2017年 第209回英国2000ギニー レース回顧




Qipco 2000 Guineas Stakes(G1・ニューマーケット・芝直線1マイル)

英国のクラシックが始まりました。
最初を飾る2000ギニーステークスです。209回目。

人気はデビュー戦こそ敗れたもののそこからG1の2勝を含む怒涛の5連勝を決めているオブライエン厩舎のChurchill(チャーチル)。2017年初戦ぶっつけですが、よくある事です。

フランスの名伯楽アンドレ・ファーブル厩舎が送り出すAl Wukair(アルワクラ)。カタールの都市名らしいですね。
無傷の3連勝中で年明けメゾンラフィットのG3を一叩き。デビューからしっかり1馬身以上差をつけています。

ゴドルフィンからはデビュー2連勝中で前哨戦のグリーナムSを2馬身差圧勝してきたBarney Roy(バーニーロイ)

英国でも平地のレースが活発化してきました。

2017.04.23

母はフィリーズマイル3着などあるYou’ll Be Mineに父フランケル。
同じニューマーケットの1マイルでデビュー2連勝中のEminent(エミネント)

結局10頭立て。オブライエン3頭。少頭数になりました。

好スタートから前を行くLancaster Bomber(ランカスターボマー)を風よけにして、後ろにChurchill(チャーチル)。
それを見る形でBarbey Roy(バーニーロイ)にスタートで後手だったAl Wukair(アルワクラ)が後方待機。

直線で外ラチ沿いに進路を取ったChurchill。
前のLancaster Bomberを交わしつつ、馬場の真ん中から突っ込んでくるBarbey RoyとAl Wukair。
それをきっちり捉えというかスピードで押し切り、ゴールでは1馬身差。

2着にBarney Roy、3着にAl Wukair、4着にLancaster Bomberでした。
勝ち時計1:36.61。まずまず。

さすがはガリレオ、さすがはライアン・ムーア、さすがはエイダン・オブライエン。
オブライエン氏は8勝目。勝ちすぎ。なお、以下の8頭です。

  • 1998年 King of Kings(キングオブキングス)
  • 2002年 Rock of Gibraltar(ロックオブジブラルタル)
  • 2005年 Footstepsinthesand(フットステップスインザサンド)
  • 2006年 George Washington(ジョージワシントン)
  • 2008年 Henrythenavigator(ヘンリーザナヴィゲーター)
  • 2012年 Camelot(キャメロット)
  • 2015年 Gleneagles(グレンイーグルズ)
  • 2017年 Churchill(チャーチル)

勝ったChurchillはこれで7戦6勝。G1を3勝目。
母はMeow、母父が日本でもお馴染みのStorm Cat。

マイルより短い距離で、という記述もあり、やはり距離には不安視もされています。
実際、アスコットのセントジェームスパレスSにも登録していますので、英国ダービーに素直に向かうかどうかは微妙です。
愛2000ギニーという可能性も。素直にダービーと言える馬ならこういう感じのオッズにはならないでしょう。

オブライエン氏も「馬主がこれから決める」とコメントしてますので、クールモアがどういう使い分けをするのか?だけだと思います。

とりあえず現時点では英国ダービー1番人気になっていますが、どうかなというのはあります。これだけ優れたスピードだとエプソムの2400mは楽じゃないかと。
今回も道中は先導してくれたので我慢していましたが、2400m我慢できるか?というと疑問は感じました。

 

Jockey Club Stakes(G2・ニューマーケット・1m4f)

面白い雰囲気だけあるメンバー構成。

圧倒的支持を集めるドバイシーマクラシック2着で始動したSeventh Heaven(セヴンスヘヴン)
それに対抗するのは凱旋門賞6着、香港ヴァーズ3着などのG1ではそこまででもないPrideの仔One Foot In Heaven(ワンフットインヘヴン)

なんだかんだで5頭立て。

Seventh Heavenが直線みるみる突き放し、One Foot In Heavenに5馬身差の圧勝。
さすがにこの相手では格の違いがあるとはいえ、年明けてから強さは本物です。
キングジョージ辺りでこの馬の勝利もあるかもしれません。