第42回エリザベス女王杯 展開予想




いいメンバーが揃いました。
過去3年の秋華賞馬が揃い、スマートレイアーとルージュバックという牡馬相手に中距離重賞を勝ってきた馬も出てきました。

京都2200mは秋華賞とは距離の差が200mとはいえ違います。
2000年以降の良馬場で、前半600mの平均は秋華賞が35.0に対して35.5。
もっと違うかと思って計算したらそうでもなかったですが、とはいえ0.5秒は小さくありません。

ざっと展開を考えてみます。
クロコスミアが逃げるとは思いますが、2番手がなかなか難しい。
トーセンビクトリーか、はたまたマキシマムドパリ辺りが行くのかな。
末脚自慢の馬が多いため、前目の連中を楽に行かせすぎると、クィーンスプマンテまではいかなくとも、前が粘り込んでしまいそうなメンバー構成には見えます。

逃げ :④クロコスミア
逃げ後:③トーセンビクトリー、⑮マキシマムドパリ

先行前:⑤モズカッチャン、⑬ジュールポレール、⑱エテルナミノル
先行後:⑦クイーンズリング、⑫スマートレイアー、⑰ルージュバック
中段前:①クインズミラーグロ、⑥リスグラシュー、⑩ミッキークイーン、⑯ヴィブロス
中段後:②ハッピーユニバンス、⑨デンコウアンジュ、⑪ディアドラ
後方 :⑧タッチングスピーチ、⑭ウキヨノカゼ

としました。
クロコスミアが作るペースで、早々に前がある程度固まりそうな感じですので、べら棒に流れる事はないでしょう。
比較的ゆったりとした感じで1コーナーに入っていくと思います。

向正面に入って誰が動かすか?ではありますが、前が人気が無い馬、中段に人気馬がごった返すという展開になるでしょうから、なかなか動きにくいですね。
ということで、じっくりレースが進み、前半は60.8位。
メンバーが揃った時に限って、数字だけ見ると上がりだけの凡戦になったりしますが、今回もそうなりそうな気がしないでもありません。

4コーナーにかけて後続馬がギュッとつまり、クロコスミアの外からトーセンビクトリー、マキシマムドパリ。内からモズカッチャンにクイーンズリングが差を詰め、大外へ持ち出したルージュバックにヴィブロス、ミッキークイーン。

直線に入り、クロコスミアが粘る所、内からモズカッチャンとクイーンズリングがまずは先頭に並びかけます。
外目からルージュバックに更に外からヴィブロス、ディアドラが詰め、馬群を割ってミッキークイーンと人気馬が上位へ。

クロコスミアを交わしたクイーンズリングが先頭で粘る所、内からモズカッチャンにマキシマムドパリ。ジュールポレールもいい感じ。
大外からルージュバック。さらに外からヴィブロスとディアドラ。間ミッキークイーン。スマートレイアーも差を詰める。

最後はクイーンズリングをクビ差交わしてルージュバックが先頭でゴール。2着には昨年の覇者クイーンズリング。
3着にヴィブロス、ミッキークイーン、モズカッチャン。ディアドラは追い詰めますがややロスが大きかったか。

勝ち時計2:12.0。上がり34.4という上がりの競馬と予想。

◎ ⑰ルージュバック
○ ⑦クイーンズリング
▲ ⑯ヴィブロス
△ ⑩ミッキークイーン
△ ⑤モズカッチャン
△ ⑫スマートレイアー
注 ⑬ジュールポレール

としました。

本命はルージュバックに。
これ程の馬です。G1は獲ってもおかしくありませんし、前走ある程度自在に動けていたのもプラスです。
枠は恵まれていませんが、前走みたいな内をスルスルは例外で、基本外からグーンと伸びてくるタイプでした。ここでもその走りを見せてほしいです。
レースそのものがややスローの上がり勝負となれば、この枠が恵まれたとなりそうな予感がしました。
包まれるでもなく、マイルのようなスピード勝負でもなくレースが落ち着けば、33秒中盤の脚を使えるだろうと思って。

対抗はクイーンズリング。
枠順を見て「これは面白そう」という直感です。
前走も上がり33.3とかなり追い詰めてますし、この枠ならスタート直後から内目をしっかり確保できそう。
トーセンビクトリー辺りの後ろをそっとついていき、直線は内を回ってシュンと反応しそう。前々日時点だと7番人気ですが、人気程穴ではありません。

3番手にヴィブロス。
レースはしやすいと思う反面で、似たような位置に似たようなタイプが揃っているので、前走みたいに内で詰まる事はないにしろ、今度は外を回されてしまいそうで。
力があるのできっちり格好はつけてくるはずですが、僅か届かずも考えられます。
当然ながら強いので、流れが向けば一気もあります。
自分より外の2頭(ルージュバック、エテルナミノル)、内の1頭(マキシマムドパリ)が自分より前に行くとすると、少し被せられてスタート五分でも想定より0.5列後ろになりそうな。

次にミッキークイーン。
鉄砲は全く心配ないですが、その中でどこまで仕上がっているかですね。
馬群を縫える馬なので、この枠は良いと思います。
ただ、終始前後左右に馬がいそうで、へこたれることなく馬群を縫えるとはいえ、開くまでの時間ロスもありそうです。

3歳勢だとモズカッチャンが一番上位にしました。
ディアドラ、リスグラシューと比較すると前に行けますし、①②が下げて③④が前に行けば自然と内のいい位置はゲットできそう。
後はじっくり追走し、直線でどこまで弾けるか?でしょう。
33秒台連発のタイプではないですが、この距離なら上がり勝負とはいえそこまでは求められないでしょうし、距離ロスを防ぐだけでその位の差であれば十分詰められると思います。

スマートレイアーは騎手の乗り変わりが…。怪我以外も何かとありますし。それは別にいいですけど。
G1になると甘い感じがするのはこの馬の仕様だと思っていますが、今回の乗り変わりは作戦が非常に読みにくい。
ディアドラとミッキークイーンが内にいるので、ある程度出していくのもいいですが、外のジュールポレールとマキシマムドパリの出方によってはディアドラの外からじっくりも。
55kgのG3までだとまずまずだけど、55kgのG1や56kgとなると米子Sまで遡ります。
ワンパンチG1だと足りないのがどこかで響いているのかなぁという成績なので、充実度は立派ですが、G1で56kgだと積極的に推しにくいです。でもこちらも崩れそうな雰囲気はないですけどね。

穴っぽいのだとジュールポレール。
真ん中外からスーッと行ければ、ヴィクトリアマイル3着馬ですし、上がり33秒台後半は期待してもいいでしょう。
マイルが多いですが、レースも上手ですし、距離は問題ないと思っています。外からスッと5番手辺りを取れれば、最後まで頑張れても。

ディアドラは当然注目ですが、無印に。
上がり最速を続けていますし、ここでもきっちり伸びてくるでしょう。
ただ、この馬が有力馬の中では後ろになりそうで、前走はかなりジョッキーの腕というかポッカリ開いたスペースを活用できましたが、今回はそうはいくか?というのがあります。

 

上位人気はしっかりしているので、そこまで崩れた結果にはならないと思います。
とはいえ流れ1つで逆転できる馬も多いので、レース回顧しがいがあるレースになりそうな気がしています。