写真で振り返る 第63回有馬記念 レース回顧

レース

もやで霞む向正面からスタートです。
ミッキースワローが顔を振ったタイミングでのスタートというのもあり、出遅れ。お隣のミッキーロケットの方は素晴らしいスタートです。

キセキも出遅れ。
シュヴァルグランよりも、スマートレイアーよりも遅いスタートなので、挽回に苦戦します。
一方でオジュウチョウサンは最内から素晴らしいスタート。モズカッチャンもポンと出ました。

1周目のコーナーですんなりキセキが行ければ違ったのでしょうが、オジュウチョウサンは予定通りだしいてもいなくてもコース取りに変わりはないものの、ミッキーロケットとサウンズオブアースがいたため、簡単に内に切れ込むこともできず、外々を走りながらコーナーを走りました。
最初の100mが6.8ですので、馬場考えると楽ではないですね。

そこから11.6-11.8と想定通りに外からキセキが先頭を奪いますが、ミッキーロケットが引かずにブロックをしていましたので、最初の4コーナーはかなり外から入る事になりました。
レイデオロはブラストワンピースの斜め外。ほぼ想定通りにスタートからは進めることができましたね。
キセキがスタートからミッキーロケットの執拗な抵抗含めて想定外。

写真はこんな感じになってしまうのはレンズの限界でしょう。
皐月賞の晴れならピリッと撮れるのですが、さすがに冬+雨のダブルパンチに耐えられるレンズではないです。
キセキが随分と外を走っています。引くに引けない難しさです。

オジュウチョウサンは先頭ではないものの2番手。
中団にサトノダイヤモンドやマカヒキ、シュヴァルグラン。後方にサクラアンプルールやミッキースワローという展開でホームストレッチに入ります。

キセキがようやく内を取り、オジュウチョウサンが2番手、ミッキーロケットが3番手でレースが落ち着くかな?という雰囲気に。

レイデオロが引っ張っているように見えますが、折り合いを欠いているのでもなく、らしさを出しています。
ブラストワンピースも気分良く走っていそうですし、レイデオロの前という絶好の位置。

マカヒキが最内で岩田騎手らしい位置取りですし、モズカッチャンも内をロスないような立ち回りを意識したような位置。
位置取りそのものは想定範囲内でレースが進みました。

ブラストワンピース周辺です。

マカヒキとサトノダイヤモンドが並んでいるのが胸熱くなります。
ブラストワンピースは外目ではありますが、いい位置に入りました。
スタートから上手でしたし、レイデオロの前を取れたというのは枠も含めて流れが向きました。

モズカッチャンも申し分ない位置取りです。
写真的にはライトが当たって少しは綺麗になりますが、脚がぶれているように、シャッタースピードが出ません。苦しい展開です。

レイデオロ周辺です。

パフォーマプロミス、スマートレイアーの外々をこちらも不利のない位置です。
レイデオロの枠とタイプを考えれば、この位置でも問題ないでしょう。ハミはがっしり噛んでいますが、この感じで何の問題もないタイプです。

その後ろをゆったりと追走するシュヴァルグランが不気味です。焦らずじっくり。
ただ、スタートは悪くなかっただけに、やはりピンク帽子はロスがありますね。レイデオロと枠が逆だったらそのまま位置取りは逆だったと思います。
1馬身半程度の差が黙っていても出るのは中山2500mの特徴ですが、これを恐れて距離を変えても面白くない気もします。
有利不利含めての有馬記念ですので。

あまり動きのないホームストレッチです。
後方でリッジマンが鞭を抜いていますので、スピードの相対的に劣る馬にはキセキのペースは楽ではありません。
現にここも11秒台~12秒台前半で走っています。

向正面へキセキが少しずつ後方を離しながら進みます。

1000m通過が60.8と表示され、「オォー」という声が。
速い遅いのどちらの歓声だったのか分かりませんが、馬場を考えると気持ち流れましたかね。

コーナーではオジュウチョウサンが控えて3番手でミッキーロケットが2番手に上がります。
その前を3馬身程度離して逃げるキセキがどこでペースを落として行くのか?誰が仕掛けるのか?を向正面の注目として見ていました。

キセキが先頭で2番手にオジュウチョウサンとミッキーロケット。
内でモズカッチャンにクリンチャー、サウンズオブアースと続き、その後ろの外目をスムーズにブラストワンピース。

サトノダイヤモンドとマカヒキガ並んで追走して、ブラストワンピースの真後ろにレイデオロ。
1コーナーのカーブでパフォーマプロミスがレイデオロの後ろに出したので、内側にシュヴァルグランが入ります。

後方の内にスマートレイアーとサクラアンプルールにリッジマン。
最後方にミッキースワローという展開です。

ペースは少し落としたものの、最遅12.8まで。
馬場を考えると速いですし、自分の予想のモデルケースとなったダイワスカーレットの時は良馬場でしたが13秒台をきちんと入れて息を入れましたが、それをせずに一人旅。
カッコいいです。

3コーナーに入る手前で再度加速していき、後続を離します。
残り1000m通過時にはミッキーロケットのマーフィー騎手が鞭を抜き、追撃態勢は取るものの、残り1000mで11秒台にまで加速します。
後続はここで詰めるのはキツイペースですが、中山。差を詰めないといけません。

スタンドもどよめきが。「おいおい。あんなに逃がして大丈夫なのかよ。」という空気が。
逃げているのは菊花賞を泥んこ馬場で制したスタミナを持ち、アーモンドアイの世界レコードを演出した現役屈指の快速馬。
オジュウチョウサンには4コーナー手前で鞭が入ります。

後方では穴人気していたパフォーマプロミスがついていけずに失速。リッジマンも鞭が入り、後方にいるから楽というペースではありません。
加速についていけない馬はきちんと脱落をするレースになりました。キセキがいるこの秋3戦全てで。
レイデオロも早々に手が動き、シュヴァルグランも見せ鞭を使いながらの4コーナー。

ブラストワンピースの4コーナーからの直線にかけてのコース取りは見事です。
バテたサウンズオブアースを交わすタイミングが絶妙。

4コーナーを外からサウンズオブアースの前に斜めにカットできるタイミングで抜いていきました。
もっと早く抜いてしまうとコーナーを外走るだけですし、あれ以上待ってしまって仮にレイデオロに被せられたら目も当てられません。
外に出してじっくり待って、残り600m付近から加速し、コーナーの出口付近でF1でのアウトインアウトのようなコース取りをして加速を止めませんでした。
レイデオロは前のブラストワンピースがなかなか抜かないものだから、結果的にコーナーでサウンズオブアースの外に行く事になりました。反応の悪さも重なって1馬身位の遅れ。

2周目もきちんと先頭で後続を離して直線へ入るキセキ。

後方ではマカヒキがコーナーでモタモタしている内に、内にサトノダイヤモンドにサッと入られてしまいました。
マカヒキ、厳しい敗戦です。

この秋2戦は全く良い所がありません。最後モズカッチャンが壁になり、外に出しましたがそこからの反応も大したことなく。
天皇賞の時に比べて良かったことと言えば、真っ直ぐ走ったというだけ。
ダービー馬ですから。デビュー戦の馬じゃないので、それではなんの慰めにもならないものの、ファンとしてもそれ以上の言葉もなく。
ダービー馬が二桁着順に負けてもあまり話題にならない現実は寂しい。

キセキが先頭で直線でも粘ります。

オジュウチョウサンも頑張っていますが、キセキに並ぶというと厳しい。
ミッキーロケットもさすがにG1馬。食らいつきます。
その外から緑のシャドーロールのブラストワンピース。真後ろから鞭を振り上げ、レイデオロが追いかけます。

モズカッチャンも頑張っていて、穴っぽい馬代表から最終的には4番人気まで指示を受けました。しかし、坂手前で失速。
馬場も良馬場ではないですし、内で消耗してしまいましたかね。
レースプラン通りには走れたのではないかなと思いますが、馬場状態含めて今年は厳しいレースでした。

後方からサクラアンプルールがあがり35.6という上がりで7着。
すぐ外にいたパフォーマプロミスがバテたのもあり、4コーナーで内から外へ斜めに走る様に加速し、最後まできっちり伸びました。
昨年は止まる程の大きな不利、今年は大外枠。有馬記念で内枠に入れば穴っぽいのに、ついてないです。
力は見せたものの7歳。天皇賞も有馬記念も大きく負けてないだけに、G2辺りなら取れそうですが、中山記念も日経賞もそこそこメンバーが揃うのがなぁ。

ミッキースワローも地味にレース最速の上がり35.4の脚は繰り出していますが、JC同様に勝負にならない最後方からの追い込み。11着。
スタートで大きく出遅れてしまったので、レースとしては仕方ない。そもそも選択肢がありません。
しっかり末脚はありますので、馬自身がピタッとハマれば、という条件付きならやはり侮れないと思いました。まだ4歳。一発ありそうな雰囲気は残しつついつのが馬券的には厄介ですね。

残り200mを切ってもまだキセキ先頭で頑張ります。

ミッキーロケットがジワジワと伸びますが、ズバッとは切れませんでした。4着。
それでもスタートから積極果敢に行き、いいレースはしました。惜しい。
対抗に印を打ったファンとしては特に文句を言うレースではありませんでした。
宝塚記念は時計が出る稍重でしたが、今回の方が馬場の影響もありそうでしたし、それも出たかな。
できれば直線前である程度キセキを捕える算段を立てたそうな動きもありましたが、あのペースだとなかなか動けません。でも強いですね。

サトノダイヤモンドは直線で内に入れて追い出して6着まで。
ファンとして最後まで応援はしていましたが、この秋の感じからも納得。
追ってからの反応が鈍く、直線で坂が苦手とはいっても、なかなかオジュウチョウサンとモズカッチャンを抜けないようではG1では苦戦するのは仕方ありません。
この着順で「最低限の格好はつけた」とは言いたくないですが、現時点では最低限の走りはできたのではないかと思うしかありません。

ディープインパクトに南米の名牝マルペンサ。
デビューした時から「後継種牡馬候補」として期待され、G1も2勝し、フランスにも行き、2018年はG1で掲示板に入らなかったけど、それでも主要なG1を走り盛り上げてくれました。
種牡馬として期待しているので、自身に似た綺麗な馬体を持つ仔を見たいです。

坂を上り、キセキが止まります。
外からブラストワンピース、レイデオロ、シュヴァルグランが襲い掛かります。内でオジュウチョウサンもまだファインダーには収まる位置に。
この写真はいい雰囲気で撮れました。

シュヴァルグランは外枠からでしたが、さすがに力のある所を見せて3着。「9番人気?何バカな事言ってるんだ!」という気分もあったでしょう。
スタートから終始外も、コーナー毎に徐々に内に入り、4コーナーではサウンズオブアースの内側から綺麗な進路取り。ボウマン騎手上手ね。とても相性もいいんでしょう。
3コーナーから4コーナーで反応がそこまで鋭くないので、中山はあまり得意ではないはずですが、それでも自力があります。
ま、枠順が外枠じゃなかったら…というタイプでもないので、もし枠順が内側でも着順に大きな影響があったとは思えないですね。レイデオロと逆だったらもう少し際どかったかも、位。
まだ現役で海外遠征を視野に入れているようですし、海外馬券でお馴染みになるのかな?

キセキはスタートから先頭を死守してきましたが、ラスト14.5と落ち込んだラップ。ハイラップに坂が堪え、耐えきれませんでした。
結果的にはスタートのやや失敗と挽回、道中のペースダウンが満足にできなかった(しなかったかもしれません)のがゴール前でドカンと出てしまいました。
それでも5着は相当走る馬じゃないとできませんし、この馬がいるといないとではレースの締まり方が違います。
向正面に入る所で後ろも並びかけそうな感じもなかったし、もっと落とせたら?位ですね。
この秋モデルチェンジを完璧に成し遂げ、「強い逃げ馬」という走りまでもう1歩。菊花賞は自力で勝っただけで、跳びも大きいから良馬場の方が得意のはずです。
もし良馬場ならどうだったかなー。

ゴールに向かう2頭。
レイデオロのルメール騎手のこの鞭の感じは好きです。馬術だと失格だけど。

レイデオロは1番人気も2着。
ブラストワンピースに先に行かれ、自身も4コーナーでの反応が良くなかったけど、ゴール前では力を見せて上がり35.4。崩れないのはさすが。
道中も特に言うことないです。
より良いレースをされた馬に負けただけで、後続はきっちり差をつけています。
来年はどうするんでしょう?アーモンドアイと戦わないという選択肢は当然ありますが、1回はやってもらいたい。
大阪杯が理想だけど、向こうがドバイなら、ドバイシーマで戦えばいいじゃん。

ゴール瞬間は失敗したので、ゴール直前のシーンを。

勝ったブラストワンピースはレース運びが完璧。
特に4コーナー付近の動きは絶妙だったと思います。サウンズオブアースの交わし方が見事でした。
直線もややクビが高い走法でもしっかり伸びて、最後は詰め寄られましたがレイデオロの追撃を凌ぎ切りました。

勝つイメージはないですが、4コーナーで外回して5着位に突っ込み、多くの方が「来年は期待できるね!」って言ってそうな馬です。
530kg近い馬体で、素軽いタイプなので、余すことなく身体を使いこなす程に成長すればとんでもない馬になる可能性はあると思います。が、まだかなー。

なんて言っていました。自分、見る目なし。

534kgと出走馬の中では最も重く、オジュウチョウサンが2位で514kgですので、他の馬より20kg以上大きい馬です。
最近だとキタサンブラックも大きかったですが、大きい馬はドタドタするイメージなんです。キタサンブラックにはそれが全く感じられないから強かったと思っています。
キタサンブラックに近いのはダービー位から感じていて、本格化は先だと思っていましたし、まだ先だと思っています。
馬場含めて向いたと思いますが、毎日杯の時計も新潟記念での時計を見ても、時計勝負はもってこい。
来年末にはワグネリアンやフィエールマンを問題にしない位になる可能性は感じています。

勝ち時計の2:32.2は馬場を考えると大健闘。さすがにキセキがペースを作ればこうなりますね。
良馬場なら30秒台前半が記録されていたかな?勝ち馬は違っていたかもしれませんが…。
ラスト12.9はキセキが半分は出しているので、気にしない。

最優秀3歳牡馬はダービー、菊花賞負けているから無いでしょうね。
というか今年はルヴァンスレーヴじゃないの?かな。

そしてオジュウチョウサン。
果敢な挑戦で9着。結果だけ見れば大健闘です。ゴール前まで残っていましたし。

オーナーがレース後に色々言っていますが、気持ちも分からんでもないです。自分は。
言ってしまえば無難なレース。スタート上手ですし、1枠1番から出ればああなるでしょう。
とはいえキセキを制するスピードもないですし、やるなら玉砕覚悟のツインターボみたいに行くしかない。それも容易ではないですけどね。

レイデオロに正攻法ではどう考えても勝てません。万が一勝つには大きく乱すしかなく、確かに不満が残っても仕方ないかな。
まぁ、それがしたいならきちんと伝えるべきだったとは思いますけどね。
それでも中山大障害ならいつもの相手でアップトゥデイトが失敗してしまったことを考えると、楽勝だったでしょう。それを蹴っての挑戦があったこそ盛り上がりました。
来年どうするのかな?天皇賞春はフルゲートにならない可能性があるので、出られるかも。

ゴール後、もくもくと表彰式の準備をする中、ゴール前まで戻ったブラストワンピースと池添騎手。
ブラストワンピースは静かにしており、お利口さんです。

表彰式は適当に。

レース全体としては、締まったいいレースでした。
力ある馬が上位を占めるのも仕方ありません。この流れだと、後続も力を使います。

サウンズオブアースは引退レースとしては納得の16着だったでしょう。
4コーナーで完全に手が動いてしまい、ついていけませんでした。
それでも、有馬記念に4回出走して2着も取りました。G1は13戦。実績だけ言えばはなみずき賞しか勝っていない2勝馬ですが、最後燃え尽きるまで走れた稀有な例でしょう。ご苦労様でした。

3歳馬がこの秋マイルCS、ジャパンカップ、チャンピオンズカップ、有馬記念と勝ち続けました。
サラブレッドの早熟性に拍車がかかっているのか?それとも偶然?
クラシック勝ち馬3頭は古馬とこの秋戦わなかったので、まだ楽しみはありますね。アルアイン、レイデオロ、キセキと1つ上のクラシックホースも現役ですし。

有馬記念は本当に疲れる。
昨日はブログどころではない感じ。もうそろそろ自分は有馬に関しては回避するしかないかも。

次のホープフルステークスの方が楽でいい。そしてWin5がキャリーオーバー。
マイネルフラップ、ペルソナリテとマイネルファンが買いそうな馬が勝ったので、残った人は多分その関係者しかない気がします。本当に悔しいだろうなー。