函館記念(G3・函館・芝2000m・重)
午前中は良馬場だったのに午後から徐々に悪化しての重馬場です。
逆のパターンで午前中不良馬場スタートで徐々に回復して重になるのに比べても影響がある気がしてしまいます。心理的な問題でしょうけど。
馬場の影響としては同日1200mの500万下特別でケルベロスが1:11.3。
今年の7/1の函館1200mにも出走してて斤量差はあれど1:08.9で2着。
函館スプリントでレコードが出る馬場から徐々に時計がかかるようになってきましたが、1200mで1:10.0を超えだすと影響が出てくる馬場だなという判断をしています。
メンバーは16頭。1番人気が54kgのハンデでG1馬サトノアレス。とはいえ3歳馬。
トップハンデはマイネルミラノで58kg。昨年勝利しているとはいえ重い気がします。
定量戦の良馬場でも誰が勝つか分からないのに、ハンデ戦で重馬場。難しいですね。
スタートはほぼ五分。
マイネルミラノが行く所をスーッと外からヤマカツライデンとタマモベストプレイ。
この時ヤマカツライデンの池添騎手の乗り方が頭一つ重心が高いのが気になりました。これはこれで乗り方の1つなのでしょうが、随分と鐙に立っていました。
ステイインシアトルは外から被せられたのもありますが、結果的に行けなかったのは残念です。
2頭は行かせてもいいとして、パリカラノテガミにも前を取られて抑える位なら3番手を取りに行けばいいのに、と思いながら見ていました。
サトノアレスはスタート五分でしたが、外から沢山馬が来て、前をケイティープライドに入られてしまいました。
内枠は良い面も悪い面もありますが、道中も馬群の中にずっといましたので、自分から仕掛けにくい位置に収まりました。
ヤマカツライデン先頭で2コーナーから向正面へ。
2番手に外からパリカラノテガミ、3番手にタマモベストプレイにマイネルミラノ。
ケイティープライドにステイインシアトル、アングライフェンとルミナスウォリアー。
内でサトノアレスとツクバアズマオー、スーパームーン。
ナリタハリケーンにダンツプリウス、サクラアンプルール。後方にカムフィーにレッドソロモンという展開です。
前半は35.6-60.6。
馬場を考えれば平均より少し流れた程度だと思います。
ヤマカツライデンはそこまで突かれる事無く逃げられていたので、前半は逃げ馬としては十分な展開でした。
レースが動いたのは3コーナー過ぎから。
函館の直線の短いのは承知の上でしょうから、この辺りからレースが動きます。馬場も悪いですからね。
ステイインシアトルはこの辺りで手応えがなくなり、後は下がるだけ。
サトノアレスは前に行こうにも行けません。前のケイティープライドは無理に動かないでロスなく走る作戦ですから、ここで動いてしまうと内でじっくりの意味がなくなります。
斜め前にはサクラアンプルールがおり、外に出すにも苦しく、仮に流れに乗れていたとしても、動けるスペースがありませんでした。
マイネルミラノが外から上がっていき、外からアングライフェン、その外からルミナスウォリアー。
4コーナー手前で手が動いているのがアングライフェンとルミナスウォリアー、サクラアンプルール、ヤマカツライデン、タマモベストプレイ。
ほぼ動いていないのがケイティープライドとサトノアレス。
ただ、書いた通りケイティープライドとサトノアレスが手が動いていない理由が異なります。
サトノアレスは動かそうにも前のスペースがないために加速することがそもそもできないのに対し、ケイティープライドは動かずともロスなく進められることが重要です。
4コーナーから入り口にかけては、ヤマカツライデンにアングライフェンが襲い掛かり、その外から一気にルミナスウォリアー。
ケイティープライドが外から伸びる所、真ん中からずっと最内にいながらも押しっぱなしのタマモベストプレイ。
ルミナスウォリアーがゴール前まで力強く伸びて上がり35.6で1馬身半。
勝ち時計は2秒位馬場差あったのを考えれば悪くないと思います。
60.6 – 60.6 で前後半まとめたレースでした。
勝負所は4コーナーでした。
あそこで加速できた組が上にいます。ほぼ動けなかったサトノアレスは内で待っていて離されてしまい、追い出したタイミングでは既に万事休す。
サトノアレスは力負けの一面もありつつも、レース全体として向いていませんでした。今回は仕方ない気もします。
世代トップや世代を超えてどうなるか分かりませんが、秋にはG3位なら主役で戦えるはず。
最後までしっかり前を追いかけていたので、悪い印象は受けませんでした。
スタートして前に出してケイティープライドの位置を取っていたらどうなったかな?
昨年の勝ち馬マイネルミラノは前半からしっかり先手を取れた昨年とは違いました。
逃げられず、馬場も向いていないでしょう。もっと時計が出る馬場の方がいいですね。
負ける時はこんな感じなので、仕方ない。
5着のケイティープライドは前半から内でじっくり。
スタートでスッと内を取れたのが良かったですね。軽ハンデもあったかと思いますが、3コーナー付近で手応え十分で上がっていきましたので、目立ちました。
内のいい位置にいたので、待つという手も当然あったかと思いますが、あれだけ雰囲気があれば上がります。悪くありませんでした。
アングライフェンは2コーナー付近で行きたがる素振りをみせていましたが、その気持ちを持たせつつ前に行く事もなく抑えていました。
前に行ってしまうとスタミナが切れますが、エンジンを吹かせた状態で走っていたので、反応は良かったと思います。
ヤマカツライデンを一旦を交わす勢いでしたが、直線で内に切れ込んだのをみると疲れもありましたかね。4コーナーいい感じでしたが、やや強気すぎたかも。
ヤマカツライデンは逃げて3着。粘りました。
単騎逃げができたのも大きいですし、G2だと荷が重いというケースが続いていましたが、G3だとこれ位はいけるということでしょう。
スタートの反応も良いし、枠順関係なく先手を取ってくれるのも展開を予想するにはありがたい1頭です。
タマモベストプレイは驚きの激走でした。
考えたら阪神大賞典4着ですので、今年も悪いレースはしていませんが、馬場が相手と比較して向いたということでしょう。
追走が苦労してそうでしたが、最後まで諦めずに伸びてきました。7歳馬、まだまだ健在です。
勝ったルミナスウォリアーはG2で掲示板に入っているようにG3だと上位とはいえ、きっちり勝ち切ったというのは立派です。
これだけ走れればG3は手の届く位置にいますし、6歳ですが頑張ってほしいところ。
と過去書いていますので、頑張ってくれたということです。
道中から抑えきれないような手応えを見せていましたし、動ける位置にいたというのもこのレースに関しては大きいです。
4コーナーからグーッと順位を上げ、勝負どころの反応は一番。
前のステイインシアトルが4コーナー前に潰れたため、外から抜くのも苦も無く抜けたというのも恵まれました。
今まではG2だとあと一歩が続いています。秋にどこまで戦えるか?となると楽観はできませんが、今回の走りは55kgはあったにせよ力は感じました。
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