第157回天皇賞 レース回顧

第157回天皇賞(G1・京都・芝3200m・良)

ゴールデンウィークです。
暖かくてとても良い天気です。乗馬の方が面白いですが、なかなか上手になりません。あんなに踏切外しちゃダメだわ。。。

京都の馬場は昨日も良かったですので、当然大きく変わるはずもなく。
3歳500万下の1800m戦で1:46.8ですので、良いです。文句のつけようがありません。
てかフォックスクリークの時計は本当に立派。血統みたらクロウキャニオンの仔か。これは秋楽しみですね。

展開予想はこちら。
なんとなくはあってそうですが、シュヴァルグランの位置を完全に読み違えた。まぁあれを読める奴はいないと思いますが。

第157回天皇賞(春) 展開予想

2018.04.27

パドックは適当に見てましたので分かりませんが、シュヴァルグランは確かにグリーンチャンネルでは言われていたようにやたら静かに感じました。
後はトーセンバジルが割と雰囲気は好きですし、アルバートも一叩きしてマイナス8kg。仕上げてきてそうです。

返し馬はますます見てないので、何とも。。。
まぁみんな天気良いですから元気だったんじゃないですかね。知らんけど。

オッズを見ても10倍以下に5頭、11倍までに8頭がひしめき合う一方で、200倍を超えるオッズが4頭。
力の差ははっきりしていたので、「荒れそう」に思い勝ちですが、そんなに荒れそうには思いませんでした。

スタートは綺麗に揃い、ポンとヤマカツライデンが出ます。
相対的に遅かったのがトウシンモンステラとサトノクロニクル、内でシホウもあまり良くありません。
ただ、2度の坂越えのある京都の長丁場。まだまだ大丈夫。

ヤマカツライデンの後ろにガンコがつけましたが、大外からトミケンスラーヴァがグイグイと前に行きました。
それは大体予想通りですが、やはりここはシュヴァルグランでしょう。
押しながら前に行ったソールインパクトの外からスーッと前に。「出たなりに」ではあっても、ある程度行く気はあったんでしょう。そうじゃないとあの位置は取れないと思います。

クリンチャーもミッキーロケットの外。
先行集団の最後方をしっかり取り、折り合いも欠いている様子もなく、しっかりとした1周目4コーナーです。
中団にトーセンバジルが内に入れたので、「これは」と思いました。
その後ろにアルバートとサトノクロニクル。

後方にしっかり抑えたレインボーライン。ここは作戦通りでしょう。多少掛かり気味に見えるのもいつも通り。

ガンコが前走のクリンチャーのように、1周目の4コーナーまでをゴールと間違えたかのような行きっぷり。
ちょっと抑えが利きませんでしたかね。3200mですので、こういうのがあると後半響きます。

縦長の展開になります。
スタンド前に入る時にはヤマカツライデンが僅かに先頭でトミケンスラーヴァが2番手。
3番手にガンコがつけ、その後ろにシュヴァルグラン。

内からカレンミロティックがいて、ソールインパクト。内でじっとしていたミッキーロケットが終始先行勢を見る形。丁度真ん中にクリンチャー。

少し離れてチェスナットコート、トーセンバジルが追走し、内に入れたレインボーライン。レインボーラインの周辺にスペースがある感じがします。
サトノクロニクル、アルバートにピンポン、シホウとトウシンモンステラと続き、最後方に紅一点で白一点(ソールインパクトは灰色)のスマートレイアー。

前半が35.6-47.6-60.1。
この馬場を考えれば、3200mとはいえ入りは平均位。
トミケンスラーヴァが先手を取ってしまうともっと流れたでしょうが、外枠から抜き切って、というのはトミケンスラーヴァにとっては楽じゃないです。
淡々とヤマカツライデンが逃げれば、これ位でしょう。これ以上流すとヤマカツライデンが勝手に潰れるだけのレースになってしまいます。

シュヴァルグランがホームストレッチでも全く引く様子が無かったのが「強気だなぁ」と。
スタート出しただけで下げてくるかなと思って見ていましたが、なんのなんの。ステイヤーとして3200mを完全に押し切るつもりなんだなと思いながら見てました。

クリンチャーもかかる様子も全くなく、テン乗りですが、上手にエスコートをしていたように見えました。
トーセンバジルも位置取りはもちろん理想は1列前でしょうが、15番でできる限りのことはしてそうです。
サトノクロニクルは少し後ろ過ぎるかなと思っていました。

そこからヤマカツライデンが2コーナーにかけて離しましたが、あの辺りはヤマカツライデンが13.2で抑えた所です。
なので、後ろはもっと抑えたということです。

シュヴァルグランが行きたそうな雰囲気は出しているものの、ガッシリ手綱を抑えてボウマン騎手。
クリンチャーも仕掛け所を伺っている様子で、目標はシュヴァルグランという分かりやすいのがいるので、後ろを待っていたのかもしれません。
そうこうしているとサトノクロニクルが一気に上がっていきます。

クリンチャーも多少動きましたが、あまり釣られていません。これは正しいと思います。如何せん残り1000m付近ですので、ヤマカツライデンがもっと強いのならともかく、まだ泳がせても良い位置です。
トーセンバジルも動きましたが、外々を走っているため、これが決まっても苦しい感じはしました。ワンテンポ遅らせてチェスナットコート。この辺りはタイミングの違いだけです。

一方で全く動かなかったミッキーロケットとレインボーライン。
ミッキーロケットが面白かったなと思います。最内ピッタリではなく、一旦外に出し、クリンチャーより外で4コーナーに入っています。
しかも外の開き手綱。4コーナー付近の狙いは外だったんでしょうね。

4コーナーから直線に向かう所でシュヴァルグランが先頭に立ちます。
その後ろでじっと待つクリンチャーに手が動いてサトノクロニクル。大外からこちらも押して押してチェスナットコート、そしてアルバート。
ミッキーロケットは外の狙いはここで諦めて内へ。レインボーラインは外へ。

直線ではガンコが先頭もシュヴァルグランが一気に先頭に突き放します。
内に広くスペースがあったのもあり、ミッキーロケットが一気に内へ。ガンコが脱落。
外からトーセンバジルとクリンチャー。サトノクロニクルは伸びを欠き、シュヴァルグランの真後ろにぽっかりとスペースができました。
そこをレインボーラインが一気に切れ込み、内から伸びます。

外からクリンチャー、内からミッキーロケット、前にシュヴァルグランがいる中、レインボーラインが一気に突き抜けクビ差差し切りました。

レース後、「右前肢跛(ハ)行」で馬運車で運ばれてしまったようです。
歩様が乱れている様子の総称でしかなく、屈腱炎などはあれだけでは分からないでしょう。精密検査の結果「競走能力喪失」なんてこともあるので、軽い事は言えませんが、まずは安楽死みたいなことはないと思います。それは不幸中の幸いです。

レースそのものは長距離らしい、向正面で出入りの激しいレースに。
待った組、動いた組といますが、サトノクロニクルの動きが鍵でしたかね。2200m走ってからの残り1000mで動くにはスタミナに余程の自信がないと苦しい。
前には行っていませんが、トーセンバジルが外に持ち出したのが全ての動きの始まりなので、ミルコ・デムーロ騎手の力というべきかも。
クリンチャーやレインボーライン、シュヴァルグランも動かなかった組なので、動いた組は気持ち早かったと思います。

勝ったレインボーラインは道中から抑えてじっとしていました。
4コーナーで鞭が入っています。阪神大賞典とは舞台が違うので、あれほどスーッとは行けなかったですね。
直線入り口まではそこまでに留め、内を狙える状態で直線に入ったのはファインプレーでしょう。
一旦外に出しましたが、サトノクロニクルが下がったタイミングで一気に内へ切り込み、ガンコが下がってできたスペースに切れ込み、最後はシュヴァルグランをクビ差差し切り。
上がり35.2。当然最速上がりですが、コース取り含めてバテた馬でできたスペースを上手に使って走り切りました。

3着にはクリンチャーが頑張りました。
各馬動く中、適度にシュヴァルグランとの差を詰めるに留め、直線後ろに付けて追い出し。
確かに悪くないですが、お隣のサトノクロニクルを弾き飛ばして一気に坂の下りで外に出していれば、もう少し際どいか?戒告位はもらいそうですが、やや待ちすぎた感じもない事はないです。シュヴァルグランに外から並びかけてどうだったか?は見たかったかも。
テン乗りとしてはほぼ満点だと思いますが、結果は3着。クリンチャーらしく、三浦騎手らしいというのはなんか寂しいですね。

4着に全く期待していない「注」のミッキーロケット。一瞬ヒヤっとさせるには十分でした。
道中ずっと内で、カレンミロティックやヤマカツライデンがバテるのを見越して一旦早めに外に出して前に行き、直線もう一度内へ。
素晴らしい判断でしたが、ミッキーロケットらしい負け方。
ここまでおあつらえ向きの展開になっても前の3頭には完敗。ステイヤーではないですからね。この距離としての資質の差が出てしまいました。

チェスナットコートは4コーナーではバタバタになってしまうのかな?と思ったのに外を回してあれだけ粘るとは…。
これは力を見誤っていました。
コーナー手前で鞭を抜き、一旦内に入ろうとしましたが、アルバートと並んで3コーナーへ。4コーナーで待つという選択もあったかもしれませんが、外へ一気に。
待つことが全て正解ではないので、これだけ走れるなら正解だったのでしょうかね。
前のクリンチャーも交わしそうな雰囲気もありましたが、ゴール前は一杯に。

トーセンバジルは早めに内に入れたコーナーは良かったですが、ジックリせずに仕掛けました。
せっかくサトノクロニクルが動いてくれたので、あの後ろで留めていても良かったかもしれませんね。外から並ぶのは強引すぎた感もあります。
アルバートに蓋されるのを嫌ったのかもしれませんが、あれで押し切れていたらかなりの馬です。

サトノクロニクルは期待しましたがバテて12着。
ゴールドシップじゃないんだからあの位置から動いてしまうとお釣りがなくなってしまってもしょうがないですね。
こちらはトーセンバジルが本格的に動くのを待てればまた違った結果になったかもしれません。
でもバテるのも早かったし、まだまだなんでしょう。力通りなら着順はこんな下のはずはないですが、G1だと力を発揮できないタイプかも。

ガンコはかかってしまったし、良い所がなかったですね。
馬場とか時計云々以前に、今回は前にいただけで流れに乗れていなかったと思います。シュヴァルグランに横にピッタリ張られたら動きにくいのはやむを得ないですが…。
4コーナー先頭ができる走りは悪くないので、立て直してほしいです。

そして2着に粘ったシュヴァルグラン。
この辺の距離だと本当に安定しています。負けたけど、これは立派というか、かなり強気なレースでの2着。
ガンコに楽をさせず、サトノクロニクルが動いても譲らず、4コーナーで先頭で押し切りを狙うというのは、相当自信があった乗り方だと思います。
それであと一歩までレインボーラインを追い詰めたシュヴァルグランは「調子落ち」「いくら何でも前走負け過ぎ」というのを覆す走り。
3着→2着→2着で2回がキタサンブラック。世が世なら名ステイヤーでしたが、1着と2着の差は大きいなと感じました。
ボウマン騎手を求めてメルボルンカップにでも行ってほしいですね。どうせなら。

 

勝ち時計は47.6-50.0-50.6-48.0=3:16.2。
途中動きがあって長距離らしいレースではありました。が、13秒台のラップが入ったのは1回だけとはいえ、きちんと緩んだのも事実です。
シュヴァルグラン含めてこの流れで動いても押し切れなかった馬ばかりだった、とも言えます。

ハイレベルだったか?というと戦前の評価通り確かに疑問。
ただ、レベルだけで面白いかどうかを判断する訳ではありません。レースそのものは動きあり、最後の大逆転ありで面白かったと思います。
これが長距離の醍醐味。