Arrogate完全復活ならず。フランスオークス馬Sengaも完敗。




$1 Million TVG Pacific Classic Stakes(G1・デルマー・ダート1 1/4 Miles)

1頭取消で7頭立てです。
大外に入ったArrogate(アロゲイト)

相手もそうですが、前走あんな負け方をした馬がどれだけ走れるのか?の方が注目です。

事実上Arrogate(アロゲイト)、Collected(コレクテッド)、Accelerate(アクセレイト)の3頭の勝負です。

レースもそうなりました。
内枠から好スタートのCollectedAccelerate。
大外からマイク・スミス騎手の手が盛んに動き、何とか前走のような後ろから何もしないという姿は見せん!という意思を感じたArrogate。
エンジンのかかりは遅い印象のある馬ではありますが、少なくともこの2戦はかなり鈍い印象を受けます。スタートした時に「これは苦しそう」と思いました。

先頭はCollectedで2番手にAccelerate。外からArrogateと3頭が意識しながらの前半です。
3コーナー手前から手が動き出したArrogate。
ここも元々がスーッと上がるタイプではないですが、どうですかね。

ペースは23.76 – 23.43 – 23.87(1:11.06)という前半。
速い感じはしますが、極めて特別でもありません。
パシフィッククラシックとしては気持ち速いか?という程度だと思っています。一昨年ビホルダーが勝ったレースだと1:09.98でした。

直線で外に持ち出す時にも少しフラフラ。前を行くCollectedとの差は縮まりません。
先にAccelerateがバテたので、それを交わし、懸命に鞭で追いながら追い詰めるもCollectedに半馬身届かずに敗戦。

勝ったCollectedもバファート厩舎なので、Arrogateと同門。
Winxの時もそうでしたが、これまた複雑でしょうね。自厩舎のエースが復活を期して戦ったレースで自厩舎の上がり馬に敗れるという結果。
応援しにくかったでしょうね。

バファート師はレース後こんな感じ。
勝ち馬もこの人の厩舎。ワンツーフィニッシュを決めた調教師とは思えない表情。素直に喜べない感じが出てて良いですね。

CollectedはCity Zip産駒の4歳牡馬。G1は初制覇で2017年は4戦4勝。急激に強くなりました。
この世代はArrogate1強のような状態だったのに、1年間後にこの結果になるんですね。

勝ち時計2:00.70。ラスト2Fは24.21 – 25.43と落としました。
トラックFastとなっていましたので、悪くはありませんが、過去5年では最も遅い決着です。

だからと言って凡戦と言い切る気はありませんが、Arrogateはかつての走りからは程遠いです。
4コーナーで手応えが悪くなる馬であるとはいえ、それにしても鈍すぎ。
直線で頑張って走っていますが、ここまで時計を落とす馬ではありませんでした。

 

BCクラシックのオッズも、ブックメーカーによってはGun Runner(ガンランナー)を上にする所も出てきました。
facebookとか見ても「これではGun Runnerに勝てるとは思えない」とかいうコメントも出ています。切ない。

 

2017 Prix de la Nonette(G2・ドーヴィル・芝1m2f)

フランスオークス馬Senga (センガ)が登場したノネット賞です。
しかし、1番人気はSobetsu(ソベツ)に譲っているように、さすがにまだ信用ならない感じ。

フランスダービー馬は崩れましたが、オークス馬はどうか?という所です。
まぁ勝ち方にしても過去の凱旋門賞でどうこうというクラスの名牝という勝ち方ではなかったので、出てきても昨年のLeft Hand(レフトハンド)位の感じ。
日本のオッズだと3歳牝馬というだけで人気を吸ってくれるので、出てきてほしいですが…。

レースはVue Fantastique行くも、引っかかって前に行く芦毛の黄色帽子が小林厩舎のBody Sculpt。
4番と書いてあるゴドルフィンの全身青のSobetsu。
その後ろの外目、流星が目立つ馬がSenga。真ん中にいるオレンジがOnthemoonagain(オンザムーンアゲイン)。
後方の白い帽子のゴドルフィンはStrathspey(ストラスペイ)。ざっくりこんな展開です。

途中から先頭を奪った芦毛Body Sculptが1:04.35で1000mを通過します。
2番手の外からじっくりSobetsuSenga。マッチレースになるか?という直線。

しかし、真ん中から伸びたSobetsuが後続を振り切ります。
2番手には馬群を縫ってOnthemoonagainが来ました。Sengaは3着になってしまいました。

勝ったのはSobetsu。2着とは2馬身半の快勝です。
Dubawi産駒です。
2歳時には英国のフィリーズマイルで完敗後、フランスのサンタラリ賞(G1)を勝利。
英オークスブービー、ナッソーS3着と英国で敗戦後、フランスに戻ってフランスオークス馬を返り討ち。

Onthemoonagainはフランスオークスは中止しましたが、プシュケ賞(G3)で3着。
ここはきっちり走りました。

Sengaは完敗の3着。3馬身以上遅れています。
Brametotもそうですが、最低限走れればOKという事ではないので、この走りだと牝馬限定戦で頑張った方がいいと思います。
英国惨敗組がフランスでG1を勝ち、フランスオークス馬を圧倒したというのは牡馬と変わらず。

 

2017 Irish St Leger Trial(G3・カラ・1m6f)

Order Of St George(オーダーオブセントジョージ)がきっちり3連覇。

4馬身3/4の差をつけて勝ちました。
これ位は当然っちゃ当然ですが、去年と同じようにこの後は愛セントレジャーを走って凱旋門賞かな。

調べてませんが、長距離レースはそんなに無いので、そうするんじゃないの。