写真で振り返る 第51回フローラS レース回顧。チェッキーノ快勝。




スタートと前半

やはり悪名高い東京2000mでフルゲートですから、スタート直後から最初のコーナーまでが非常に大切です。
そして開幕週という事もあり、馬場もなんとなく読みにくいので、どうしてもペースが遅くなったり速くなったり安定しない事が多いと思います。

スタートはゲッカコウがガタガタっとしたスタートに見えました。
外目のエマノンとシークザフューチャも悪いですかね。

対してクィーンズベストが好スタートからスッと内へ。
ここでブルーオリエントの前にやや厳しめに入った影響もあったと思いますが、フロンテアクイーンがシャララとの間で狭くなってしまいました。
この程度で厳しすぎるとは思いませんが、コーナーまでに先頭を取って可能な限り距離ロスを防ぎたいクィーンズベストの三浦騎手からすると、譲るわけにもいきません。
悪質ではないですが、これが東京2000mという所でしょう。

フロンテアクイーンはこの後に掛かり気味になってしまったので、影響がなかったとは言い切れません。
シャララがもっと前に行くか、もっと引けばすんなりいい位置を取れたはずですが、レースの綾ですね。

パールコードは両サイドが前に積極的に行ったため、すんなりと真ん中を。
チェッキーノは大外でしたが、無理のない範囲で中段が取れたと思います。

向正面ではクィーンズベスト先頭で流れます。
フローラS_向正面

後続が先頭を勝手に逃がさなかったというのもあるでしょう。1000mを60秒を切って流れるというのはこの時期の3歳牝馬にとっては過酷なレースです。
このペースならクィーンズベストが大逃げになる位のはずですが、後ろはきっちりとついてきました。

前の方の馬たちはクロコスミアやフロンテアクイーン辺りは掛かっていましたし、後ろでもファイアクリスタル辺りは前に行きたそうにはしていました。
また、後ろではゲッカコウがどうもスタートからガタガタしてたのが気になりました。
ここまで変な走りしてたっけ?とフラワーカップを思い出しましたが、どうでしょうね。着順もそうですが、全てがうまくいかなった日、というような気がします。

最後方に1番人気のビッシュが。
ペースが速いので、前に行く必要はないですが、東京2000mの内枠を引き、最後方だと枠の有利を生かせなかったと思います。
仕方ない面は確かにあって、スタートして前にアグレアーブルが入ってしまい、両サイド(バレエダンサーとショコラーチ)に挟まれ、行き場がないまま1コーナー。
そうしたら外から馬が殺到し、気づいたら最後方、という状況ではありました。
無理して行けなくもなかったかもしれませんが、そこまでスタート抜群でもないし、1コーナーでバレエダンサーが前に入った時点でもう無理です。
東京2000mの内枠で厳しいパターンになってしまったので、この馬は外枠なら違ったでしょうね。枠の巡り合わせが悪く、内に下げる馬が多かったのも誤算だと思います。

前半が12.8 – 11.6 – 11.6 – 11.7 – 12.0=59.7。

厳しいです。
特に向正面で11秒台が3回続いてしまったし、そこからペースを落とすべき所でも12.0と落とし切れませんでした。
馬場も「誰が走っても1分32秒台です」という軽い馬場ではなかったので、ここまで流れると前半無理した組は苦しいです。

全くペースが落ちなかったため、スタミナが問われました。
多分下手なオークスよりスタミナは問われたと思います。
特筆すべきは1600m通過が1:35.0で通過、というところかな。

最後の上がり2Fで時計の帳尻を合わせるレースは多いですが、この流れは過去のフローラSより1秒以上早い時計です。
前に行った組がほぼ軒並み着外に沈んだのはやむを得ません。

4コーナー

クィーンズベスト先頭で直線へ。
チェッキーノは外目いい位置から、アグレアーブルの岩田騎手は内へ。岩田騎手は最近不調ですがこの攻めでいいと思います。
パールコードがチェッキーノの1つ前で直線入り口で川田騎手がチラッと後ろを振り返り、適度にチェッキーノに蓋をしました。

フローラS_4コーナー