レース
スタートはグランアレグリアは相対的に良くないです。
外のワイドファラオが好スタート。ピンク帽もアドマイヤマーズ以外は悪くなく、人気2頭はスタートで「あら」という感じで見てました。
グランアレグリアはしっかり挽回し、かつ譲らずに先頭集団を追いかけます。
ダノンチェイサーがその後ろに。
アドマイヤマーズは内でヴァルディゼールやファンタジストが前に行きたそうにしていたのを避けるかのようにトオヤリトセイトの1つ外へ。その後ろにぴったりとケイデンスコール。
道中遅くはないものの、抑え気味の馬が目につきました。
マイネルフラップもそうですし、ロードグラディオあたりも前が渋滞してブレーキ。18頭立ての難しさを感じます。
スタートして真っ直ぐで徐々に内に入っていくため、内が渋滞してしまいます。コーナーがあれば内外の差もあって隊列はすんなり決まるものですが、ワンターンはそうはいきません。
良さもあり、同時に難しさも感じます。
先頭を取り切ったイベリスがペースを刻んで33.9-45.8。
馬場を考えれば超ハイペースとは言えませんが、それでもしっかりと流れています。
アドマイヤマーズは外が自由にあったのに対し、ワイドファラオの執拗ともいえるぴったり外に橫付けグランアレグリア対策。
3コーナー付近で外に出そうとしますが、前のプールヴィルとワイドファラオに挟まれ、かといって下げる事もできず、少しイライラが伝わりました。
朝日杯と桜花賞を考えると外にスペースが欲しいはずのグランアレグリア。トオヤリトセイトにも埋められ、ダノンチェイサーにも被せられでは内をこじ開けていくしかありません。
残り600m地点で「あれ?これ割ってこれる?」という思いで見てました。
12.0と少しイベリスが息を抜いたとはいえ57.8で1000mを通過。
超時計は出ないとは思うものの、このペースを押し切れる馬も普通はおらず、直線は激しそうな雰囲気一杯です。
ダノンチェイサーやアドマイヤマーズが外へ外へと仕掛けたのもあり、内に多少スペースが出来ました。
マイネルフラップやカテドラル、ヴィッテルスバッハは内へ。
直線の攻防でイベリスが先頭もグランアレグリアの青い帽子を見失いました。
一旦はプールヴィルとワイドファラオの隙間を縫おうと進路を取りましたが、全く開きません。
前が突き抜けるタイプであればそのまま後ろをついていけばいいですが、力関係上それはないでしょう。
そして外にはダノンチェイサーとアドマイヤマーズ。
こじ開けるために、グランアレグリアがダノンチェイサーにタックル。荒い拡大写真でいきます。
ルメール騎手の体制が左手が前で右手引っ張っていますので、これでは外にしか行きません。こりゃダメです。
で、ぶつけられて川田騎手の体制が大きく崩れます。
これ、乗ってると仮定するとかなり怖い。右足に全体重がかかるような乗り方にになっています。
隣にぶつけられてもへっちゃらなガッツのあるアドマイヤマーズがいたので、身体を支えてもらいました。いなかったらかなり危険。
横一杯に広がって直線半ば。
前の連中も決め手がないですので、グランアレグリア、ダノンチェイサー、アドマイヤマーズに全力でフォーカスを当てます。
前の組だとイベリスは最後止まりすぎですし、プールヴィルも1400mの馬だなという失速ぶり。
ワイドファラオもほぼノーミスでレースはできていたと思いますが、多分時計が及ばない。東京のこの馬場だと今は誤魔化せなかった印象です。
トオヤリトセイトも素晴らしいレースではありましたが、力不足でした。
ただ、この馬は見事に真っ直ぐ走りました。僅かでも内によれればグランアレグリアの進路がポッカリできたので、これはこれでグランアレグリア陣営からしたら大誤算。
アドマイヤマーズがダノンチェイサーに少し前に出た状態で追い込み。
その後ろからケイデンスコールが猛然とスパートをする一方で、ファンタジストが戦意喪失の如くレースを止めました。
ファンタジストはレースが全然ダメでした。
最初行きたがる素振りも見せてたものの、コーナーでは外にしっかり持ち出してアドマイヤマーズの後ろ。
残り200mでパタリ。ペースもこれ位こなせないとG1では戦えませんので、現時点で戦えるレベルになかったという事でしょうね。
内の各馬を飲み込む外の馬たち。
グルーヴィットは前が完全に壁になったので、追えずに終戦。
10着ですが、前さえきちんと捌けていたら5着位まではありそうな気配はありました。
エアグルーヴの一族ですし、これから期待です。着順ほど負けていません。強いですね。4番人気は妥当でした。日本の馬券師は本当に上手いな。
ヴァルディゼールは直線の反応が悪すぎ。
途中まで行きたがってたのに、ガツンと抑えたら勢いも全部止まった。4コーナーで押っ付ける感じになっていますので、あの掛かり気味の気配のままいかないとエンジンが切れてしまうのかな。
この馬多分相当難しい。力はありそうなので、あの抑えがほぼ確実にできるならダービーでもそこそこやれますね。
ダノンチェイサーは色々直線でありましたが、思ったより強い印象でした。
ぶつけられても怯まずに押し返していますし、最後まで止まらずに走っています。
不利はありなしに関わらずアドマイヤマーズにはやられていると思いますが、カテドラルに0.2秒も負けることはなかったでしょうね。
一介のマイラーではないと思います。レース運びもいいですし、4コーナーから直線での加速も素晴らしい。是非アルアイン路線で頑張ってもらいたい。
ゴール100m付近は大激戦となります。
カテドラルは馬群をするすると縫って3着。
馬具効果抜群なんでしょう。道中も悪さをせずにしっかり走り、直線はプールヴィルとワイドファラオの間をしっかりと走り切りました。
マイル位流れるといい感じで走れますね。
京成杯でも逃げちゃったりして、自分の過去を振り返ると、、、
プラス18kgもそうですし、福永騎手は距離の事に言及していましたが、ここまでしっかりペースを落としているので、距離ではない気がします。
「距離」だったらどれだけ楽か。
先行した馬がほぼ上位を占めているので、そういうレースです。
直線でもラチに寄っていってるし、気難しいのが出てきていて、別の要因のような気がしますけどね。復活には時間を要しそう。もしかしたらしないかもしれない。
なんてへっぽこに書いていますが、見事に復活してきました。
脚質も先行が合っていなかったのでしょう。まだ5戦ですから。分からない事もあります。ここからしっかり固めていけばいいんじゃないの。
ケイデンスコールが上がり33.6で猛然と追い込み2着。
相手が中京のデビュー戦で敗れたアドマイヤマーズですので、すごいデビュー戦だったんだな。
全く新潟2歳Sを評価しておらず、「よくある新潟2歳S。時計も平凡」とバッサリでしたが、これは分からなかった。
「気持ちよく走らせて、大外に持ち出して全力疾走できた」位しかわからん。
ゴールに向かって走るアドマイヤマーズ。
ケイデンスコールが来たら一緒に再度伸びます。この辺りは2歳チャンピオンの力強さ。
グランアレグリアは降着ありの4着入線→5着。
不利云々は上で書きましたが、あそこは勝負所+結構危険なので、順位が入れ替わる可能性を指摘されても仕方ない。逆にゴール前の方が降着はなさそうですけどね。
18頭もおり、桜花賞とは相手が1枚上のメンバー構成。
外から被せる馬も簡単に振り切れませんし、外に出すタイミングも削がれました。
スタートを決めて、早々にワイドファラオの前に行ってしまえば結果は違ったかもしれませんが、苦しいレースになってしまいました。
まぁ外から被せられて戦意喪失というより、そういうレースになればどんな馬でも楽ではないということです。
それにしてもルメール騎手の騎乗停止は競馬会激震でしょうね。
ノームコア、コントラチェック、サートゥルナーリア、ブラストワンピースと有力馬全部入れ替え。
全員レーン騎手だったりして。安田記念までだったらアーモンドアイは誰が乗るんだ?論争が燃えたでしょうが、そこは大丈夫みたい。
とはいえダービーは乗れる人がダービージョッキーに限りなく近くなるため、どういうことになるんだろうか?
アドマイヤマーズが皐月賞から巻き返しのG1制覇です。
外枠ということもあり、自由にレースを進めることができました。
上がり33.9はトップ3には入っていませんが、先行してロングスパートからの押し切り。
最後ケイデンスコールが視界に入ったら再度突き放す勝負根性。
時計はべら棒に早くなりませんでしたが、それでも1:32.4ですので、十分です。
共同通信杯では以下のように回顧しました。
NHKマイルカップなら確勝級。もしマイルに振るなら安田記念にも挑戦してほしい位の馬に見えました。
しっかり単勝だけ握りしめておけば…、と悔やんでしまいます。
今後の上積みという点ではそこまであるとは思いませんが、器用なタイプでスピードもあるため、大崩れしないしっかり馬券で計算できるタイプとして暫く頑張ってくれることを期待します。
大きいストライドで走るので、中山はこの先行する脚質と粘り強さから一見向きそうですが、今日の走りと皐月賞の走りを比べると、東京高速決着向きですね。
天皇賞秋で見たい1頭です。
デムーロ騎手の久々に感じるウイニングランです。
そんな久々でもないのにね。
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