第21回秋華賞 レース回顧

第21回秋華賞(G1・京都・芝2000m・良)

10月も半ばになり、本格的に秋の空気が漂ってきました。

京都5レースの新馬戦でブエナビスタの愛娘であるコロナシオンがただ1頭33秒台の脚を繰り出して勝利しました。
競馬の良さは色々ありますが、超良血が勝つのも1つの面白さだと思います。
母の思い出を娘に重ね合わせながら見ましたが、なかなか爽快でした。

秋華賞の予想は別途した通りです。

第21回秋華賞 展開予想

2016.10.15

ビッシュ、ジュエラー、ヴィブロスが10倍を切るオッズになりました。

パドックは少しチャカチャカしている馬もいましたが、フロンテアクイーンやエンジェルフェイスなどはいつものことなので、特にありません。
それにしても京都のカメラは内側の人が邪魔で…。もっと上から撮ってほしいものです。
ダイワドレッサーが久々の登場でプラス16キロ。それ以外はパールコードがマイナス10キロ。

返し馬で気になった馬はエンジェルフェイスは走り出してからは案外落ち着いていたなと思いました。他は分からないですね。

 

パールコード好スタート。お隣のパーシーズベストはやや立ち遅れました。
ジュエラーも思ったより積極的に見えます。外側は大体五分でした。

エンジェルフェイスが逃げるかと思いきやそこまで押さずに外からクロコスミアが先頭に。
外からネオヴェルザンディ、ダイワドレッサー、ウインファビラスと被せてきました。
大外キンショーユキヒメも前目に。

パールコードも好スタートから1コーナーで外へ。外からウインファビラスに内に押しやられてしまう所でしたが、やや強引に抑えて外へ持ち出しました。ここはいい動きです。包まれない位置を取りに。
もしあそこで無理に前を取りに行けば前半の無理が後半に影響したでしょう。抑え方はやや強引でしたが、前についていかない時についていきませんでした。

ヴィブロスも同じように動きます。掛かり気味だったのは確かですが、外のミエノサクシードと並んだままコーナーだと厄介なので、恐らく行く気を使いつつ、ミエノサクシードの前に位置することで、被せられてしまうという事を避けたんだと思います。

1コーナーをクロコスミアが先頭でネオヴェルザンディ、内でウインファビラス、ダイワドレッサーと続きます。

その後ろにエンジェルフェイス。1コーナーで顔を上げていましたが、これはなぜ逃げなかったんでしょうか?
逃げないのなら前に出さなくてもパールコードが向正面で隣にいるように、京都の内回り2000mならあの位置なら何の問題もなく取れたはずです。
力不足なのはわかりますが、チグハグ。

外からカイザーバルが掛かり気味に上がり、ダイワドレッサーの後ろにパールコード。
キンショーユキヒメが前後スペースのある中段にいて、その後ろにヴィブロス。

「ヴィブロスがいい」思わずそう書く位バッチリはまりました。
前に馬もいないし、外から被せられる馬もいません。プレッシャーの無い位置にピタッと入りました。

フロンテアクイーンがいて、レッドアヴァンセ、最内ジュエラー。
外目にミエノサクシードの後ろにビッシュ、内に逃げるかと思ったゲッカコウ。

後方にデンコウアンジュ、外からワンダーピルエット、最後方にパーシーズベストという展開です。

前半は35.8 – 59.9。

これは珍しいです。特に目につく2F目~3F目の10.5 – 12.9という所。

自分の過去のグラフですから堂々と使わせてもらいますが、秋華賞の20年のラップは大体以下の通りです。
一般的にコーナーでの先行争いが少し続くため、2F目が速くなり、3F目も割と落ちません。
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2F目に10.5が刻まれていますのが、これは過去と比較しても速いラップです。
3F目の12.9というのは相当遅いです。過去これより遅かったのはジェンティルドンナが勝った時の13.2しかありません。
最速と最遅が混在するようなケースは過去例がなく、隊列を決めるまでの激しさと決まってからの静けさが共存した極めて珍しい競馬でした。

そこでエンジェルフェイスとカイザーバルとを比較してみると面白いです。

エンジェルフェイスはスタートから出して行き、2F目も前についていきました。3F目で遅くなった時点で詰まったのもありますが、抑えています。
カイザーバルはJRAサイトの公式を見ると分かりますが、23秒経過後に前に行っています。あそこからが急激に落ち始めた位置です。

従ってポジションを取るには最適な所。掛かり気味なのは12.9なら驚くこともなく、約40秒地点で両者が並んでいます。
しかし、エンジェルフェイスは速い流れの時に走り、スローになった時に抑えたのに対し、カイザーバルは速い流れを抑えて遅くなった時にゆっくり上がっていったレースをしています。
スタミナのロスなどを加味したら、完全にカイザーバルの勝ちです。

 

そこからは淡々と。
ビッシュ辺りが動かせば違うでしょうが、良くも悪くも向正面の平凡な流れに乗ってしまいました。

ビッシュが4コーナー手前で上がり、ここでヴィブロスを蓋してしまえば良かったのですが、最後のコーナーを走る所で手前を替えた所で外に膨れてしまいました。
かなり細かいこと書いてる気がしますが、あの1歩がこのレースで大きく崩れた原因だと思います。ヴィブロスにその瞬間に1歩離されてしまい、ヴィブロスの外の自由が保障されました。

直線はカイザーバルが内を厳しく回ろうとか関係ない感じで加速しながら走り、逃げるクロコスミアを追いかけます。
外からパールコードが真ん中からジュエラーが末脚を伸ばしますが、大外からヴィブロスが小気味いい走りで前を抜き去ってゴール。

ヴィブロスは直線で前を行くパールコードがあっちこっちへフラフラしていたので、少し壁になりそうな瞬間もありましたが、外に誰もいませんし、馬体を離していたので、ほぼブレーキ無しで駆け抜けました。上がり33.4。
血統は言うまでもなくヴィルシーナの下ですし、前走は確かに不利もあっての2着。
もっとごちゃごちゃするのではないかと思ったのですが、2コーナーまでがかなりいいレース運びでした。
道中プレッシャーもかかりませんでしたし、外から被せられる事もなく、スイスイ走れたのは最大の勝因だと思います。

体重は414キロと歴代最少体重での勝利とのこと。
パールコード、カイザーバル、ジュエラーと500キロ近い馬の走りに比べると、チョコチョコしていますが、軽いフットワークです。京都はあってそうです。

パールコードは好スタートから好位置を取り、予想通りのレース運び。
直線で突き抜けるだけと思っていましたが、右鞭で外へ、左鞭で内へと大きい走りなのも影響しているのかもしれませんが、よれるよれる。
体も大きくて走りは雄大ですが、なんか最後の詰めが甘い馬っぽく見えます。

カイザーバルは道中掛かり気味に上がりながらもスローな流れの中で「気味」までで抑えたのは大きかったと思います。
とはいえ抑えがそこまで効いていないのも事実で、直線は追い出すしかありません。
もう少し待てる位の余裕が全体を通してあれば、勝っていたかもしれません。枠も外でしたし、気持ち内ならもっと楽できたはずです。
それにしてもローズS3着で権利を取り、ここでもあわやのレース。四位騎手の騎乗がお見事でした。

そしてダンスパートナーの死というニュースもあり、ダンシングキイの血が騒いだのかも、と競馬ファンは感じておきます。違うでしょうけど。

ジュエラーは負けましたが桜花賞馬の力は見せたと思います。
内でジックリ、途中外にレッドアヴァンセがいて、割ってこれるかなと思っていました。
内を突こうと1回キンショーユキヒメの内に入ろうとしてました。そこでレッドアヴァンセが外から外れ、キンショーユキヒメとレッドアヴァンセがコーナーを回った時にできたスペースを突いてきた、という感じです。実はかなり幸運なレースだったと思っています。

レッドアヴァンセも最後突っ込んできて5着。
ただ、ここから走破時計が1:59.0を超えているように1つの壁があります。
ほぼレースに問題もなかっただけに、エリモピクシー特有の爆発力の無さも感じました。

クロコスミアは悔いはないのではないでしょうか。
ペース配分も抜群で、最後まで頑張っています。馬場が悪化したりしていたら…。

ミエノサクシードは不完全燃焼でした。
追い出すと切れ込むというかそういう癖を見せてしまい、隣のデンコウアンジュがバシバシ鞭が入る中、ほとんど鞭も入ることなく終戦。それでも8着ですし、1回休んで立て直してほしいと思います。

ビッシュはコーナーの走りがイマイチでした。
京都2000mでコーナーがイマイチだとどう足掻いても勝てません。
上手にスピードが乗り切らないままでした。途中から動かすにも動かしにくい流れだったのも影響したかもしれません。

期待したフロンテアクイーンはスタートからもっと取りに行くのかなと思っていましたが、外からどんどん被せられてしまい、前後左右行き場を失い、徐々に下がってしまいました。
気付いたら後方3番手の大外では勝ち目がありません。京都2000mの難しさでしょうね。

 

予想としては、本命のパールコードさんは見立て通りに頑張ってくれました。
いいスタートから行けそうな気がしていましたし、道中もバッチリ。先にカイザーバルも抜け出してくれて勝って下さいの展開。決め手の差はヴィクトワールピサとディープインパクトの違いでしょうか?

それでも勝ち馬を印から外している時点でダメですね。
と言いつつも3連複はパールコード流しなので、なだれ込む馬へ流して当たり。分からないものです。