第51回フィリーズレビュー レース回顧

第51回フィリーズレビュー(G2・阪神・芝1400m・良)

徐々に春めいてきました。
桜花賞トライアルもアネモネS(ライジングリーズンも強かった)も終わり、これで最後。あと20日位で桜の季節です。
関係ないですが、中山の東風ステークスのグレーターロンドンの末脚が痺れますな。誰も並べないというところが。

馬場も例年より少し良いかもしれません。
このレースは過去9年連続で1:22.X の勝ち時計で決着していますが、今年は前日の3歳未勝利戦で1:21.5。チューリップ賞も馬が強いとはいえ1:33.2という時計でした。
時計が全てではないとはいえ、マイルよりスピードが求められる1400m戦であれば1:22.0は切っておきたい所です。

レーヌミノルもジューヌエコールも1600m⇒1400mはプラスになりそうな馬です。
こういうよりスプリント色が高そうな馬が勝つと、仮に桜花賞でダメでも、後にスプリント戦で頑張ってくれる馬になる事が多い(ソルヴェイグ、ベルカント、ワンカラット、アストンマーチャンなど)ので、とても楽しみな1戦です。

パドックはレーヌミノル、カラクレナイ、ジューヌエコール、タガノカトレア、ゴールドケープの雰囲気は好きです。
グリーンチャンネル的なピックアップですが、重賞勝ち馬はさすがに雰囲気はあります。特にレーヌミノルは日が当たるとピカピカして綺麗。

返し馬は適当に見る方が流しているので、特に気になるとかはなし。

レースは激しい感じになりました。
素晴らしい好スタートを切ったレーヌミノルの一方で出遅れたゴールドケープ。カラクレナイもあまりよくありません。アカカも抑え気味。

内から押して押してベルカプリ、アルミューテンにアズールムーン。
シグルーンがいてジューヌエコールは少し掛かり気味。内でフラウティスタ、タガノカトレアと続きます。

クインズサリナにステラルージュが内から上がっていくのに対し、好スタートから抑えたレーヌミノル。
ヤマカツグレースにビーカーリー、アンジュデジール、スリーミスヨハネスにラーナアズーラ。
アカカがいて、後方にカラクレナイにゴールドケープという展開。

やはりレーヌミノルの動きでしょう。
今まで先行していた馬ですが、無理せずに自分のペースを守って乗っていたと思います。
くっついて走ると激流に飲まれてしまいますので、無理して行けばいいってものでもありません。
とても良い事だと思いますし、これで馬もレースの幅が広がったと思います。

それもそのはずで前半3Fの速報で33.5と出た時は「前後の馬の入れ替えが直線起きるな」と思ったものです。
馬場が良くてもこれは飛ばし過ぎ。フィリーズレビュー史上ぶっちぎりで速い前半です。

ジューヌエコールは少し流れに乗ってしまいました。
名スプリンターを輩出している安田 隆行厩舎だからではありませんが、迷わずもっとスプリント戦線に行けば良いと思います。
とても真面目な気を抜けないタイプなんでしょう。この前半でも走りたがっていたように見えますし、抑えても良さがでそうな感じがしません。

後方組はシメシメと思っていたことでしょう。

4コーナー手前で一足先にで先頭を射程に入れたレーヌミノル。
大外を回したカラクレナイとゴールドケープ。

これは大外回したのは馬の力と枠もありますが、下手に色気を出して内を通ろうとすると失敗します。
前の内側が軒並みバテているので、下がってきた馬を捌くだけになってしまいます。
ステラルージュとかは前を交わそうと思えば行けたと思いますが、スペースがなく暫く追えませんでした。枠の巡りもありますし、外出せば正解でもないですが、あるペースを境に今回のように大外回すのが断然優勢になると思っています。
その境が難しい。

直線でレーヌミノルが内に切れ込みます。
そこで唯一脚のあったジューヌエコールが挟まってしまいました。浜中騎手はマイルCSの一件があって以来、どうも乗り切れていません。
そういうのもあってか、今回も印象は良くありません。8日間の騎乗停止になってしまいました。結構きつい裁決ですね。
ラチに頼るのは分かるのですが、まだ内に馬がいる状況。完全に抜け出してからではないので、急+強引に見えてしまいます。

手綱の動きを見ているとラチに行きたいように見えます。
外から加速してコーナーに入っているので、膨れないように内を開いているのは分かりますが、ジューヌエコールを挟む所は外の手綱を開いていますので、当然あれ以上強引にはいけません。
抜け出すと早々に再度内を開いていますので、馬の顔が終始ラチの方を向いていたのもあって、「真っ直ぐ行くよりはラチへ」という気持ちはよーく分かります。あの感じで真っすぐ走らせるのは苦労しそう。下手な私ならキャンターでも迷わずラチに行きます。

これで降着云々は当然ありませんが、「またお前か!」と思われる事は浜中騎手にとっても決してプラスにはならないと思います。
ファンとしては気をつけて位しか言えませんが、できるだけ怪我のないレースを望むだけ。

それでも持ち前のスピードでレーヌミノルが先頭で突き放した所を、大外から一気に伸びてきたカラクレナイとゴールドケープ。
ラスト1Fでまだ距離はあったものの、そこからグーンともう1回伸びてカラクレナイが最後デムーロ騎手がクビをポンポンしながらのフィニッシュ。
目測ですが、ラスト1Fは11.3位で走ってるかな。相当切れたはずです。

上がり34.4、勝ち時計1:21.0は素晴らしい水準です。

勝ったカラクレナイは父ローエングリンに母がバーニングレッド。母の母がレッドチリペッパー。
あー懐かしい名前だ。とても期待した馬です。

1400mばかりを走ってデビュー戦を除いて3連勝。いい感じのダークホース。
レーヌミノルというこの世代の基準となる馬を差し切っていますので、桜花賞の有力馬達とそんなに劣るはずもなく。
追い込みだと届かない事はありそうですが、

過去フィリーズレビューで1:22.0を切った馬はその後は悪いものではありません。

  • ローズバド 1:21.7 桜花賞未出走、オークス2着、秋華賞2着。ローズキングダムの母。
  • サクセスビューティ 1:21.6 桜花賞16着。サクセスブロッケンの母。
  • ムーヴオブサンデー 1:21.3 桜花賞4着。
  • ラインクラフト 1:21.2 桜花賞、NHKマイル優勝。
  • アストンマーチャン 1:21.8 桜花賞7着、スプリンターズS優勝。
  • カラクレナイ 1:21.0 ???

相手が強いですが、最後びしっと決めたので距離も大丈夫でしょう。少し流れてライバルがスタミナを使う展開なら…でしょうかね。
それすらソウルスターリングとアドマイヤミヤビは蹴散らしそうな強さですが、相手も馬です。

レーヌミノルは書いた通りです。
道中も息を抜きつつ上手に走って、加速する所で一気に加速できる強さは感じましたが、前半のペースに対しては抜け出すのが速過ぎた感があります。
かろうじてスタミナの残っていたジューヌエコールを使って、言い方は悪いですが「遊んであげる」位で走れば少なくとももっと際どかったかな。
まぁレースセンスの高さは特筆するレベルにあるので、是非スプリントへ。

ゴールドケープは出遅れもありましたが、焦らず後方から。
直線で迷わず大外へ出して勝ち馬と同じ上がり34.4。流れが向いたとも言えますが、それでもこれだけ最後きっちり走れるのは力のある証拠です。
阪神JFの時も感じましたが、この馬は地味に走ります。まだG1だと勝ち切るまではどうかと思う反面、将来的には重賞の常連になりそうな雰囲気も感じます。

ジューヌエコールはスプリンターになればいいと思うよ。

ヤマカツグレースは兄貴のヤマカツエース同様に、人気が無い中でジワジワ勝ち上がり、将来的には1600万下位までは到達しそうに感じます。
そこまでびっくりする走りはしていないものの、逆に1勝、2勝で終わる感じもしない不思議な馬です。

アズールムーンは飛ばし過ぎです。
2歳の新潟で似たようなペースで走った事があるからといっても、相手のプレッシャーも重賞だと楽ではありません。