写真で振り返る 第31回フラワーカップ レース回顧




レース

スタートはほぼそろった綺麗なスタートです。
ファンディーナも反応良く飛び出します。

外のファンディーナのフォームが珍しい感じがします。
クビの使い方、ストライドといい、いわゆる「普通の馬」とは違う印象を受けました。
ほぼ勝手に前に行っていますが、これだけストライドが大きいとスピードが他の馬と違うのでしょう。

最内でディーパワンサも積極的に動き、前走後方から差してきたハナレイムーンも前目につけます。
ドロウアカードが前に行く所を外からファンディーナが2番手で1コーナーへ向かいます。

ファンディーナはここら辺は少し見た目かかり気味ではあるものの、ハナレイムーンもデアレガーロもこの後かかりますし、ギリギリここで我慢できれば問題ありません。
これですっ飛んで行ってしまうとこの相手ならそれでも楽勝すると思いますが、強いのだと苦しくなってしまいます。

1コーナーにかけてファンディーナがジワっと内に入った所でハナレイムーンとデアレガーロが寄られた影響からかクビを上げるシーンがありました。
これ位でびっくりしていたら18頭もいたら大変です。どちらもまだ3戦目。
「力を出せば強いけど…」という馬で重賞のタイトルが取れない馬も多いのは、同じ位のレベルの馬がいた時に発生するレース中の厳しさに耐えられるかどうか?の差だと思っています。

そんなこんなでドロウアカードが先頭、ファンディーナが2番手で2コーナーから向正面へ。

その後ろにライバル勢が。
内にディーパワンサ、ハナレイムーン、デアレガーロと続き、サクレエクスプレスにトーホウアイレス。

中段にサンティールにモリトシラユリ。
後方にシーズララバイ、エバープリンセス。後ろはヴィーナスアローとブライトムーンという展開。

ペースは12秒台前半がずっと続くこの時期の3歳牝馬にしては息の抜けない展開。
36.5 – 61.1ですが、特別遅い所がなく、武豊騎手が逃げた時のペースと言いましょうか、後ろもそこまで無理なく追走することはできても、ペースを上げるタイミングが難しい流れだと思います。
遅くなった時に差を詰めた方がいいものの、最初の1F以外は12.4が最も遅いので、順位を上げようと思ったら11秒台が求められます。
そうなると、なかなか難しい。隊列が大きく変わりにくい流れでした。

4コーナーで前を行くドロウアカードに並びかけるファンディーナ。
残り400mまでしっかり抑えていたように、無理をさせず、直線まで我慢させました。
4コーナーで逃げ馬を抜き去る感じが、オルフェーヴル引退の有馬記念のような雰囲気で痺れます。ハナレイムーンも外から勝負を仕掛けています。

直線は説明不要の一人旅。
直線入り口付近~残り200mで11.2のラップが刻まれているように、ついていけない馬はいます。残念ながら。
そんなにスローペースで逃げたとかでもないので、離されないという事すら困難です。

岩田騎手は鞭ではなく、気合を少し入れる程度に留め、モニターを見ながらの騎乗。
後ろはバシバシ鞭が入っているのに、涼しい顔をしながら走っています。

逃げているドロウアカード、外のシーズララバイが追い詰め、ディーパワンサはやや伸びを欠いています。
ハナレイムーンも前を抜けるかどうかという状況で、クイーンカップより早仕掛けの分は当然あるでしょう。前走見せたようなゴール前に行くにつれて伸びる感じはありません。

ファンディーナは最後まで手綱ゆるゆるの中、クビを使ってリズミカルなフットワークは衰えることなくゴールを駆け抜けていきました。
2着に5馬身差。勝ち時計1:48.7。上がり34.9。

時計もさることながら、走りのリズムが素晴らしい。
誰に近いか?というとファインモーションかな。あの馬もいい時はこんな感じだったと思います。
ストライドが大きく、クビもゆったり使い、ゴールまでしっかりそのリズムを保ち続けています。

1Fズバンと切れるというよりかは、2F位ジワっとそのスピードが続く馬ですね。
ソウルスターリングより強い気もするし、でもあの馬もかなり強いので、桜花賞で激突するならアドマイヤミヤビも含めてかなりハードな戦いです。
ただ、これを見たら少なくともソウルスターリング1強とは言いにくい。それ位のインパクトは十分ありました。

もちろん60秒を切るペースなら?多頭数で揉まれてどうか?並ばれてどうか?内(馬群を)を突けるのか?などという疑問は残っています。
それを一足飛びに超越してもおかしくない馬だと感じました。

2着以下はフラワーカップとしては相手が悪かったですね。
シーズララバイは道中後方から直線外にしっかり持ち出して追い出しました。
最後交わしたのは大きい2着だと思います。オークストライアルからオークスか、はたまたNHKマイルかと発表がありました。
道中ゆったり走れていますので、オークス路線なら面白そうです。

ドロウアカードは逃げが絶妙でしたが、最後差されて2着を取り損ねました。
姉より長い距離で融通が利きそうですし、息の長い活躍をしそう。

ハナレイムーンは積極的なのはいいのですが、仕掛けが早すぎたかもしれません。
勝ちに行くのは良い事ですが、無難に乗って2着を拾いに行くかどうかの判断ですね。私はこの時期なら有りだと思います。
これはこれで立派ですが、待つという作戦もあっても良かったかもしれません。

ディーパワンサは内からロスなく走ろうとしていましたが、伸びを欠きました。
休み明けは多少は影響はあると思いますが、4コーナーから追い通しですし、阪神JF位走れていればこんなことはないはずなだけに…。
まぁこれで桜花賞は無理なので、マイルか少し短めのレースで立て直しかな。
印象としてはマイル位までの方があってそうな気はします。

こういうレースは写真はすごく難しく、ゴール前はピントを外す失敗をしました。
オルフェーヴルの時もそうですが、抜け出すと何を撮ればいいのか分からなくなります。
「1着の撮ればいいじゃん!」というのは分かるのですが、ちょっと角度が違うだけで全て同じ絵になってしまうため、ファインダー越しに「あれ?また同じやつじゃん。」となります。

抜け出されると結構苦手です。