第42回エリザベス女王杯 レース回顧




第42回エリザベス女王杯(G1・京都・芝2200m・良)

徐々に秋めいてきました。
紅葉の写真を撮りに行くべきか競馬に行くべきかを悩む季節です。

そんな中行われたエリザベス女王杯。この時期の京都もいいでしょうね。

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第42回エリザベス女王杯 展開予想

2017.11.11

パドックはほとんど見ていません。
まぁみんないい感じでしょう。G1だし。パッとみたクロコスミアは黒くて府中牝馬Sと同じようにいい印象でした。
コロコロをかけながらの観戦なので、チラ見。ルージュバックもまずまずの落ち着き。エテルナミノルが少しチャカチャカしていた位かな。

返し馬もほとんど見てません。
グリーンチャンネルだと最初の方しか走っているのが見えないので、分からないのもあります。
クインズミラーグロが相変わらず派手だなと思った位です。
洗濯物を畳みながらの観戦なので、ブロガーとしていい加減極まりません。

馬場状態は見ていますが、1000万下のマイル戦の時計で1:34.6ですので、1秒位かかっている感じです。
馬場の写真を見ると大分傷んでいます。
ただ、黄菊賞でもそうですが逃げた馬がきっちり残り、大雨続きで外を随分使ったために傷みが均等になっているのかもしれませんね。

ファンファーレの前に「5,4,3,2,1」とやる映像が出ますが、「1」がスマートレイアーだったのは正直驚きました。
京都大賞典勝ってるけど、そこはドバイターフを使えなかったのでしょうか?
ややヴィブロスがゲートを嫌うシーンはあったものの、他の馬はすんなりとゲートへ。

スタートは内のハッピーユニバンスが遅れ、リスグラシューは下げる感じで内へ進路を。
私は外を見ていましたが、ヴィブロスがかなり積極的にポジションを取りに行ったのが印象的でした。
外枠ですし、スローの見込まれるメンバー構成ですので、ここまでは(スタートしただけだけど)悪くありませんでした。出ないよりは良いです。

スマートレイアーもいいスタートです。
もう1頭の芦毛マキシマムドパリが積極的に外から行きますが、包まれるのを嫌ったという事でもなさそうな感じのアクションに見える最内クインズミラーグロがクロコスミアを制して先頭へ。これにはビックリですが、このほぼ向正面で落ち着くであろうメンバー構成なら思い切った先行策もありっちゃありです。

モズカッチャンも内で早めにポジションを確保したのとは対照的に、スタートをぐにゃっと一歩がしっかり出なかったディアドラは後方2番手へ。
後ろに下がるのはいいのですが、スタート2歩目で内のミッキークイーンと半馬身差があり、1馬身差がつくとすぐ外に張られてしまい、下げざるを得ないというのはプラスには感じません。それが作戦だとしても、です。

ヴィブロスが良すぎる位の行きっぷりなのは気になりました。
収まる馬なら目一杯出して行けますが、思ったより収まってない感じ。乗馬もそうですが、掛かる馬は思い切り出せません。前進気勢を作りつつ手の内に入れるというのは本当に難しい。ヴィブロスはその手の事は出来ると思っていたので、そこは意外でした。

クインズミラーグロが先頭で走ります。
赤い棒が600m通過ですが、この時に37.0を僅か切る程度なので、スロー確定。
クロコスミアがしっかり押さえて2番手。

そこから離れてマキシマムドパリにヴィヴロス、内でモズカッチャンに先行策を選択したスマートレイアー。
エテルナミノル、トーセンビクトリーにデンコウアンジュ。
ジュールポレールに内でクイーンズリング。

クイーンズリングは自分の想定よりやや後ろでした。もっと積極的にこの馬は行ってほしかったかなと思いました。トーセンビクトリーの位置位に収まってくれるかと思っていただけに残念。

その後ろにミッキークイーンとリスグラシュー。ルージュバックがいて、タッチングスピーチ、ハッピーユニバンス。

離れてポツンとディアドラ。ペースを考えると後ろ過ぎます。
さらにファンはもしかしたら「案の定」だったかもしれないウキヨノカゼが最後方。別にウキヨノカゼは誰が乗ってもこの位置だと思いますので、位置取りに関しては騎手はあまり関係ないと思っています。

前半1000mが62.0。
今年はかなりスローです。特に向正面に入る3F~7F目までのペースが全部調べてないけど恐らく近年最遅。

ダラダラ走ってんなと思っていたファインモーションの時より遅く、中弛みした去年よりも0.7秒も遅いです。
特に万遍なく遅いのが特徴で、一向にペースが上がりませんでした。

クロコスミアからしたらクインズミラーグロが前を走ってくれているのでしめしめでしょうし、その後ろからしたら前の隊列が決まっている上に前方にヴィブロスという格好の目標がいたために、レース全体を動かくメリットがありません。
結果的にほとんど隊列が変わらず、「好メンバ―の時ほど凡戦」を完璧になぞるようにスローペースにも関わらず静かな中盤になりました。

こうなると後ろの組はほぼアウトです。
坂の下りが一番最初に訪れるのは当然ながら先頭の馬なので、最初にスパートがかけられますし、前から順々にスパートをかけるとどうしても後ろは後手に。急激なペースアップをされると後ろは気付くのが遅れてしまいますし、仕掛ける場所が坂の上りとなってしまうと苦しい。
ディアドラとかかなり頑張っていますが、前が同じくらい走っていますので、4コーナーから直線まで1頭も抜けませんでした。

好枠から内をピッタリとモズカッチャン。
そして4コーナーでじっくりのヴィヴロスと後方からジョッキーの派手なアクションで動き出すミッキークイーン。

直線に入りクインズミラーグロが早々に潰れ、クロコスミアが先頭に立ち後続を突き放します。
人気がそこまでなかったとはいえ府中牝馬Sでヴィヴロスを凌いだ馬です。待ってても簡単に疲れてくれません。
マキシマムドパリと馬体を併せてモズカッチャンが内から。ヴィブロスは加速の雰囲気が悪いなと直線半ばで諦め。馬券買ってたので。

「あら、このままクロコスミアじゃない?」と思った所からモズカッチャンが一歩一歩差を詰めてきて、大外から追い方を見るとどう考えてもほぼ手放しに近い乗り方にしか見えない浜中騎手のミッキークイーン。

クロコスミアはラスト若干甘くなったかもしれないものの11.6でまとめていますので、モズカッチャンが良く最後粘りました。
ゴール前は3頭ほぼ並ぶようにゴールしましたのが、モズカッチャンがクビだけ差し切りました。クロコスミアは無念の2着。ミッキークイーンはまた3着。

勝ち時計2:14.3は馬場を考えても良くありません。
ラスト11秒台が3つ続きましたが、このペースなら当然でしょう。後ろから差すのはミッキークイーンの位置にいて33.7で差し切れていませんので、それより後ろはほぼ物理的に無理ですし、ある程度位置を取れないと勝負に加われませんでした。

勝ったモズカッチャンは好スタートから内をしっかりキープ。
さすがにこの枠もあり、内の2頭が前に行き、2頭が下げるというラッキーな展開も加わってスタート普通に出て最内をキープするだけで前から5番手位の内に入れました。
むしろトーセンビクトリーはあんな下げずに行けばよかったのに。上がり33秒台を連発してないんだから、下げても良い事ないと思ったけど。短期免許の騎手を乗せるのもいいですが、「特性分かってたの?」と言いたい。
モズカッチャンは良く分かっており、フローラSの追い込みでも33.9止まり。見た目以上に切れないので、あの位置は最高でした。
後は頑張れの馬なので、それをしっかり回ってきたという印象です。3歳馬お見事の勝利でした。

鮫島調教師はG1初勝利とのこと。
福島記念でジョルジュサンクが放馬し取り消しになって「あちゃー」と思っていたでしょうがここで勝利。禍福は糾える縄の如し。

デムーロ騎手はずっと連対中で「G1ではデムーロと書いてある馬を買えばいい」という状態。
もはや次も信じるか?の世界に突入しています。
コース取りもさることながら道中は無理をさせないような位置にいます。

2着のクロコスミアは和田騎手とモズカッチャンの間柄を考えたら複雑だったでしょう。
それでも好スタートからクインズミラーグロが行くと見るやすぐ切り替え、しっかりと抑えつつラストまで落ちないような位置でのペースアップ。
馬もそれに応えてラスト11.6と精一杯走っています。
差されたのは仕方ないという位のレースですので、これ以上何をすれば良かったのかは私には分かりません。

ミッキークイーンは休み明けですが力強さは伊達に有馬記念、宝塚記念で掲示板に入ったり馬券に絡んだりしていません。
力強さはここでも相当でした。素直にもっと信じればよかった。
ただ、スタートから前半少し抑え過ぎたかもしれません。スタミナはこの中でも随一だと思っていますので、もっと前から粘り込むレースをしていたらあるいは…。まぁ結果論ですが。
有馬記念でも昨年程度は走れるでしょうし、G1だと勝ち切れていませんが立派な牝馬です。
浜中騎手は派手なアクションではありますが、左手で適度に開き手綱を使いながらあのアクションにも関わらずほぼ真っ直ぐ走らせています。この馬を知り尽くしている感じの直線のシーンだなと思いました。

マキシマムドパリは積極的に遅い流れに乗って粘って4着。
ミッキークイーン世代の秋華賞3着馬ですし、力は見せていると思います。
やはりこの馬は切れないので、4コーナー手前から動こうとはしていますが、なかなか前を抜けないまま直線へ。もっともっと早仕掛けだと今度はスタミナがどうかとも思います。直線の脚比べだと分が悪い中、4着まででした。

ヴィブロスは前半から力んでいたのもそうですが、良さは出なかったなと思います。
ただ、スタミナは激しく消耗していたとは思いませんので、多少力んでいた位では問題ないはずですが、追ってから案外。
前も開いていて、丁度いい位置にいい目標がいたのに、グッと走りが変わりませんでした。

スマートレイアーはこの馬らしい敗戦だと思います。もう7歳ですからね。
悪いレースではないですが、ワンパンチ不足。少し前目の内側ですので、位置としては悪くありませんでしたが、差し切るとなると、ね。
4コーナーでの動きもそこまで鋭くないですし、100%以上揃って初めてG1を勝てる馬である以上、そう簡単ではありません。

ルージュバックは9着。
牡馬と一緒じゃないと走らないとか色々言われていましたし、知っていたものの本命にしてこの敗戦。オークスの2着がありますし。
前走好スタートから一度先頭に立ってかかる位の勢いがあったのに、今回はまるで無し。本当に難しい。
ヴィブロスはあれが正解かどうかは別にして、このメンバーを考えて前に行ったと思いますが、これだけじっくり乗るとは。
直線で伸びてきてはいるものの、4コーナーで外から一気に被せてきたミッキークイーンの外に出すという騎乗ではどうしようもありません。
ライアン・ムーア騎手は上手だとは思うものの、ルージュバックという「クセ馬」には乗り替わりはプラスに働くとも思えず。

これで有馬記念にでも出ない限り、ミッキークイーンとの再戦は無いかもしれませんね。
2015オークス、2016ヴィクトリアマイル、2017ヴィクトリアマイル、2017エリザベス女王杯と対ミッキークイーンに4戦全敗。

ディアドラは前半から後ろ過ぎ。あれではどう考えても届きません。
馬なので誰でも前に行けるものではありませんが、あんなに離れたブービー(事実上最後方)だとペースが激流になっても厳しい位置取りです。
上がりが一応34.0を切っていますし、数頭抜いていますので、次は頑張ってくれるかな?

 

予想は全然ダメですね。ブログとしてここまで外すと書かない方がいい気がしてきます。
が、レース上がり34.4は当てました。
そんなの当てても一切意味ないですが、少しうれしいと感じてしまったので、相当重症。




3 件のコメント

  • 土日不良馬場続きでお洗濯困ってましたもんね❕
    あのフローラの時にマキバオーみたいと思ったモズカッチャンがエリ女王になるなんて(涙)
    名前でわかりますけどそんなこと夢ぐらいにしか思ってなかったんでしょーねっ😆
    同じく馬券はとれずですけど、ルージュバックよりはスマートレイアーが強い💪とか、力出せればヴィブロスよりミッキークイーンが強い👊とか、答え出してたことが合ってて嬉しいわたくしも重症のようです(笑)
    馬券に繋げたい~😂💦

    • そうなんです。晴れる週末は貴重です。
      それにしてもまさかですね。「モズカッチャン」ですから。
      >馬券に繋げたい~😂💦
      私もです。予想は本当に難しい。
      ミッキークイーンは相当今まで好きだったのに、今回外してハズレ。この辺が下手で…。
      マイルCSは変な買い方はしません。

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