ネオリアリズム出走のQE2世C プレビュー




日本でも馬券が売り出されることになったQE2世Cです。1週前ですが、とりあえず。
香港シャティン競馬場の芝2000m戦。

1着賞金HK$11,400,000。ざっと1億6000万円也。
Mubtaahij(ムブタヒージ)が回避したため、この金額を8頭で争うということになれば非常に美味しいと感じる陣営も多いかな。

過去勝ち馬の年齢は以下の通りです。
6歳以上 4勝2着11回(92頭出走)
5歳馬  10勝2着6回(82頭出走)
4歳馬  7勝2着3回(84頭出走)

となっており、ネオリアリズムは6歳ですので、超単純なデータだと分が悪い部類になります。

8頭しかいませんので、詳細に書きたいけど、面倒になりましたので適当に。オッズは今段階のbet365のものを使用。
レーティングは最高値だとあてにならないので、最近で信頼できそうな値を採用。

 

Werther(ウェルテル・明月千里・5歳・118ポンド・4.5倍)

昨年のこのレースの勝ち馬です。
その時のレーティングが124ポンドで、そのレーティングが独り歩きしていますが、少なくともそこまでではないかと。特に最近は。118ポンドは今年最高の値です。
前々走の香港ゴールドカップでゴール前ではBlazing Speed相手にゴール前で一気に伸びて差し切りました。

2000mに滅法強く、特にこの競馬場の芝2000mは3戦負け無し。

そして今回乗るHugh Bowman(ヒュー・ボウマン)騎手が乗ると香港7戦4勝2着2回3着1回。
逆に距離1600m戦だったとはいえ、前走のチェアマンズトロフィーなどは、Clipperton騎手が乗ってのもの。この騎手はついていないのか2回走って6着と4着。
馬券を外しているのは香港でこの2回だけ。

昨年のぶっちぎった走りをすれば、さすがに強いと思いますが、去年の勢いはないかな。

 

Secret Weapon(シークレットウェポン・天才・7歳・116ポンド・5.5倍)

昨年の香港カップではモーリスの2着でした。
随分と日本馬とも戦っているせいもあり、知っていますがG1は勝っていません。
この馬も2000m付近が強く、1800-2000mの成績が[2.1.2.2]と安定しています。
1600m、1400mも走っていますが、そうなるとボロボロになってきてしまい、舞台設定は願ってもないものになります。

前走は香港ゴールドカップで3着でした。
その前のスチュワーズカップは12頭立ての11着ブービー。

 

Designs On Rome(デザインズオンローム・威爾頓・7歳・111ポンド・17倍)

2014年のこのレースの勝ち馬ですが、7歳になりました。追い込み馬。
ここの所本当に精彩を欠いており、苦しいと思います。

昨年の香港カップは12頭で8着。
今年に入ってスチュワーズカップは12頭で8着、香港ゴールドカップでは7頭で6着、チェアマンズトロフィーが9頭で8着という具合。3戦で5着以内に入れず。
どんどん人気も下がっていますし、香港競馬を引っ張ってきた1頭ですが、そろそろ潮時かもしれません。とはいえセン馬なので、走ります。

 

Blazing Speed(ブレイジングスピード・將男・8歳・117ポンド・9倍)

こちらは2015年の勝ち馬です。
昨年は3着でしたし、香港カップも5着と頑張っています。

生涯で46戦走っていて、香港で42戦、内シャティン競馬場で39戦ともはや住んでいると言っていい域です。
2017年はほとんど同じローテが多いのですが、スチュワーズカップは9着、香港ゴールドカップでは2着、チェアマンズトロフィーが5着。
レーティングは香港ゴールドカップで頑張ったための数字ですが、これを超える値は最近は取れていません。

 

Neorealism(ネオリアリズム・新寫實派・6歳・117ポンド・2.75倍)

当然ですが、1番人気です。
相手が後にドバイターフで勝つヴィブロスとかがいるレースできっちり勝ってればそうなります。

マイルCSで3着、香港マイル9着、中山記念1着。
札幌記念でモーリスをやっつけている訳ですから、香港勢からしたら「マイルより絶対に良い」と思っているのかな。

写真で振り返る 第91回中山記念 レース回顧

2017.02.26

 

The United States(ザユナイテッドステイツ・美國聯邦・7歳・114ポンド・21倍)

日本語で書くと書きにくい馬です。
この名前ですが、生まれはアイルランドで主戦はオーストラリア。
オーストラリアという馬も英国で走っていましたので、お互い様というかなんというか。

この競馬場で走るのは初めてです。

G1勝利は昨年のランヴェットステークス(2016年3月)まで遡ります。

今年は年明けG2を3着した後、G1のオーストラリアンカップで5着、連覇を狙ったランヴェットステークスではOur Ivanhowe(2014年のJC6着)の前に敗れ3着。
そして前走はクイーンエリザベスSでしたが、相手がWinxですので当然勝てずに4着。4コーナーで並んでいる馬です。

先行して粘る馬なので、見せ場はあると思います。

 

Dicton(ディクトン・民間智慧・4歳・109ポンド・21倍)

早い時期に頭角を現し、G3を昨年春には勝利してフランスのクラシックへ。
仏2000ギニーではThe Gurkha(ザグルカ)の前に3着、仏ダービーではAlmanzor(アルマンゾール)相手に3着。まるでオートマチック、メイショウジェニエのような成績でした。

ジャック・ル・マロワ賞ではRibchester(リブチェスター)の5着とG1だと勝ち切れない馬です。
前走は年明け初戦にG3のレースに出てきました。
最後追い込んできましたが、Jimmy Two Timesから3馬身半遅れた2着。年明け初戦としてはまずまずでしょうが、G1勝つ馬か?と言われると微妙。

 

Pakistan Star(パキスタンスター・巴基之星・4歳・112ポンド・4倍)

デビュー時からその追い込み脚の素晴らしさは絶賛されていました。

今香港で最も強いと言っていいRapper Dragon(ラッパードラゴン)相手だったのもありますが、香港クラシックマイル、香港クラシックカップ、香港ダービーと3連敗。
クラシックマイルは5着でしたが、クラシックカップ、香港ダービーは2着に負けています。

とはいえラスト22秒台で上がってきていますので、そこの脚自体は鈍っている訳ではありません。
一番後ろの緑色の勝負服の馬です。

香港ダービーからQE2世Cも連勝した馬は昨年のWerther、2014年Designs On Rome、2011年Ambitious Dragonと3頭います。
それ以外で、香港ダービーからQE2世Cで着順を上げた馬は2008年から15頭挑戦で1頭もいません。
連勝した馬を除き、それ以外は着順を維持(2頭のみ)、もしくは落としています。

あまりいいデータではないですが、少頭数なので追い込みで前が詰まるとかもなさそうですし、そこはプラスかも。