バファート、騎手マイク・スミス。昨年と同じコンビです。アロゲイトの後釜になりそうな勝ち方でした。
2着のGunneveraはフロリダダービー3着、ケンタッキーダービー7着、プリークネスS5着と一歩及ばないレースが続き、今回も勝ち切れず。ただ、後方からの追い込みは見応えがありました。
ベルモントS馬Tapwritは4着でしたが、8馬身遅れ。
プリークネスS馬Cloud Computingは12馬身1/4差の8着。
ケンタッキーダービー馬Always Dreamingは18馬身差の9着。
ハスケル招待勝ち馬のGirvinは20馬身差のブービー。
揃いも揃って酷い結果です。やはりケンタッキーダービーまでがきつすぎてしまうのが問題なのかもしれません。
最近無事に年を越すクラシック勝ち馬を見ていない気がしています。
早熟性は必要ですが、あの悪い馬場(チャーチルダウンズ)で若いころから走ってしまうと…なんですかね。
今年もクラシック無縁の1頭が勝ちました。エースはこの馬!とは言い切れませんが、勝ちっぷりは非常に良いため、息が長い活躍ができるのはクラシック勝ち馬ではなく、こっちでしょう。
2017 Personal Ensign Stakes(G1・サラトガ・ダート1 1/8 m)
パーソナルエンスンSです。牝馬限定戦。
Songbird(ソングバード)登場です。
昨年のBCディスタフで3着だったForever Unbridled(フォーエバーアンブライドルド)。今年初戦のG2を前走きっちり勝利してここへ来ました。
力的には2強対決です。
1頭Flora Doraが取り消して4頭立て。
全て画面に入りますので、展開は見ればいいと思います。
Songbirdがスタートから先頭へ。Forever Unbridledは最後方という展開です。
入りは24.14 – 47.91 と悪くありません。
もともと落として逃げる馬ではありませんので、マイペースの逃げが打てていると思います。
後ろから絡まれている訳でもありませんし。
4コーナーで外からグーッと上がるシャドーロールのForever Unbridled。
この辺の雰囲気はSongbirdがあまり良く見えないんです。
直線は内外離れて2頭のマッチレース。
ゴール寸前まで粘るSongbirdに外からForever Unbridled。グイっと伸びてクビ差差し切りました。
勝ち時計1:49.16。馬場がFastですし、まずまず。
勝ったForever UnbridledはG1を3勝目。
負けたSongbirdはこれで15戦13勝と2敗目。
この成績で文句言われる筋合いはないものの、昨年の期待値からは下がっているのも事実です。ファンは我が儘なので。
お互いBCディスタフで再対決です。
2017 Sword Dancer Invitational Stakes(G1・サラトガ・芝1 1/2m)
ソードダンサー招待Sです。
昨年まではFlintshire(フリントシャー)のためのレースでしたが、今年からは少し違います。
今年は欧州勢の上位人気をしっかり固めています。
前走キングジョージ3着のIdaho(アイダホ)。ここに入るとどう考えても格上です。
昨年のJC14着で今年はガネー賞4着→サンクルー大賞9着と結果は出ていませんが、北米なら上位だろうとErupt(イラプト)も。
昨年このレース2着でBCターフでも6着と頑張ったMoney Multiplier(マネーマルチプリアー)は前走年明け初戦のG2を勝利しています。
マンノウォーS、マンハッタンHとG1で連続3着して前走G2でも3着だったSadler’s Joy(サドラーズジョイ)も有力です。
レースは前半はIdahoとFrank Conversationが抜きつ抜かれつ先頭を走ります。
Idahoの汗が凄いことになっていますし、馬自体もおっかなびっくり先頭を走っているように見えるのが気になります。
その後ろからErypt、内でBigger Picture。外からMoney Multiplier。
後方2頭はHunter O’Rileyに最後方がSadler’s Joyという展開です。
24.42 – 49.17 – 1:14.19という流れなので、日本でこんな感じだとスローに分類されますね。
特に最近のサラトガの夏の芝は東京より時計の出る馬場です。かなりスロー。でも毎回こんな感じ。
3コーナー手前でIdahoが先頭に立ちます。
後半にかけてペースアップしていきますので、スピードを上げながら4コーナーへ。
内からFrank Conversationがコーナーワークを利して先頭を譲りません。
外からIdahoもEryptも欧州勢が伸びを欠く中、赤い服のMoney Multiplierが先頭に立つところを最後方から一気に突っ込んできたSadler’s Joy。
ゴール前は半馬身差。勝ち時計2:24.58。
前後半で1:14.19 – 1:10.39ではありますが、前後半で上下入れ替わりました。
勝ち時計は素晴らしく良いか?というとそうでもなく、ここ2年のFlintshireは2:24.0を切るのが当たり前でしたので、別に驚く事ではありません。
勝ったSadler’s JoyはKitten’s Joy産駒の4歳牡馬。
12戦5勝でG1は初勝利です。
次はベルモントパークでのターフクラシックを予定しています。
欧州勢はだらしなかったですね。Idahoは腐ってもキングジョージ3着馬ですが、いいところなし。昨年のカナディアン国際でも負けてるし、やはり重い馬場向きの馬という所からは脱却できず。
Eryptは全盛期を過ぎた印象です。
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