第66回安田記念 展開予想




ダービーでいい感じだったので、懲りずに展開予想を。

今年の安田記念は登録段階でフルゲート割れ。香港からの遠征馬含めて12頭となりました。
期待の芦毛ちゃんダノンプラチナは回避してしまい、最近のG1としては珍しく少頭数で行われそうです。

相手がモーリスではイヤになる気持ちも分かります。
重賞競走で「まぁ楽に勝つだろう」と思って観戦し、案の定問題なく楽に勝つなんてレースはほとんどありません。
そもそも「まぁ楽に勝つだろう」に到達しません。

ただ、今回も付け入る隙らしきものを残してくれました。

モーリスは東京競馬場で調整をしています。島国の検疫は大変です。
日本の最新設備でガッツリ仕上げてから現地で微調整と、日本とはいえ調教環境が必ずしも満足でない中での仕上げの調整とでは恐らく違います。
1年間負けてない馬ですし、それ位しかケチをつけにくいとは言えます。が、1発勝負なら何が起きるか分かりません。
昨年秋~香港の走りを見る限り、マイル戦ではモーリスが100点満点で出走なら隙はないですが、今回は95点の可能性がありそうな分、僅かな隙を見つけられる馬はいるかもしれません。

それにしてもモーリスはこれほど強くても毎回何かしら「?」点があるのがいいですね。
昨年の安田記念は「いくら前走強くても斤量増のG1で大丈夫?」
マイルCSは「毎日王冠回避しての休み明けで大丈夫?」
香港は「初の海外で大丈夫?」
そして今回は「検疫もあるし大丈夫?」という感じです。
ちなみに、私は「実は東京は苦手なんじゃないの?」と思っています。

出走馬は少なくても面白いメンバーです。

ドバイターフのタイトルを引っ提げて強力4歳勢の2番手格のリアルスティール。
京王杯SCでは、今まで決め手に泣いたとは思えない素晴らしい末脚を披露したサトノアラジン。
苦戦が続く2014年クラシック組でも良馬場東京なら違うと信じている皐月賞馬イスラボニータ。

日本で、香港で、ドバイできっちり結果を出してきた古馬の戦いですので、ダービーと違う楽しさがあります。

さて、ミッキーアイルでも出れば展開予想は容易いのですが、なんせこの12頭です。
誰が先導するか?が当てられるかどうかが肝です。

可能性があるのはクラレントかディサイファか、まともに出ればレッドアリオンか。もしくはロゴタイプか。
非常にまとまった前半になると思いますので、先頭からシンガリまで詰まった流れでしょう。
前も後ろもあまり関係ないと思います。

逃げ(というか先行):①クラレント、⑥ロゴタイプ、⑫レッドアリオン
先行:②ダノンシャーク、④ディサイファ、⑤コンテントメント、⑧モーリス、⑪リアルスティール
中段:③ロサギガンティア、⑨イスラボニータ(遅れそうな気がする)、⑩フィエロ(内に入れないという感じ)
後方:⑦サトノアラジン

誰が逃げても古馬の東京マイルとしては、スローな展開に。
メジャーエンブレムが逃げたNHKマイルカップや色々と出入りがあったヴィクトリアマイルより遅いと思います。
34.5-58.5と予想します。

前に行く馬は2000m以上でもやれるタイプなだけに、多少落としても気分を害する事無くスイスイ走れます。
引っかかってガツンと前に行く馬もほとんどいない組み合わせなので、静かな前半でしょう。

4コーナーまで動きはほぼなく、ラスト600mが極限の上がり勝負になると思います。
レース上がり33.9位で34.0を大半の馬が切るレースになりそうです。

去年の勝ち時計1:32.0より遅くなるでしょう。
31秒台になるとスピードの基礎がスプリンタークラスでないと時計勝負で及びませんが、そうはならないと思います。

リアルスティールが4コーナーで先頭付近に行き、早めに抜け出しにかかります。
ロゴタイプが先頭に立つもリアルスティールが。大外からモーリスが詰めますが、リアルスティールが粘ります。
内でクラレント、最内ロサギガンティアが伸びてきています。
モーリスがリアルスティールを抜き、ゴールへ向かう所に内でロサギガンティアが並びかけます。
それを見るように大外から一閃サトノアラジンがすっ飛んできてモーリスと並んでゴールイン。

勝ち時計1:32.5。レース上がりが34.0。
マイラーはもちろんこの馬達なら誰でも出せる時計になる予想です。

1着サトノアラジンがついにサトノ冠名でG1制覇し、2着にさすがのモーリス。3着が内からロサギガンティアと京王杯組が上位を占めました。
4着にフィエロがまたこういう着順で、リアルスティールは5着まで。
イスラボニータは掲示板外と予想します。

というのも、前半スローの上がり勝負になると、リアルスティールはちょっと向かないかなーと思います。
長距離走ってきた組(ディサイファ、イスラボニータ)も。

少頭数で馬群を捌くのにはさほど苦労しないはずで、各馬上がり全開で勝負。
良馬場の600mを速く走れる馬の上位になりそうな気がしてなりません。

そう考えると、内からロスなく進めるであろうロサギガンティア。前走上がり33.1。
そもそも力の違うモーリスに、前走の走りから600m走なら文句なしのサトノアラジン。こちらに至っては上がり32.4です。
この辺りで決まるのかなと思いました。

少ないから簡単ってことはないですね。
またしても難しい予想です。