第53回札幌記念(G2・札幌・芝2000m・良)
札幌は混んでいると行った人が言っていました。
さすがにG2。ネオリアリズムがいればもっと…ではありましたが、それでも十分です。
夏のG2はこれ位の方がいいと思います。
パドックはヤマカツエースとアングライフェンが雰囲気がいいと感じました。
返し馬はどうでしょうか。
サウンズオブアースはかかるタイプですが、キャンターは静かでした。
エアスピネルは走っている姿は分かりませんでしたが、パドックで割とイライラは無かったので、制御しにくそうな感じはなかったでしょう。
スタートはちょっとよろける感じで出たロードヴァンドールの煽りも受けて、更に後ろになったマウントロブソン。この馬はこのスタートを解消しないと上には行きにくい。
影響は多少はあったでしょうが、そもそもの出が悪いため、どうしても後方になってしまいます。
他の馬はまずまず。
そのロードヴァンドールに外のマイネルミラノが手を動かしながら行きます。
タマモベストプレイは想定通りですが、サウンズオブアースは少し意外なほど落ち着いた前半に見えました。
ホームストレッチではヤマカツエースが前のディサイファと外のツクバアズマオーとに囲まれて嫌な位置。その外にエアスピネル。
ヤマカツエースの動きを見ると外に出たいという感じですが、ツクバアズマオーが邪魔です。
少し外にプレッシャーをかける感じで乗っていて、勝浦騎手が微妙に乗りにくそうにしていました。
結局外が引いき、エアスピネルも前に行ったのでヤマカツエースの外には自由になるスペースができました。
エアスピネルは少し力が入っていますが、この馬からすると珍しくもない光景ですし、いつもに比べて見た目から悪いという印象ではありませんでした。
マイネルミラノの真後ろについてからは、しっかり走っていたと思います。
ロードヴァンドールが少し差を離しながら2コーナーから向正面へ入ります。
2番手にマイネルミラノ、内でタマモベストプレイに並ぶようにしてエアスピネル。
サウンズオブアースがその後ろから行き、やや掛かり気味のヤマカツエース。
内でじっくりとサクラアンプルールと外がディサイファ。
ツクバアズマオーがいて、ナリタハリケーンにマウントロブソン。後方にサングラスとアングライフェンという展開です。
2コーナー辺りでマウントロブソンが大きく首を上げています。
逆手前でコーナーも走っているし、モレイラ騎手とはウマが合わない感じ?
入りの3Fが35.4と入りましたが、そこから13.0 -12.3と落として前半が60.7。
ロードヴァンドールはマルターズアポジーとは違いますし、遮二無二逃げるだけが逃げ馬ではありません。
きっちり落としたと思います。想定通りでしょう。
前半落とした分、後半にかけてしっかりと加速ラップを踏みます。
サクラアンプルールは前にヤマカツエースがいて、外にディサイファがピッタリといてスペースが十分ではありませんでしたが、ディサイファが手応えも悪かったですが、カーブを走る所で外に膨れました。結果的に外がポッカリと開くことになります。
アングライフェンはディサイファの外ですからコーナーで大きくロスしたのに対し、ナリタハリケーンはサクラアンプルールとディサイファとの間のスペースを内から外へ斜めに走ってのコース取り。改めて見ると走る場合はロスなく運べているなと思います。
ロードヴァンドールに並びかけるマイネルミラノの後ろからエアスピネルとヤマカツエース。
内の2頭がしっかり回ったので、エアスピネルはロスもありませんでしたし、その後ろにいたタマモベストプレイは内側のスペースがありませんでした。
直線入り口ではエアスピネルが粘りそうな雰囲気は見せます。
しかし、毎度の決め手不足もさることながら、今回に関してはロードヴァンドールを交わすのに苦労しています。
そのエアスピネルと並ぶだけのヤマカツエース。
人気馬2頭と併せる事無く大外からサクラアンプルールが並ぶ間もなく交わし、更に後方からナリタハリケーンがサウンズオブアースを振り切って猛追します。
ゴール前はクビ差。サクラアンプルールが6歳馬にして重賞初制覇です。
ヤマカツエースが3着、サウンズオブアース4着、エアスピネル5着。
うーん、このイマイチ軍団め。らしさ全開。3着~5着の名前だけ見たらG1みたいな感じがします。
2軍でも5回4失点だけど1軍でも同じような感じの投手みたいだな。
勝ったサクラアンプルールはスタートも上手でしたし、道中もじっくりと待機。
ディサイファが潰れた所で一気の捲り。完璧なエスコートでした。
中山記念位走れれば当然これ位はできてもいいとは思うものの、大阪杯は仕方ないにしろ前走9着。
2000mの芝をこれで9回走ってノベンバーS4着時の2:00.0が最速という馬でしたので、多少時計のかかる洋芝の札幌、そして少し時計のかかる馬場もプラスに働いたとは思います。
問題は中央の馬場、特に秋の東京で1:58.0が求められると…。
2着のナリタハリケーンは8歳馬、既に子供が走っているディープブリランテと同世代。
母の母にファビラスラフインがいる血統です。
こちらもスタートから後方に構え、コーナーはしっかりと内を走っていました。適宜開き手綱をしてますので、相当気を遣っていた印象です。
そこからスペースができたと思ったら一気の加速。馬場を綺麗に横切ったのは見事。
ディサイファとアングライフェンの枠が逆なら結果が違っていたでしょうね。途中まで追えなかったはずです。それでも34.7の末脚でサウンズオブアースを振り切ったので、馬も頑張りました。
これは分かりません。最後に連対したのが2015年の京都のダート1900m。馬の力の差なんてこんなもん、という事で納得するしかありません。
ヤマカツエースは3着止まり。4着→5着ときて3着。
外に出す所は良かったのですが、追ってイマイチ。
少し行きたそうにしていましたが、抑え切れていますし、そこまで消耗したとも思えず。
もっと待った方が良かった?と思いましたがこの流れなら変わらないか。
サウンズオブアースは休み明けでも掛かることなくしっかり走れていたと思います。
4コーナー付近で横山騎手は外を気にしていたので、外に出せれば伸びる感触はあったのでしょう。
それなりには伸びてますが、ヤマカツエースと並んでから同じに。
追い出してからの反応はそこまで鈍い感じもしませんし、前半の感じを見ていると3200mを走らすならこの位の距離を走らした方が良さそうには思いました。
エアスピネルは…。残念な敗戦です。
もちろん外枠ではあったですし、最初のコーナーでスーッと前に行ってしまったので、内枠の馬に比べてスタミナはロスしたとは思います。あそこも行かないとコーナーで外回らないといけないというデメリットもありますので仕方ありません。
ヤマカツエースと並んでいて、ラスト30m位でガクッと落ちて0.2秒離されたように見えました。
最後まで頑張れるか?という所が勝敗を分ける競馬の世界で、あの最後20mが残念。
マウントロブソンはスタートから1コーナーまでが全然思い通りにいっていませんので、少頭数でないとこういう負けが続くと思います。
どうせスタートも遅いんだし、来春にサンクルー大賞辺りを目標に遠征をしてほしいものです。
私がJRA担当者ならこの馬はお金を出して海外に行かせ、海外馬券で儲けます。
アングライフェンは外回り過ぎ。
スタートから下げて外だと苦しいです。余程力が抜けているならともかく、いっそ最後方まで下げるなどして、内に潜り込めば面白かったかも。そんなナリタハリケーンのように走れませんが、そうでもしないと万が一も勝てません。
何となく流れに乗って走ってるような感じで、中途半端だったなと思いました。
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