写真で振り返る 第66回スプリングステークス レース回顧




レース

サトノアレス、痛恨の出遅れ。若干躓いた感じのスタートになりました。普通スタートは後ろ体重になりますが、前につんのめってます。
反応そのものは悪くないので、次に引きずるような事もないと思います。

そこまで厳しすぎるものではないですし、元々前に行く馬じゃないとはいえまともに出るに越したことはありません。

オールザゴー辺りがすんなりいくかなと思ったら案外皆さん行く気を見せました。
特に意図したのかどうかが不明ですが、モンドキャンノが好スタートから前に行ったのは驚きでした。

サウンドテーブルが行きオールザゴーが2番手。
1枠のダノンケンリュウにストロングレヴェル、モンドキャンノと先頭集団を形成します。

そこからエトルディーニュ、プラチナヴォイスが丁度中段。

後方集団にウインブライト、トリコロールブルーで内側にアウトライアーズ。最後方にサトノアレスという展開で1コーナーへ。

ここでアウトライアーズの手綱が…。
分かりにくいですが、左右の高さが違っています。右手を上げているので、若干左を向かしているのかな?
右向かせると行ってしまうのかもしれません。かかり癖はあるとは知っていましたが、生で見るのは初めてなので、なるほどって。

前のウインブライトが手綱を下げて楽々追走しているのに比べると、「悪い」という程ではないものの、ここは重賞、皐月賞トライアル。

前が手が動いていたので、そこそこ出てるかと思いきや12.6-11.7=24.3。さして驚く感じでもありません。
オールザゴーは行き切る事ができず、1コーナーで大きく外に膨れて先頭を取るのは無理っぽい感じになりました。

向正面に入った所でモンドキャンノがきつく抑えています。
スタートが良過ぎたのもあるでしょうし、この馬のペースで走ったか?というとここまで疑問があります。

前がどんどん行く一方で、プラチナヴォイスを挟んで後方組が控えます。

ウインブライトとアウトライアーズが並んでいますが、乗り方が必然的にきつくなっている様子のアウトライアーズ。
特にウインブライトが長手綱でクビを使って悠々と走っていたのに比べると、前半ほとんど体の力を馬も騎手も抜いて走る時間が少なかったように思えます。

トリコロールブルーとサトノアレスは後方でゆったりとしていました。

3,4コーナーで前が徐々に潰れだしました。
ダノンケンリュウが下がりだし、ストロングレヴェルも手が動いて厳しそう。
逃げているサウンドテーブルも行きっぷりが良くありません。

内が軒並み潰れ、4コーナーでは外を回る各馬。
サトノアレスがコーナー手前での反応が悪く、もどかしい4コーナーになりました。

直線で内側がほぼ全滅する中、先週のレーヌミノルよろしくプラチナヴォイスが外から内へ切れ込みます。
ジョッキーが右鞭入れて外の手綱を開いているにも関わらず、そんなのお構いなしにどんどん内へ。

顔が内を向いたまま走っています。
外からウインブライトとその内側からアウトライアーズ。外からサトノアレスにトリコロールブルーという追い込みの競馬です。

残り200mでプラチナヴォイスが内埒にひっついて先頭に立ちます。
外からウインブライトが伸びてきて、アウトライアーズはなかなかスピード全開という感じになりません。

プラチナヴォイスは先頭に立った後もフラフラしていて、1頭になってびっくりしたのかな?
パトロールビデオを見ると、内埒に寄っては離れ、離れては寄ってを繰り返しているので、乗り手は難しそうです。

懸命に逃げるプラチナヴォイスに外からウインブライトが襲い掛かります。
ようやくエンジンがかかってきたサトノアレスとアウトライアーズ、トリコロールブルー。

最後までプラチナヴォイスは外を向かせながら走っていたので、相当癖がありそうです。
ブリンカーでプラスの効果もあったでしょうが、何もしないと内側の何かを見ようとしてしまうのかな?なんだか分かりません。

対してウインブライトは真っ直ぐ走り、後続に差を詰めさせません。
アウトライアーズも33秒、34秒の上がりが出る感じもなく、ジワジワとしか差が詰まりませんでした。サトノアレスも同じです。

ウインブライトが半馬身アウトライアーズに差をつけてのゴールです。
勝ち時計1:48.4。昨年のマウントロブソンに次いで芦毛が2連勝しました。

道中からゆったりと走れていて、4コーナーの勝負所でアウトライアーズを外から抜いてプラチナヴォイスの真後ろへ進出。
その走りがこのメンバーでは優れていたと思います。

ズバッと切れる感じでもなく、昨年のマウントロブソンに近い勝ち方です。時計的にもほぼ一緒。
外々回っての走りですので、着差以上にはしっかりしていましたが、最後もう1つスピードを落とさずに押し切っていれば皐月賞でも本命か否かというレベルに達していたかな。
厳しいのは分かるものの、「あなたに決める」となるにはもうワンパンチ欲しかったなというのが印象です。ただ、中山は得意そうなので、崩れないと思います。

アウトライアーズは道中あれだけ力が入っていると弾けにくいでしょう。
力は示した一方で、プラス200mがこの馬にとって各馬と比較して相対的にプラスになるタイプではなさそうです。
マイルでのびのびと走った方がスピードが活きそう。
それでも2着をきっちり確保し、賞金も加算しているので、この春に苦しむことはなくなりました。それだけは大きなプラス。
返し馬の雰囲気は良いんですけどねぇ。レースになると熱くなっちゃうのかな。

プラチナヴォイスは内にささってしまいどうしたもんでしょう。
ブリンカー効果は一定数あったと思いますが、未勝利の時とかそんなことなかったのに、不思議なものです。
走りそのものは大きくて良い印象ですが、真っ直ぐ走れないのは…。
道中も前と後ろの間にできたスポットにはまり、展開が向いたというのはあると思います。

サトノアレスは4コーナーの反応と最後の伸びがイマイチ。
特にゴールに向かうにつれてトリコロールブルーに差を詰められたのはどうでしょうね。
もちろん休み明けでスタートの後手もありましたので、必ずしも「距離が長い」というものではありませんが、1600mの方が2400mよりも向いている気はします。

トリコロールブルーは力通りは走ったと思います。
デムーロ騎手が勝ちまくっていたのでこの人気になったのだろうと推測しますが、道中もゆったり走れていましたし、こちらは長めの距離の方がいいかもしれません。
が、皐月賞は抽選となると、どこを狙うか?も重要になりそうです。

エトルディーニュは中山よりは東京ですね。
皐月賞パスしてほしいです。ダービー1本に絞ると侮れないかもしれませんし。

皐月賞は混戦ですね。
スワーヴリチャードとカデナが一歩リードですが、毎日杯でサトノアーサー辺りがキレッキレの脚を見せたらどうなるか分かりません。